2012年3月1日

 ペアスロープ京都伏見は、2012年3月15日のオープンに向けて、店舗内外装はほぼ完成した。あとは商品を揃えるだけ。
 東京本店同様のラインナップは問題ない。しかし織り元産地旦那衆との合作の製品作りが少々遅れているのである。

2012年2月時点の店舗外装。

 やや不足ぎみなのが結城紬(ゆうきつむぎ)合作製品。それならばと2月下旬、茨城県結城市の旦那方の元へと向かった。結城紬の織物を少し分けてもらうためである。



ふたたび結城へ。


 2011年10月の結城訪問は、時間が足りなくて縞屋さんには伺えなかった。だから今回は結城市で1泊、バイクでなくクルマで、カメラ機材を積んで。そして初日に縞屋さんを訪問。
 結城城跡正面の寂しい、いや、桜並木の情緒ある通り沿いに縞屋さんはある。「ほぉ〜ら、ウチはフツーの民家ですから〜」と若旦那の井上さんに出迎えられ、家に案内される。


結城城跡すぐ近くの静かで趣きある縞屋さん。ほんと、会社や店といった姿ではない。

さっそく反物を拝見するカミさん。1反(1着分)50万円以上のものばかりなんだから、見るだけにしてほしい。
結城の地名の由来となった「ゆふの木」の皮を染めた、草木染め糸からなる絹織物。もちろん手織り。

美しい色合いの絹織物もさまざまある。

奥の部屋では、井上さんの奥さまが機(はた)織り中。縞屋さんは家族4人でこつこつと営んでいるのだ。 これは帯だったかなあ、、、? カラフルな織物にはつい目がいってしまう。


 井上氏から、弊社で作る小物用の手織り本場結城紬を少し分けていただき縞屋さんをあとにする。とはいえ今日の行程はこれでおしまいのわけがなく、愉しい会議が待っているのだ。




 突然ですが、この結城にはるばる鹿児島から関健二郎氏が参上。「仕事ついでに来てしもうたぁ、南東北まで」、、、「何言うかぁ、本州の端っこの九州の隅っこの人がぁ」。

※関氏は今回私の撮影アシスタントとして大活躍してくれた。
その撮影中、「健二郎殿、ちょっとストロボを上に向けて持ってて」、で私がシャッターを切る。瞬時に赤外線がストロボに反応して「バシャッ」・・・といった写真。
スマンねえ、織り元さん紹介写真がこんなんで。これしか単独写真はなかったもんでね、、、。
※氏の名誉のために申し上げるが、この写真とは裏腹に、それは美しい絹織物を織っているのが関絹織物である。





 翌日の朝は龍田屋さんを訪問。前回も訪れているが、今回の旦那は着物姿である。「やっぱいいっスねえ、着物は」と私が言えば、隣にいた氏の奥さまが「珍しいんですよぉ、この格好で店には出てないですからぁ(笑)」、「へぇ〜そうなんですかぁ」。
 「写真撮るから着物を着てくれって言ったの誰だぁ?」と、すかさず反応した藤貫氏だが、そういえば縞屋井上氏の作務衣(さむえ)姿も藤貫氏の着物姿も、なんだか私が電話でお願いしたような気がする。毎度面倒を掛けてますなあ。


龍田屋さんは文久3年創業と歴史がある。ところで「文久」っていつなんだぁ・・・?(1863年でした)

龍田屋さんの、それはそれは立派な蔵!
奥の間で龍田屋さんが手掛けた結城紬サンプルを拝見。「これは1千万円ですぅ」「ドヒャァ〜〜〜〜!」 藤貫氏の奥さまも加わり、弊社に少し分けていただく本場結城紬、選別中。

なにげなく掛けてあった棟方志功(むなかたしこう)の書(本物)。「藤貫さん、これ京都伏見オープン記念にちょうだいな」「・・・ダメ!」 鹿児島からやって来た本場大島紬の関氏も、今日は私の写真アシスタントとして働いてくれる。ありがたい。


