グローブのメンテナンスは必要?

 グローブの使われる環境はとっても過酷です。
 晴れていれば紫外線が、雨になると水分が革にダメージを与えます。また大気中の汚れ(亜硫酸ガスなど)も、革の劣化に関係しています。気温が高いと、手に汗をかきますがこちらも革には良くありません。

 これまでお客様が使われたグローブを、いくつも見てきましたが、傷みが激しいのは主に次のケース。

 1.毎日使う人
 2.汗かきの人

 紫外線や雨もそうですが、「汗」こそグローブの大敵なのです。

 
よくやってしまうのが、「汗」でべったりのグローブをヘルメットの中に入れたままにすること。高温多湿の状態が続くと最悪カビが生えることもあります。

 「汗」には主に、塩化ナトリウムと有機質が含まれ、塩化ナトリウムは塩吹き(革の表面に塩の模様ができたりする)を起こします。また有機質は革の中でバクテリアの繁殖させ、その副産物として尿素等を生じ、革の繊維に損傷を与えたりします。

 グローブを長期間使っていると、汗のよく付く所が固くなったりしませんか? これが汗によるダメージなのです。革の硬化は、摩耗につながります。そして摩耗が進み、穴が開いてグローブがダメになってしまいます。こうなる前に手入れする必要があるのです。

 知らない人は意外かもしれませんが、弊社グローブは水洗いOKです。

市販のレザーソープや石鹸で洗って下さい。よく「シャンプーで洗う」という人もいますが、添加物が入っているのでおすすめしません。
洗ったら、素早く乾かすのが秘訣。脱水機で素早く水を飛ばしましょう。洗濯ネットを使った方が良いと思います。


 上の水洗いをすると、ほんの少しだけですが革が縮んだりすることがあります。そうならないよう、脱水が終わった段階で、手を入れて自分の手の大きさに革を伸ばしてみると良いでしょう。
 また何回も洗うと革がカサカサになったりします。そんな時はほんの少しだけ、お持ちの保革クリームを塗ってみて下さい。ただし塗りすぎはダメ。ベタベタにすると洗っても油分が取れませんよ。

 さて、こんなページを作ってしまうと、「グローブを買ったら定期的に水洗いメンテナンスをしなければならない」のか? と質問される方がいらっしゃいます。

 答えは必ずしもそうではありません。
 「毎日使わない」「汗かきでもない」のなら、定期的な水洗いは必要無いでしょう。(簡単に傷まないよう、革の鞣しの段階でいろんな工夫をしています。)
 でも、そんな皆様方でもツーリングをしていたら、時には雨に濡れたり、いっぱい汗をかいたりすることがあるはずです。
 メンテナンスするのは、そんな時の「ついで」で十分なはずなのです。

  





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