2007年10月23日

 昨夜はさまざまな鮭料理と酒を賞味した。そして今朝、快晴。走り出したいのもやまやまだが、せっかくだから鮭を少し知っておこうと、村上市内をうろつくことに。
 まずは日本初の鮭の博物館“イヨボヤ会館”を訪ねる。10月下旬のこの時季、天然の鮭の遡上をガラス越しに見られるというのはちょっと面白いではないか。

三面川(みおもてがわ)の鮭、入館料600円を支払って見学。
人工河川に入りこんだ鮭。運が良ければ産卵シーンが見られる。しかし当然我らに運はない。 遡上した鮭は傷だらけだ。川では何も食わず産卵を終えた鮭の運命は死があるのみ。 三面川の分流を遡上する鮭を直接ガラス越しに見れる。カニやら小さな魚やらでっかい鮭やらが通過。



 イヨボヤ会館で1時間ほど鮭の勉強(観察)をし、まだこの街には鮭のあれこれがあるのではないかと中心街にバイクを走らせる。
 中心街といっても村上は小さな城下町、大きなビルが建ち並ぶわけでなく、落ち着いている。そんな通りを走っていると鮭を台車に積んで横切る若者、“うおや”という店から出てきた。ちょっと覗いてみようと中に入る。
 店内は観光客相手といった雰囲気は少なく、主力は刺身、揚げ物、おにぎり、サラダ等々、地元の惣菜屋といった感じ。その店の奥では獲りたてのデッカイ鮭をさばいて塩引き作業をしている。
 突然、後ろからおばチャンの声が、「旦那さんたち、お茶でも飲んでって」、と言ってるうちに注がれている。お茶菓子と焼鮭、それと新鮮な醤油はらこ(イクラ)付だ。いかんいかん、これ飲んで食ったらタダでは帰れない、と思う間もなく、カミさんは食ってるし。
 「わるいねぇ、おばチャン! なんか土産に買って帰りたいんだけど、あいにくバイクで、積めなくてねぇ・・・」 と、言い訳じみた話が終わらぬ間に、すぅ〜と出てきた“クロネコヤマトのクール宅急便”発送用紙!

もくもくと鮭を運ぶ青年。

この店のトップセールスがこのおばチャン。

旨そうな鮭である。

店内はどこにでもありそうな魚屋、惣菜屋。

店の奥が鮭の加工場。

その鮭、売ってるのかと聞いたら、「まだ売れねっ、自然乾燥でひと月はかかるわな、ハッハッ」陽気な作業ばあちゃんであった。

「この地域の新米、“岩船産コシヒカリ”は旨いんだってねえ」、すかさず「あるよっ」って、おばチャン奥からヨッコラショって持ってきた。うっかり口を滑らしてお買い上げとなる。うおや・・・米まで売ってるんか!



後日、自宅で食った“うおや”の岩船産コシヒカリとイクラ山盛り。
10段階評価は“9”、おそらく地元で食ったら10だろう。・・・・・スゴウマ!



“きっかわ”、ここは覗いてみる価値あり。鮭の土産もまたよし。



「そうそう村上の鮭は尻尾から吊るすでしょ、首吊りにならないように。そしてお腹も全部裂きません。切腹になるから。」 ・・・新潟のダチのオヤヂが、こんな話をしてくれたっけ。




 午前11時すぎ、やっと村上市を離れ米沢を目指す。国道113号に出るためのショートカット国道290号、のどかな道だ。まわりは田んぼに小高い丘を上ったり下りたり。
 ダラ〜っと走っていたら反対車線にネズミ捕り営業中! ・・・こんなのどかな田舎道で、人の気配のないとこで、やるかねえ、ふつう。近くに学校があるとか、街の入り口だとか、速度落とさないと捕まえるぞっ、てんなら分かるけど、何も考えてないんだろな、カネ集め以外に。情けないぞ、新潟県警さんよっ。

国道290号、のどかな田園地帯。この先で、、、。

なにげなく通った越後下関の宿場町。豪快なかやぶき屋根の前で。





国道113号は通称“米沢街道”とも“小国(おぐに)街道”とも呼ばれる。紅葉の名所もあるが、まだ山は色づいていない。そのかわり、鮮やかな鉄橋が視界を楽しませる。





国道113号 道の駅“白い森おぐに”で私が食った山菜そばと、カミさんの天然まいたけうどん。秋なのになぜ“山菜”を食ってしまったのだろうか。で、10段階評価は“4”てとこ。まあ、道の駅とかサービスエリアで5以上の評価など、そう簡単には見つからない。


 国道113号を50キロほど走ると視界が広がり、米沢盆地の稲刈り終えた田んぼのなかを快走する。ここもきっと米はうまいのだろう。なんといっても米の沢、米沢なのだから、、、。


 

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