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馬革の流通が少ない理由は簡単だ。日本だけでなく世界的に見ても、牛肉に比べて馬肉の消費量は圧倒的に少ない。数百分の一、いやそれ以上開いているだろう。革は食用の副産物。よって馬革は少ない。
馬革の加工(なめし)会社は日本には2社しかない。そのひとつ、弊社ペアスロープの仕入れ先にて、かなり簡略化してコードバン作業行程を説明しよう。
1. 信州のとある街。もちろん「鉄の馬」・・・バイクで撮影に向かう。ついでにコードバンを注文しようと思ったが工場の壁に「まけるな」の文字。たぶん意味が違うと思うが。
2. 工場の奥にある「なめし」「染色」のスペース。ドラムという大きな器がぐるぐると回り、中の革をかき混ぜている。
3. なめし終えたコードバンを表面加工する。大きい革だが、コードバン繊維質部分の面積は半分以下。
4. 研磨されて形を整えたコードバンがずらりと並ぶ。
5. 染色・彩色を施し乾燥させる。ペアスロープ向けはブラックのみここから出荷。その他の色(ブルー・ブラウン等)は複雑な工程なので別ページにてご案内。
写真と説明文を見て読んで、少しだけでも頭に入ったことでしょう。
さて、なぜコードバンが高額なのか・・・希少な革、というだけでなく、真のコードバン部分の面積は非常に少ない。写真では意外に大きいと思われるだろうが、実際に使用できる部分はほんのわずかでしかない。
なお、高額といってもいったいどのくらいなのかをペアスロープ革ジャン用牛革と比較してみよう。誤解のないよう申し上げれば、弊社用牛革も一般平均よりだいぶ高価。しかしそれでも・・・10〜15倍という価格である。
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