写真:坂上修造、文:三橋、アシスタント:松下ヨシナリ、協力:高田晴透 [2008年10月1日更新]

※当製品は2008年4月7日、発売10日間ほどで完売いたしました。
次回は2008年12月1日より、ややカタチを変えて25個の限定販売致します。
サイトアップの11月まで、少々お待ち下さい。



原子番号22・・・チタン Titan(ドイツ語)。
チタンは鋼鉄以上の強度を持ち、それでいて半分弱の質量と軽く、金属疲労も起こりにくく、サビも皆無に等しく、金属アレルギーもなく人に優しい、、、。
でもバックルに何の利点があるのか? と問われても、それは愚問である。
「男はチタン!」、ただそれだけでよいのである。


 なりゆきとしても、純チタンの、しかも削りだしというとんでもないバックルを作ることになったからには、その製作現場に行き、その作りに納得しなければ、自信を持って販売することなどできない。それがペアスロープの流儀なのだ。
 3月上旬のとある日、さいたま市にある金属加工工場に伺った。日常の仕事は宇宙・航空関連や電子機器の加工。しかし工場とはいえ、そこにはたった一人で働いている気難しそうな高田氏がいた。

 それでは、チタンのバックルがどのように作られているか、ご案内しよう。そのうえで、「これは本物の凄さだ!」と思っていただける・・・だけでなく、商品にお付き合いいただければ、たいへん幸いなことであります。

パソコンで設計図を作成し、手書きしたXY座標をマシニングセンター(MC)に入力。これら根気のいる初めの作業だけでも3日間を要す。

82x60x16mmの純チタンのかたまり。知る人ぞ知る、高価な素材なのです。これをとことん削りぬいて、全体積の3分の1になる。・・・もったいない。


MCを操作する高田氏。彼がこの工場の主である。「俺は天才だから削れるものは、美しく何でも削る!」と自信を持って話す。

プロの仕事には、こちらもプロのカメラマンが撮影、で対抗する。この製作の原因をつくった“松下”もアシスタントに借り出される。





 写真では工程をすごく短縮しているが、純チタンの延板から、全数30個が完成するまでには、3500万円もするMCマシンを毎日動かして、なんと6日間が掛かる。(30個のうち、25個を販売)
 「普通の工場ではそれ以上掛かるけど、俺、天才だから」と、少々(かなり)偉そうなことを言う高田氏だが、できあがったチタンバックルのデキが、あまりにも素晴らしいのだから軽グチも仕方がない。

「ボタンを押せば、機械が自動的に作る、と思ったら大マチガイなんだぜ!」 MCというマシンを操ってはいるが、やはり生粋の“職人”と言えよう。

裏面にさりげなく小さいPAIR SLOPEのロゴマーク(文字の天地、なんと2mm)。これも削りだし。


[MMT・・・松下/三橋/高田の略である。]


[ MMT-01は完売しました。上記バックルがどれほどの特別価格であったかは、ご理解の方もさぞ多かったことでしょう。
さて、次回2008年秋以降に、多少カタチを変えて限定販売したいと思います。しかし、依然としてチタン材料の高値はとどまらず、困惑していることも事実です。さて、また販売できるかどうか、秋口には決定いたします。しばらくお待ちください。 ・・・2008年4月8日 記]

高田晴透:「俺の作った作品も紹介してよっ」
ということで、しょうがないからご案内しよう。
よろしかったら見てやってください。

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