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国道32号、大歩危渓谷付近にある休憩所「WESTWEST」にて一休み。休日になるとツーリングライダーが集まる四国の人気スポットです。 |
高知県の南国市街まで国道32号を使い、それから海沿いに移り、高知と徳島を結ぶ国道55号で東に向かいます。国道55号は、右手に太平洋を見ながら走る対面の国道。交通量も意外と少なく、これまた走りやすい道路です。ところどころに計画中の高速道路が部分開通しておりました。
高知と室戸岬のちょうど中間ぐらいのところに、安田という町がありまして、馬路へは、そこから山へ向かって進みます。道は安田川に沿ってクネクネと曲がっていきます。フラットなワインディングですが、20kmもありますので、結構走りがいがありますね。
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いつも高知に来ると思うのですが、
右に見える太平洋が、なんとなく気分まで爽快にさせてくれます。
安田川は、アメゴやアユが捕れる清流です。
道は細いながらも、交通量も少ないので快走できます。
小一時間ほど走ると、馬路村の小さな市街に到着しました。
目的地は、馬路温泉という宿泊施設。
レストランも併設していて、村の名物を食べることができます。
到着したのは、お昼前。お腹が空いて丁度いい時間になりました。
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Mさんが食べたのが、この田舎寿司。柚子酢を使った酢飯に、山菜やコンニャクを乗せています。極めてヘルシーですね。 |
僕は、イノシシ鍋定食。豚汁のようなイノシシ鍋に、写真の馬刺しがついてきます。イノシシも馬も、肉にクセが無く、さっぱりと美味しいのが特徴でした。こちらは冬季限定のメニューです。 |
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Oさんは、土佐名物の地鶏「土佐ジロー」の定食でした。山の恵み・川の恵みなどなど、ほんとに地元ならではのメニューばかりです。しかもどれも新鮮で美味しい・・・。どうりで笑顔が出てくるはずです。
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さて、一行は食べてばかりじゃなくて、本来の目的「社会見学」という名の散策に出かけます。
温泉からほど近い所に、かつて馬路村にあった森林鉄道を小さく復元し、体験乗車ができる所があります。
森林鉄道とは、山から木材を搬出するために作られた鉄道で、山間地を縫うようにはしるため、線路幅が小さいのが特徴です。馬路村には、安田川沿いに森林鉄道の遺構がところどころ残っています。
実際乗ってみると線路幅が狭く、通常の鉄道と違い簡易な作りのため、大きく揺れたりして、乗り心地こそとても快適なものじゃないのですが、「大丈夫なの・・・?」的なスリルもあって、それが逆に「当時はこんな感じで、狭い山の中を走っていたのかなぁ・・・」と思わせてくれます。
森林鉄道の駅舎の隣には「インクライン」という斜面を登る装置があります。
これもかつて木材の搬出に使っていたケーブルカーのようなものです。動力に水を使って動かしているのですが、車体の水を捨てると上に登り、上で水を車体に貯めると下がる仕組みになっています。
これももちろん観光用にアレンジしたものですが、よく考えた仕組みだな〜と感心させられました。
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森林鉄道という背景の説明が無ければ、ただの遊園地の乗り物ですが、
古びた線路や、その風景を見ながら乗ると、昔の暮らしが思い出されるようですね。
こちらがインクライン。小さなゴンドラの下にタンクがあって、
その水を放出すると、少しづつ上に上がっていきます。
頂上には、村内を一望できる展望台があります。
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森林鉄道とインクラインを堪能した一行は、村内にある「ごっくん馬路村」の工場に移動しました。
村の木立に囲まれた中に、ひときわ新しい建物の工場が現れます。そう、ここが「ごっくん」を作っている工場です。
もともと林業が盛んだった村で、他にこれといった産業の無い所です。農業の方は、農地が少なく斜面を拓いた畑で作るゆずが、唯一の特産品だったのでした。
ゆずそのもののの販売以外に、売上を増やそうとゆずを絞って、加工して販売する。・・・最初は小さな村の農協の取り組みだったのですが、度重なる試行錯誤の中、生まれたのが「ごっくん」なのでした。
今では、近代的な工場の中に、大勢の村人が働いています。もちろん扱う商品も「ごっくん」だけじゃなくて、調味料や入浴剤、化粧品なども作っています。馬路村は、全国にファンがいる地域ブランドに育ちましたね。
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祭日だったため、工場のラインは止まっていたのですが、
清潔で近代的な工場にびっくりしたのでした。
工場見学は、一般の場合予約なしでも大丈夫です。
ひととおり見学の後、「ごっくん」のお土産があります。
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馬路村に来て、お昼を食べて、森林鉄道とインクラインに乗って
「ごっくん」の工場を見学すると、早くも数時間が経過しました。
早くも帰らないといけない時間に。
ツーリング途中の移動が無く、単一の目的地だけで終わってしまうのは、
とても珍しいのですが、それだけ馬路村の魅力があるという事なんです。
本当は、温泉も入ろうと魂胆していたのでしたが、晩秋の日暮れは早いので
さっさと家路につくことにしました。
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