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 じゃあ、何でこの島にゴミが捨てられて、その処理に私たちの税金を使わなきゃならないのか? そんな素朴な疑問についてレポートしてみようと思います。

島の歴史を調べてみると・・・

自然豊かな島に、都会のゴミが持ち込まれるという計画がわき起こり、島をあげての猛反対が始まりました。

「でも、どこかにゴミは捨てなきゃならない。」という理屈で、香川県は住民にゴミを受け入れるよう説得しました。

条件付きでゴミの持ち込みが始まったのですが、年月が経つにつれて業者は自動車破砕ゴミなどを持ち込んで、燃やすようになりました。

度重なる住民の抗議にも香川県は耳を貸さず、不法行為を黙認し、次第に業者の肩を持つようになりました。

十数年の操業後、業者は警察に捕まったのですが、島は有害物質で汚染されてしまったのでした。

国の調査によって、ダイオキシンや重金属などによって環境汚染が起き、有害物質が海に流れ出していることがわかりました。

ゴミの撤去を求める住民と、「責任は無い」と言い張る香川県の対立は大きくなっていきました。
写真提供:廃棄物対策豊島住民会議

 結果的にこの問題は、国の公害調停で裁かれ、香川県の責任が明らかになりました。そして香川県がゴミを無害化し、島外に運び出すことになりました。この処理に10年の年月と、500億円を越える税金がつぎ込まれるのです。

 話が少しかたくなってしまいましたが、私たちの使っている車やオートバイがいずれはゴミとなって、山や海を汚染する可能性があること。そして、いったん汚染が進んでしまうと、元に戻すのに大変な年月とお金がかかるものなのです。

 というわけで・・・船の便は約2時間に1本と、ちょっと不便な島ですが、散策がてら訪問するのも良いですね。島に来たら、ついでにこのゴミ問題も取材していって下さい。島の人が暖かく迎えてくれますよ。

 ※豊島の不法投棄現場を見学するには予約が必要です。
 問い合わせ先 廃棄物対策豊島住民会議 TEL0879-68-2661
 http://teshima.ne.jp/


筆者(尾原)は、実はかつて豊島の住民でした。
告白しますが、奥に見えるゴミの山で
モトクロスごっこをしたことがあります。




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