小豆島 寒霞溪
屋島工房では、定期的にお客様とツーリングへ出かけています。今回は寒さ真っ只中の2月。この気候じゃ遠くへ行くのは苦痛ですので、「近場で・変化に富んでいて・面白い所」を探していたのですが、思いついたのが・・・そう! 小豆島。大人の社会見学付きです。
小豆島というと、香川県と岡山県のちょうど中間にあって、瀬戸内海では、淡路島についで大きな島です。
島の産業は、農業や漁業が中心なのですが、その他にそうめん、醤油、オリーブを使った製品作りなどが有名です。
映画「二十四の瞳」の舞台ともなったことから、観光業も盛んで、あちこちに遊んだり見学等ができる施設があります。
島内の道路は、大型バスなどが通るせいか、整備が進んでいます。島の外周道路も、頂上に近い寒霞溪へつながる道も、すごくキレイで走りやすいです。目を三角にして、かっ飛ばしたら、半日もあれば一周できるのですが、せっかくなら定番の観光地を巡りながら、ゆったり一日をすごすぐらいがちょうどいいかもしれません。
さて、旅は船から始まります。高松から、船に乗って土庄港へ。所要時間はおおよそ1時間。大阪在住のAさんだけが、神戸から小豆島・坂手港に着くジャンボフェリーに乗ってやって来られます。
高松だけじゃなく、岡山や姫路、そして日生からもフェリーが出ていますので、本州側からもアクセスしやすい島です。
船に乗り込むと、ソファー席に陣取り、自己紹介もそこそこに、バイク談義が始まります。お互いの装備(プロテクターなど)にも、持っていない人は興味津々。
今回は、写真を撮っている僕を含めて7名のツーリングになりました。
気候がよければ、もっと集まったのでしょうが、その前日までの最高気温が5度前後という、ちょっと厳しい気候だったので、仕方ありません。
でも、当日は写真のとおり快晴! 雨男は解消です。
大阪から参加のAさんと土庄港で合流し、いざ出発!
最初に訪問したのは、小豆島観光の定番、銚子渓お猿の国。
ここ、僕が子どもの頃に、猿に追い掛け回された苦い過去があります。
猿は少し凶暴でして、もし食べ物を持っていたなら、大変な目にあいます。
餌やりも人間がフェンスに入っていないとできないぐらい。
ちょっと治安の悪い国のような、スリルがありますね。
看板どおり「上位に立ちきびしく対処しましょう」。
次は、島の最も標高が高い寒霞溪へ。写真のような岩が露わになった
渓谷のような景観と、海のコントラストがとってもきれいな所です。
まあ、小豆島来たからには、外せないポイントではありますが・・・。
実は今朝の気温が5〜6度ぐらい。
寒霞溪の標高が800m。どうやら5度ぐらいは、外界より下がるとの事。
道が凍っては危険と、ここへ来るのを躊躇したのですが、
同行のA山さんが、「行っちゃおう・・・」とGoサイン。
で・・・やっぱり道は、頂上付近でところどころ白くなっておりまして
一同、ビックリのあまり体が凍りついたわけなのです。
(幸いなことに、路面自身が濡れておらず、なんとかグリップしておりました。)
「ほっ・・・」
寒霞渓から降りて、再び島の外周道路に戻ってくると、そこは快適なワインディングの宝庫
特に、島の北側は交通量も極小なので、とっても走りやすいのでした。
島の北側から東側へと半周し、安田という集落に到着。そこにある昔ながらの醤油づくりの蔵、ヤマロク醤油さんを見学しました。小豆島は醤油の名産地。町では醤油のニオイが漂ってくるほどですがが、中でも昔ながらの製法にこだわるヤマロクさんに行ってみたくなったのです。
社会見学その1
ヤマロク醤油
”もろみ蔵”と呼ばれる小屋に潜入。少し朽ちつつある杉樽には、いろんな菌が住み着いていて、それが醤油の味に関わるそうです。
作業をする樽の上部も見ることができます。ポコポコと発酵の泡が立っていて、なんとも言えぬ香ばしいニオイが漂ってきます。
最後は醤油の試し舐め。ここで作られるいろんな種類の醤油の味が楽しめます。美味い!!
※詳しい情報は、ヤマロク醤油さんの
HP
へどうぞ。
営業時間なら、予約不要で見学できます。
(朝、納豆を食べた人は見学不可らしいです。)
引き続いて、同じ地区にある”なかぶ庵”さんに訪問。こちらも小豆島特産のそうめん屋さんです。もちろん・・・機械なんかで作るそうめんじゃなくて、”手延べ”にこだわってそうめんを作っています。
社会見学その2
なかぶ庵
空気の乾いたこの時期は、そうめんを天日干しするのに絶好の季節。麺を伸ばすゴマ油のニオイがほんのりと漂ってきます。
うどん状の麺を箸の間にとおして、少しづつ手で引っ張り伸ばします。
切れないように緊張しています。
最後はくっついたそうめんを箸で分ける箸分け作業。写真は筆者。とても上手にできました(^^)。
※詳しい情報は、なかぶ庵さんの
HP
へどうぞ。
そうめん箸分け体験の後は、
できたばかりのそうめんの試食会。
今まで食べてきたそうめんは何だったのだろうという程の、衝撃の味わい。
粉の風味があって、のどごしが良くて、しかも細いながらコシがある。
うどん文化で育つ我々が驚くほど・・・恐るべしそうめん。
工場見学・箸分け体験・そうめんの試食・修了証書
そして後ほど自分が作ったそうめんが送られてきて1100円。
とても価値があるひと時でした。体験は、予約が要ります。
その後、小豆島観光の定番「二十四の瞳映画村」を見学。
まあ、この場には少々不釣り合いなライダージャケットの一行ではあります。
映画村の後は、島の南側を通って、フェリー乗り場の土庄港へ。
大阪のAさんとは、3時代に坂手から神戸行きが出るため、少し早くお別れしました。
市街地では、写真のようにおとなしくすり拔け無しで
行きます。
夕方4時前に、最初の起点土庄港に戻って来ました。
小豆島は、単純にツーリングコースとしても面白いとは思いますが、
今回紹介したような社会見学をはさんだり、そこに働く人たちと触れ合うことで、
より楽しい一日が過ごせると思います。みんな心温かいですしね。
小さな島なんですが、いろんな所に見所が「ギュッ」と詰まっているような感じです。
小豆島へのツーリング、ハズレが無いこと、屋島工房が太鼓判を押しておきますよ。
ご参加の皆様、ご苦労さまでした。
屋島工房ツーリング、年に四回企画しております。
興味のある方は、ぜひご参加をお待ちしています。
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