この日、機(はた)織り大ベテランのおバアちゃんが、ご自分で織った反物を納品にやってきた。それを優しく、そして真剣に検査する龍田屋の旦那。




 そうそう、“唯一無二之会”の作戦会議の話も少しお伝えしよう。今後の弊社に関係するものだから。
[議題:1 “唯一無二之会”の公式HP制作]
 この会が、いったいどんな行動をしているのか、を皆さまに分かりやすくお伝えするサイトを作ろう!
 しかし困ったことに産地の旦那方は、もんのすご〜いアナログ。書道は素晴らしい字を書くのだが、パソコンは苦手なのである。ということで、制作担当は京都五条のいづつ山田氏(本人いないのに決定)。そしてディレクターは、、、俺でやんの。しかも無償で。ま、いろいろとお世話になっているので、喜んでやらせていただくとしよう。
[議題:2 “唯一無二之会”in ペアスロープ京都伏見]
 革ジャン業界(二輪業界)である弊社、その京都伏見店で展示・販売会をやろうという少々無謀で大胆な計画。「絹織物が好きな人も、なかにはいるのではないかな?」で、第1回目はオープン後すぐの3月19日に決定。
 その他の議題もあったけど、アルコールで脳からその記憶がなくなりまして、、、すまんです。

会議終了。酒をしこたま飲んで、シメは・・・ケーキ!(なんだそれっ)




結城・大島、織り元の旦那衆との合作の品々!

 ここまで引っ張ってきたが、ではそろそろ各織り元の旦那衆と弊社工房の合作の品々を少しご覧いただこう。
 ま、私が言うとわざとらしく感じられるけど「信じられないくらい素晴らしいデキバエ」・・・です。







まず手始めにキーホルダー:大島紬と和牛の組み合わせだけでも20数種。結城紬バージョンは1種類しか写っていないが、今回の結城紬の調達で、3月15日の京都伏見店オープンまでには10数種が加わる予定。
なお、紬の柄は似てるようでも同じものが二つとないレアなキーホルダーなのです。
価格:2,500円 ※京都伏見店限定ラインナップ ※通販不可


ちなみに使用している絹織物の1反(着物1着分)の価格は、手織り本場大島紬で50万円クラス、機械織り結城紬は30万円クラス、手織り本場結城紬は50〜150万円クラス、、、なのです。



40C-大島紬ベルト:織り元の旦那から「こんなの見たことない、大胆なことするねえ!」と言わしめたベルト。
3mm厚の牛革の上に、なおかつ1.2mmの牛革に関絹織物製手織り本場大島紬を挟んで縫い上げる。これを締めた男は、その日から何かが違う。もちろん織り元の関健二郎氏は「ゆずってくれんかねぇ」で、すでに反則のゲット。



STP-05vs大島紬・結城紬:ペアスロープオリジナルの高機能ナイロンジャケット、その内側にちらりと見える絹織物・・・高価な大島紬・結城紬のその「チラリ」が実にお洒落。
なお、1反(数十万円)から十数着しか作れないので、高額なウェアではあるけれど、大サービス価格なのである。
価格:手織り本場大島紬/45,000円、結城紬/45,000円
※完売しました。。。


以上、出し惜しみで少しだけお見せしたけれど、やはりこのような伝統工芸を使った品々は、あなたの目で確かめてお求めいただきたいものです。なぜなら、写真では表現できない質感なのですよ。





 そしてもうひとつ。それは私と龍田屋藤貫氏の遊び心的な作品で、商品にするかどうかなど決めていない・・・ペアスロープオリジナル本場結城紬「とんぼ」、作ります。(公表してしまったのだから、作らざるを得ませんなあ、、、藤貫の旦那ぁ〜)



2012年の秋にはお披露目できそうかな・・・旦那ぁ〜。




 おっといけねぇ、唯一無二之会の京都場所最高責任者「いづつ山田氏」のことを書き忘れるところだった。もし忘れたら、あの弁慶のごとく京都五条大橋から、川に投げ込まれるだろう。危なねえ危ねえ。





いづつのしぼり染物:女性に人気のショール、おバアちゃん御用達のフロシキ、そして極めつけは・・・竜巻しぼりデニムジーンズ(男性用)!なお写真は近寄りがたい人に見えてしまうが、唯一無二之会のなかで、いちばんユルイ。
価格:2012年3月15日までに公表(京都伏見公式HPで) ※京都伏見店限定ラインナップ ※通販不可







“唯一無二之会”・・・京都伏見店に集まろう!

さて結城会議での「唯一無二之会 in ペアスロープ京都伏見」
 ・・・・・ほんとにやるとは思わなかったなあ、、、。





[展示・販売品目]
本場大島紬反物・本場結城紬反物・ショール、
いづつ竜巻しぼりデニムジーンズ・風呂敷・・・etc



 ・・・しかし織り元旦那衆が和服着て弊社京都伏見店にいると、ますます呉服店に見えてしまうのが、、、心配。

なお・・・・・2012年3月1日、いづつ山田氏が作ったHP、発信!
唯一無二之会 公式HPへ >>


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