2018年9月5日 担当 屋島工房 尾原

「メサ」とは、地理用語。屋島工房の背後にある屋島の山は、地理学的に言うメサの代表的な地形です。硬い地層と柔らかい地層が重なってできた土地が侵食されてテーブル状になった形を指します。この屋島の山をイメージした新しいグローブができました。これまでのライディング・グローブに無い新しい取り組みを散りばめています。




 上の写真のテーブル状になっているのが屋島であり、地理的には「メサ」と呼ばれています。この屋島と瀬戸内海の美しさをモチーフにしたグローブを作りました。

 元来ツーリンググローブに、手の甲のカップやプロテクションといったものは、本来必要無いもの・・・というのが屋島工房・尾原の持論。厚みのある良質な一枚の本革で、手の甲を覆うことのできるグローブを作るのがベストと考えています。

 でもそれだけじゃ、面白く無い。贅肉を削ぎ落としたシンプルなグローブだけれども、そこには秘めたデザインが込められている・・・そんなグローブを目指したのです。

 最大の特徴は、姫路の職人が描いた海の模様。瀬戸内海の海をイメージして革にフリーハンドで、波をあしらっています。緑は屋島の山の緑を描きました。

 フリーハンドであるがゆえ、左右の柄さえ異なる、新しいデザインのグローブになりました。
 
牛革の背から腹方向に、波をイメージして刷毛塗りで描いています。もちろん恐ろしく手間のかかった職人の一発仕事。特徴的な濃淡で表現される波模様は、プリントと異なり同じ物が二つとして存在しません。

ベルトの形と平アテの形を見てください。そう・・・これもメサをイメージしました。屋島の特徴的な台形になっています。平のボタンもデザイン性の高い、国産の物を採用しました。平側の焼印は、GLONEYという新ブランドのロゴです。
親指と人差し指には、導電性のある革を採用しました。ハンドルにスマホを付けて利用しているユーザーが増えたため、タッチパネルが使える特殊な革は必需品となりつつあります。

グローブには、甲の革と同色のコインケースをおまけに付けています。驚くかなもちろんこれもメサ型になっています。
青だけではなく、グリーンも用意しました。屋島の山の緑をイメージしたモデルです。

 手の甲のデザイン性は重視しながらも、最も操作性に影響する平側の革には、他のモデルでも定評の柔らかくしなやかなニュージーランド産鹿革を使っています。パターンはレバーやグリップの操作面に縫い目が極力触れないガンカットを内縫いで採用しています。
 あくまでも、バイク乗りのための道具・・・という視点は、決して忘れていません。

 ぜひ、ペアスロープ店頭で実物を手にとってお確かめください。

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