文:三橋弘行 写真:坂上修造 取材日:2014年11月24・25日
[ モーターサイクリスト誌連載 第5湯 ]




東北自動車道の白河インターを降り、15分も走れば気持ちのよいワインディングロード、白河羽鳥レイクラインだ。さらに山奥に進めば二岐温泉。その中にある極端に歴史が長い温泉宿が969年開湯の“大丸あすなろ荘”である。かる〜く1000年以上、とんでもなく長く続いているものだ。それには深い訳があるようで、この宿の名は、新たに高松宮さまが命名された。昔から皇室との関係があるようだ。・・・これほどの山奥に。不思議なものだ。




夕食はボリューム満天の山の幸。私のような酒飲みには量が多すぎるようだが、取材時は我が息子を連れてきており、1.5人分をガンガン食うのでプラマイゼロといったところ。
この静かな山あいの温泉宿で、食って飲んで、また食って、、、これも癒やしの効果あり。(飲み過ぎたら温泉は控えましょう。当然ながらカラダに良くないのです)






すぐ横の渓流の音を聞きながら浸かる露天風呂は、爽やかで癒やされること間違いない。そしてまた、この敷地の小屋の中には“足元湧出”の湯船がある。その名のとおり、温泉が底の岩の間から、空気に触れずフレッシュな状態で湧き出している。さらに自然が長い年月をかけて作ったポットホール(小石が数千年転がり続けてできた穴)が底に。少々熱めの湯だが、ぜひ浸かっておきたい。

[ 大丸あすなろ荘の湯]
泉質:カルシウム-硫酸塩温泉 
源泉本数:6本 (岩風呂は足元湧出)
湧出湯温:42〜62℃
ペーハー8.7〜8.8 アルカリ性 無色透明無味無臭
総湧出量:240リットル以上/分 自家源泉
加温・加水なし(冬期は一部湯船に加温あり) 源泉掛け流し
浴室:内湯x2、露天x2 (共に男女別)、岩風呂(男女交代制)



歴史ある温泉宿だが、古びたイメージではなく、清潔で綺麗な建物。ブナ林に囲まれた自然豊かな風情にも癒やされる。

料金は一人¥15,270〜29,310(2名1室諸税込)とタイプ別。
客室:24

日帰り入浴:¥800 (11:00〜14:30)





取材時の主人は“日本秘湯を守る会”の会長を30年間務め、2015年からは同会の名誉会長となっている。
全国各地のなさまざまな温泉宿を訪問している主人は、温泉はもちろん、宿についても知り尽くしている。その知識、筆者なんぞは、とうてい足元のツメの先にもおよばない。
そしてなお、この温泉宿50代目の湯守というのも凄すぎる。そうとう由緒ある家柄でも20代くらいなもの。それが50代前の湯守の先祖が分かっているというのは、先に述べた「皇室と宿の関係」にあるらしい。しっかりと文献が残っていたそうだ。
・・・もしかしたら遠い昔、どこかの時代の天皇がこの湯に浸かったのかもしれない。そんな想像をしていると、より感激が増すのである。








この山あいの地域は冬の積雪で、バイクで訪れるなら4月中旬以降、そして11月下旬までが安全と言える。

大丸あすなろ荘 公式HP >>

さて、
主人が薦める次の宿は・・・熊本県
湯楽亭


<< 戻る