2016年9月7日 担当 屋島工房 尾原

ペアスロープのグローブの中で最高峰に位置する馬鹿(うましか)グローブ。ライディンググローブに最も適していると言われる素材の鹿革をベースに、強靭な馬革のプロテクションを与えました。その特徴的な出で立ちは、他に類を見ないグローブとして存在し続けています。今回は、馬鹿グローブの良さを見つめなおしてみます。



 馬鹿(うましか)グローブの、最大の特徴となっているのは、甲側のプロテクション。われわれが「アテ革」と読んでいる所です。
 鹿革だけで構成するグローブは、その柔軟さから操作性こそ最高に良いものの、他社のゴテゴテしたプラスチックパーツに慣れた方にとっては、手の甲が少し心もとなくなるのも事実かもしれません。

 ツーリングユースだと(レースは別ですよ)、「手の甲のプラスチックパーツは、百害あって意味が無い・・・」と説いている僕たちですが、もし手の甲に革一枚だけの心もとなさを感じられるお客様には、この馬鹿グローブをおすすめしています。

 確かに、極厚の鹿革と強靭な馬側を組み合わせることで、着用時の安心感が増えるだけでなく、万が一の場合にも、少し硬質な馬革は、スライダーとしての役割を果たし、より擦過等のダメージから手が守られるのではないかと思います。

 今回、馬鹿SPショートグローブに、グレーの鹿革とネイビーの馬側を組み合わせたモデルを追加しました。従来の黒ベース、茶色ベースとともに、ご自分のバイクの色・ジャケットの色などと、組み合わせやすいグローブをお選びください。

 もともとは、馬革と鹿革の組み合わせで生まれた、洒落っ気たっぷりのネーミングのグローブですが、その道具としての完成度や付け心地は、あまたあるライディンググローブの最高峰と言っても過言では無いでしょう。

 
弊社にて修理をすることが一番多いのが、親指下側の糸切れ。地面に手を着くと、たいていここが糸切れにて開いてきます。その弱点を補うために、親指下の外縫いの部分を馬革にて覆っています。  

手の小指部分も、外縫いグローブのウイークポイントです。ここを馬革で覆っています。小指の屈曲性を落とすことなく、馬革を縫い付けるために、複雑な形状のアテ革が付いています。

 とにかく着けてみてはじめて、馬皮・鹿革の両方の良いところを最大限に活かしたグローブだということがわかってもらえるグローブではないかと思います。

馬鹿SPショート サイズS〜LL 価格¥14500(税別)
丈の長い馬鹿SPロングも用意しています。
 

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