第五回 修業の道場編 その2
二輪で遍路旅は、太平洋からの潮の香りが心地良い、高知県での巡礼が続いています。初夏を感じさせるゴールデンウイークまっただ中、札所では同じく旅をする大勢の方と出会うようになりました。
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今回の旅は、30番目の札所善楽寺から始まります。先月は、29番札所大日寺に行ったものの、着くやいなや雨が降ってきて、続きを断念してしまったので、今回は念入りに天気予報をチェックして来ました。
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桜がきれいに咲いていた、3月末日の29番大日寺。この後ポツポツと雨が降ってきて、続きはキャンセルに。 |
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高松〜高知間は、高速道路を使って約2時間。朝はゆっくりして、8時に出発しても、10時頃から参拝することができます。今回は高知往復なので、日帰りが可能でしょうが、次からは足摺岬経由の愛媛県戻りですので、今回のようにお手軽な参拝というわけにはいかないでしょう。
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本日最初の30番善楽寺。明治期の神仏分離の時期に廃寺・復興の混乱があったため、建物は比較的新しい(特に高知は新政府側なもんで、仏教系への弾圧は激しかったようです)。なお、高知駅近くに同じく30番を名乗る安楽寺が有ります。同じ番号の札所が二つあるなんて、知らなかった。そっちへは行ってないけど。
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日本の植物学の父、牧野富太郎植物園に隣接する31番竹林寺。1200年余りの伝統がある古い寺。
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今日は、ゴールデンウイーク初日とあって、これまでの二輪旅とは違って、多くの人がお寺に出かけていたのです。それでもバイクで白装束を着て巡礼しているなんて・・・少数派な方ですんで、相変わらず珍しがって話しかけられることも多かったのでした。
もっとも、すっごい遠くの他県ナンバーでも付けようものなら、「どこから来たの」なんて話から盛り上がるのでしょうが、僕は半地元の「香川」ナンバー。しかも区切り打ち(何回かに分けて巡礼すること)なんで、「遠くから来て巡礼に励んででいます・・・」なんて悲壮感も、まるで無く、つまんない世間話で会話が終わってしまうのが、ちょっと残念なのでした。
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三重ナンバーの彼は、GW中に八十八カ所を回りきるそうな。旅とはこうじゃなきゃ。 |
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善楽寺では、檀家の方が参拝客の方にお菓子の詰め合わせを接待。
その後、高知市内では・・・ |
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おばあさんが話しかけてきて、僕のポケットに1000円をねじ込もうとするんです。「持っていって」と。何度も断ったのですが・・・。お遍路さんに、施しをすると功徳があるということらしいです。 |
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う〜ん・・・全く知らない人からお金をもらった?(預かった?)のは初めての経験。ほんとうに小さい頃、おつかいをして近所のおばさんから小遣いをもらったような感じ。38歳にもなって、ちょっと気恥ずかしい感じもしたのでした。
もっとも、そのお金・・・普通に使うわけにもいかず、たった1000円なれども使い方に思案するのでした。
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海岸沿いの小さな山沿いにある禅師峯寺。船の安全を祈願する寺です。 |
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高知市内から海に抜ける道沿いにひっそりと佇む寺・・・。 |
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弘法大師が中国から持ち帰った種に由来する寺。田園地帯のど真ん中。 |
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久々の山の中の清滝寺。忘れた頃にやってくる小さな難所。 |
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高知のツーリングスポット横浪三里入り口にある青竜寺。 |
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青竜寺から約1時間ほど西の岩本寺。午後3時過ぎなんで、そろそろ帰らなきゃ。 |
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高知を回っていると気が付いたことなのですが、巡礼の途中は本当に心の中が「無」になっています。全く何も考えていないわけではないのですが、「次へ次へ」と夢中になっている自分に気づかされます。
そして高知のほとんどのお寺では、太平洋の青い海が見えてきます。何というか独特の海の青さからくる「清涼感」が心の中に満ちてくるような気がします。 |
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ところどころにある遍路小屋。地元の人の手で、きれいに整備、そして運営されている所がほとんど。二輪旅でも、ちょっと休憩するのにとっても便利。 |
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37番札所岩本寺に、午後4寺頃到着。ここから先は次回にするとして、高松に向けてUターン。・・・っとその前に、せっかくここまで来たのだから、いつも飲んでいる焼酎でも買って帰りましょうか。 |
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このサイトでたびたび出てくる大正町の栗焼酎、ダバダ。最近は近くの酒店でも入手困難となり、わざわざここまで来るしか手に入れる方法は無し。 |
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午後5時に大正町を出発。家に着いたのは午後8時。バイクがバンディットになって高速の移動がとっても楽になることに気が付きました。
これといって特徴のないバイクですが、アクセル開けりゃそこそこ走るし、かといって怖いほどじゃないし、ツーリングにはホント向いています。そのあまりにも「普通な感じ」が結構気に入って来ました。 |
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おまけ・・・その1 |
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高知の鯉のぼりは、とっても豪勢。鯉だけじゃなく名前の染め抜かれたノボリや大漁旗までも。 |
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おまけ・・・その2 |
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気温が高くなってくると、メッシュグローブがとっても心地良くなってきます。特にモデルチェンジでベルトが柔らかくなり、ジャケットとの相性も良く、操作性も良くなってます・・・。 |
MG-6 |
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続きは足摺岬の金剛福寺から
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