2010年4月13日

熊本城より旅のスタート。













朝の熊本城。













最新型市電を追うXR230のカミさん。


 ホテルを出てわずか5分で熊本城跡に着く。が、城好きとしてもったいないことだが天守閣には行かない。今回の目的は城巡りではなく龍馬、だから旅の始まりのご挨拶は龍馬の像なのである。
 城跡のまん前の小さな高橋公園には、龍馬の像があると知っていた。ちょっとバイクを路肩に失礼して公園に入ると・・・総勢5名の中におられるではないか。しかも龍馬が師匠と慕う勝海舟といっしょに。


右から細川護久、松平春獄、横井小楠(残念ながらどういう方々なのかわかりませぬ)、そして地球儀を前に世界を見すえる勝海舟と坂本龍馬。(高橋公園)


 私は勝海舟が好きである。・・・だったら龍馬じゃなくてそっちを追えよっ、と言われそうだが、今回はあの寺田屋からのストーリーなのだから仕方がない。
 時は1864年、勝海舟と龍馬は熊本を経由して長崎に向かっている。で、長崎に行く理由とは・・・。
 当時、長州藩(現在の山口県)は関門海峡を閉鎖し、外国の連合艦隊と戦っていた。勝手に。そして連合艦隊は長州藩を総攻撃しようとしていた。それを阻止し、調停させる為に幕府から派遣されたのが勝海舟。まあ龍馬はそのお供、といったところか。
 時は流れてしまうが、薩摩と長州軍が幕府を倒すために江戸を攻めようとしたとき、弊社のある東京大田区で勝海舟は西郷隆盛を説得し、無血開城を実現。勝先生は偉いお方なのである。ちなみに、私のガキの頃の遊び場が、その交渉場所の大田区池上本門寺、そして同じく遊び場の勝先生別宅のある洗足池、である。

地球儀を前にして語り合ってるような、江戸っ子の勝海舟と土佐の龍馬。
「小さなニッポンの中で戦い合ってる場合じゃあねえよっ、なあ龍馬!」
「そうぜよっ、先生!」 と言ってるのだろうか。。。


[ 勝海舟の名言より ]


東京大田区の洗足池:右の林の奥に勝海舟の墓石がある。かつては別邸があり、西郷隆盛も訪れたという。(東急池上線洗足池駅目の前。弊社よりバイクで3分。)


勝海舟・洗足池・池上本門寺は、この夫婦坂二輪旅紀行2006年“我らのぼうず池”で詳しくご案内してます。




長崎に向かう。

 あぁ〜歴史の話はしないっつうのにやってしまった。でも龍馬と勝海舟がなぜ長崎に行ったのか、理由を知らないで向かったのでは面白くないからねえ、、、それが夫婦坂流。
 お待たせしました。ここからやっとツーリングっぽくなるでしょう。ということで熊本市内を出る。この先、カミさんはCB1100、私はXR230モタード。そうしないとペースが合わないから。


ど真ん中は市電の線路。


市電“鬼倒号”と並走だ。そのおっかない名前は酒造会社の宣伝電車。う〜ん、この地に弊社があったらきっと走らせるだろう、“夫婦坂革ジャン号”。シートは総革張りだぁ〜。

 熊本市内のインターから九州自動車道に入ると、雨がぽつりぽつりと降ってきた。今朝の天気予報では曇り時々晴れ。雨だとは聞いていない。
 まっ、降ってしまったのは仕方がないのでパーキンに入り、最新型のRE-05レインスーツを初めて着る。でもカミさんだけで、私は旧型。もう雨粒のはじき方が格段に違う。そりゃそうだろう。私のは5年近く前のもので、毎年毎年長距離を走って、幾度雨天走行をしたものか。もう限界を超えているようだ、これじゃあ気分が悪い。東京に帰ったら新型に代えよう。皆さんもそうしよう・・・。
 と、さりげなくレインスーツの宣伝をする機会を与えてもらったが、できることならそれを着ることのない天候であってほしかった。








熊本から九州自動車道を北上し、
鳥栖のジャンクションで長崎自動車道を西へ。
カッパを着ているが、雨は上がっている。
(降っていたら写真など撮れない!)

なお、高速道路でXR230がCB1100についてゆくのは、
そりゃあもう、しんどいバイ。



武雄北方で高速を降り、国道を南下して有明海方面へ。
雨など、とっくの昔に止んでいるが、カッパ姿。


■そろそろ買い換えたい、という方はどうぞすぐにこちらへ >>

 雨など降っていないのに、なぜレインスーツを着つづけているのかと申せば・・・たいへん寒いのである。それは我らにとって臨時防寒着となっている。
 九州に来れば、さぞ暖かいだろうと思っていた。気温は20度を超えているだろうからと、春物ライディングギアの装備。しかし、、、今日あたりから日本の上空に寒波が被い、道路上に登場する電光気温表示は「12℃」。これじゃ冬だ。
 ・・・そういうことで、その我らの服装を上から下までご案内しなければならない。なぜって、カミさんはある程度、着ている姿が分かるだろうけど、私のほうは写真担当なので、まったく写ることはない。両方の格好が分からなくては、このストーリーに臨場感が湧かないのではないかと思いまして。。。




[カミさん編] [筆者編]
麻ハンチング:通気性の良いボウシ >>
DMF-15Le:シルエットのキレイな春秋兼用レディースライディングウェア >>
PGL-01:操作性の良い牛革グローブ >>
WB-1:丈夫な牛革製ウエストバッグ >>
G-02:男用を強引にアレンジしたカラー・サイズオーダーパンツ >> (ジーンズも持ってきている)
R-05:歩くやすいグッドイヤーウエルト製法ライディングブーツ >>
STP-05R:定番のスウィングジャック >>
RVM-05:ツーリングは大抵これ。バッグ代わりでたいへん便利 >>
鹿屋島ロング:カメラのシャッターを押せるほどの抜群の操作性 >>
21オンスストレートジーンズ:初期のはき心地は頑固だけど、なにより丈夫 >>
R-01:究極の練りコルク式グッドイヤーウエルト製法。あとで龍馬のブーツと比較を・・・ >>




 なんだかんだ言っときながら宣伝じゃあないかぁ! と思ってる方はきっと多かろう。
 いつだったか読者からこんなメールが届いていた。「ツーリング紀行は面白いけど、ペアスロープのウェアばかりが登場して、まるで宣伝みたいですね・・・」 すみません、次はいろんなメーカーさんのウェアを着ます・・・と返信するわけがな〜い! この弊社サイトでヒョウドウさんやクシタニさん、ゴールドウインさんやシンイチロウアラカワさんetcの製品が出てくるほうが変ですわな。(アラカワさんとこのバッグはちょこちょこと出ているが) 
 ということで宣伝でしょうな、これは。素直に申せば「どうか買っていただきたい」でしょうな。買ってもらわねばたいへん困るので、ご迷惑でしょうが、これからも宣伝するでしょう。ねえ、勝先生!

[ 勝海舟の名言:その2 ]


 少々脱線してしまったが、雨が降ってもいないのにカッパを着た我ら二台は、有明湾の海沿いを走っている。そして少〜しづつ、龍馬が勝海舟が活躍した長崎に近づいている。

第二話 おしまい。



※第三話から、もうちょっとツーリングっぽくしましょう。

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