2007年6月1日

 私がいま熱い視線を注いでいる食べ物は“カツカレー”なんですね。「好きな食べ物はカツカレーです」なんて書くと子供っぽいし、「マイブームなんですぅ」なんてのも、いまひとつ古い印象だ。そこで“熱い視線”の登場ですよ。とにかく、カツだけでも、カレーだけでも成立する食べ物なのに、その二つが見事にタッグを組んでいる。まるで、東映マンガ祭りのマジンガーZvsデビルマンみたいなもので、妙に嬉しいじゃないか。
 だから、もうカレーライスにカツが載っているだけで嬉しいんですね。でもね、もうこだわらないんですよカツの質なんてのには。
 最近ちょっと思うんですが、カツは美味しすぎる重厚なヤツよりも、ちょっと控えめな方がカツカレーには合うんじゃないかとか……。それでも、とりあえずあっちのお店やこっちのお店で食べてみないと分からない。だから、とりあえず“こだわりませんよカツまでは”って気持ちなんですね。

 皮革や衣類のことも同じで、こだわらないで、色々と見て、聞いてみると、なんとなくそれぞれの姿が見えてくるんではなかろうかと思うわけですね。だいたい“こだわる”って言葉自体が、あんまり好きじゃないんですね、本音では。 猫も杓子も“こだわりの××”とか言ってるけど、良い物を追求するなら当たり前のことだものねぇ。

 今回は前置きなので、チャラい内容ですが、次回から革のことや繊維のことのアレやコレやを「まぁ、そんな細かいことにこだわらないで下さいよ」といわれるくらい、熱い視線を送りたいと思っております。
by いしの てつや

銀座にある元祖カツカレーの店「グリルスイス」さんのカツカレー。こちらのカツカレーは元巨人軍の千葉茂氏が考案したという。「カツカレーは勝利の味がする」という名言が残されている。
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