「エアブラシ職人の気合い」

「天の川は細かすぎるんだよっ。1ミリもないような星を何百何千だよ。エアブラシでプシューって、そう簡単じゃねえよ、俺の指、ほらっ、マメだらけじゃねえか!」
ひたいにシワ寄せ、口をとがらせてぶーぶー言うのは、エアブラシ職人の恩田である。それに対して反論はしない。もっともなことだと、心の底からではないが詫びる。すると恩田は続けて、、、
「あのさぁ〜、次は大きな星をドラマチックにズドンと描かしてくれる?」
無論、断ることはできなかった。その指のマメをこちらに向けて話すのだから。

そんな事情で作ったのが、猿の惑星ならぬ、馬(革)の惑星シリーズ第1弾「土星」。えっ、シリーズ? まさか太陽系を全部描こうってんじゃないだろうな。。。
(恩田は筆者の同級生)


自分の描きたいものが可能となると、突然機嫌がよくなる恩田。しかしその「土星サイフ」、そもそも高価なコードバンに、兵庫県姫路でロイヤルブルー下地を染色した上に、東京で2日間のエアブラシ作業。そしてそれを信州あさま工房の縫製職人が丹念に組み上げる。これはいったいどれだけコストが掛かるものか、計算したくない心情である。
・・・いや、そんなことではいけない。そこはちゃんとコスト計算したのだが、あれまぁ〜 あ〜ぁ、というわけで。。。


恩田隆司作「土星」・・・作品ご案内(参考出品)
左:二つ折りサイフ完成品 右:長財布(縫製組立て前)
[ 馬(革)の惑星 「土星」]
■QUALITY:表-コードバン、内側-牛革
■カラー:表-ロイヤルブルー(染色+クリア顔料仕上げ)etc、内側-スカイブルーetc 土星&天の川-エアブラシ

[ 宇宙のように心も広がり、財布も広がり、おカネが入ってきます・・・たぶん]




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