日生の漁港にて

瀬戸内の冬の味覚って「牡蠣(かき)」・・・先月も同じ話をした覚えがあるんですが、今月も懲りずに同じく牡蠣がテーマ。今回は「カキオコ」のある町へ。工房のまさに対岸に位置する岡山県備前市日生(ひなせ)へ行ってきました。



 革の仕入のために、姫路などの播磨地方へは、よく出かけるのですが、帰り道に必ず立ち寄るのが、備前市日生(旧日生町)。海に面し、冬でも温暖で、食べ物のおいしい漁港のある町です。
 で、そこでは「カキオコ」なる食べ物が地元メディアで取り上げられ、牡蠣のシーズン中には、そんなお店に行列ができるほどの人気があるとの情報が。
 これは、シーズン真っ最中の今のうちに「食べておかないと・・・」。思い立ったが吉日で、早速フェリーに乗って、岡山方面へ旅立ったのでした。
  


 高松から対岸の岡山県玉野市宇野までフェリーで1時間。そこから、かつての有料道路「岡山ブルーライン」を経由して、備前市日生まで1時間と少しぐらい。
 もちろん、瀬戸大橋+高速道路を使うと30分ほど所要時間が短縮されるのですが、値段は圧倒的にフェリーの方が安く(片道料金:フェリーだと¥1430、高松〜備前間の橋+高速道路だと¥5100)、いまだにバイクで本土(本州)へ渡る時には、船を使うことが多いのでした。



 JR赤穂線日生駅についたのは、お昼ちょっと前。
 早速、カキオコの店を探すために、駅の隣の観光協会へ。
 そこでは、”カキオコ”マップなるものが配布されていて、WEBよりも詳しいカキオコの情報が載っているとの事。これをGETせねば。

 えっ・・・ところで「カキオコ」って一体何?
 だいたい勘のいい人は、お察しかと思うのですが、早い話が「牡蠣入りのお好み焼き」の事。数年前からちょっとした日生名物になっています。 

駅からほど近い「かきおこ あらた」というお店に潜入。

 「あらた」のお店の中には、大きな鉄板と、テーブル席が少々。10人も店に入ると満員になるような小さなお店で、二人の”おねえさん”(日生の大人の女性には、こう呼び掛けましょう)が、せっせとカキオコを作っていたのでした。

これが噂のカコオコじゃ〜。写真は「カキようけ(いっぱい)カキオコ」¥1000。ノーマルは¥800。

 関西以西でお好み焼きと言えば、キャベツや具と生地を別々に焼いて、ソバを重ねる広島風と、ごちゃごちゃに混ぜてから焼く大阪風の2つに分けられるのですが、日生風はそのどちらとも少し違う中間タイプ。
 トロトロの生地に山盛りのキャベツを混ぜ合わして、一気に広げていき、たっぷりの牡蠣を載せ、裏返して蒸し焼きに・・・。
 ここで、生地が牡蠣を蒸し焼きにするので、出来上がった後でも、牡蠣のみずみずしさは残り、身は小さく縮んでいない。
 まさに牡蠣のおいしい食べ方を、知り尽くした焼き方なのです。




ちょっと一息(工房短信)

どう例えたらいいのだろう? 鹿革とはまた違った存在感のあるカーフ。生後6ヶ月以内の仔牛の皮革を使うだけに、張りがあってきめ細やかな銀面は格別。床毛もすんごく滑らか。もちろん数量限定の生産になる予定です。
屋島ショート(カーフ)



あっという間に、僕の食べるお好み焼きが出来上がりました。

 濃厚で少し甘口のソースを自分好みにたっぷりかけて、削り節、青ノリなどを振り、さらにその上からたっぷりのネギを”おねえさん”が載せてくれて完成。

こりゃ絶品・・・。牡蠣とお好み焼きがこんなに合うとは、知らなかった。

 ホクホクのお好み焼きを、食べて満足していると、”おねえさん”が、「遠くから来てくれたんでしょ・・・おまけ作るから食べていく?」と声をかけてくれて、「もちろん」と返事。ラッキーなのでした。

おまけは、牡蠣とネギを炒めた通称「おっぱい焼き」でした。

 本当を言うと、今日は2枚以上のカキオコを食べたかったので、もう一軒ハシゴする予定だったのですが、ココでお腹は満腹に。
 「腹ごなし」に甘物を食べようと、港の中にある観光市場「五味の市」へ。狙う甘〜い獲物は”カキフライソフト”。

普通のソフトクリームのトッピングにカキフライが載る。
茶色いソースは本当のお醤油というありえない取り合わせ。
「えっ味は?」「・・・コメントさせないで下さい。」



 港を散策しつつ、2軒目に向かえるよう胃にスキマを作っていたのですが、ちょっと無理な模様。今回は引き上げることにいたしました。2軒目は、次の姫路出張の際に「おあずけ」となりました。

 こんな小さな漁港に、10軒以上ものお好み焼きの店がひしめきあう「日生」。カキオコの味もさることながら、お店の人の暖かい雰囲気がとっても魅力的なのでした。

 ツーリング先としてに立ち寄ること強くおススメしておきます。
 なおカキオコは、10月〜4月の限定メニューとなっております。
 






おまけ
バイクにETC着けました。月賦にすると半額補助してくれて、マイレージで¥16000分のおまけ付き。さらに抽選で¥8000分のマイレージもくれたので、実質負担は、ほんの少しに。着けた感想は「やっぱりいいよコレ」。

昔、グローブにコインポケットを付けたり、「指先で小銭がつかめるような・・・」というお客様の声が多かったのですが、コレが普及するとそんなグローブに対する声も聞かれなくなるんでしょうねぇ。




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