2011年12月の出来事




のれん作り開始。

 2012年の3月、京都伏見にペアスロープ直営店ができる。となればいちばん最初に手掛けるもの、それは“暖簾(のれん)”である。暖簾は店の顔だから。
 暖簾作りは、いづつ山田智久氏を任命し(上から目線の表現、怒られないか?)、5本くらいはそろえようと依頼する。そして1本目のデザインは・・・私が尊敬する“トンボ”である。
 「まいどおおきにぃ。トンボのイラスト、描いて送ってくれはりますかぁ?」 なんだ、俺が描くのかぁ。
 夏にトンボを追いかけ、そして自分が撮った写真をもとにイラストを描く。
 私はグラフィックデザインという職業をやってたけど、それはもう30年も前の話。はたしてどうかの不安はあるが、山田氏の命令なので描き始める・・・500円で買ってきた筆ペンで。。。



 コピー用紙に筆ペン、というなんとも気の抜けた道具だが、なんとかトンボを描き、山田氏に送る。そして2011年12月、京都紅葉巡りのついでに進行状態を確かめるべく、いづつ山田氏のもとへ。

 暖簾の生地には、私が描いたトンボを山田氏が専用の道具を使って純白の絹になぞる。それは“キクジン染め”という、なんだか聞きなれない手法で絹を染めるのだ。


真剣にトンボをなぞる山田氏。


山田氏の10階建のビルの10階にて・・・なんでこんな立派な和室があるのだろうか、、、。


「キクジン染めって、なんなのだぁ?」 と山田氏に聞けば、
「簡単に言えば、太陽光では“茶色”、蛍光灯では“グリーン”へと、色が変化する染物ですぅ」
(キクジン染め:その昔は天皇家だけに使われていた発色の染物だそうです。)

 結局、調子に乗って暖簾は11本も製作している。キクジン染め以外にも、山田氏お得意の“しぼり染め暖簾”やら、恐れ多くも、大島紬や結城紬そのもの(ともに高価な手織り)を暖簾にしてしまったり、と。どうせ作るなら最高峰の“顔”でありたいから。
 ・・・ま、店がオープンしたら、暖簾も必見ですぞ。





ここは居酒屋かい?。

「暖簾作りを見学したあと、いっしょに晩飯を食おう。近くの居酒屋を案内してね、居酒屋だからね!」 と山田氏に言っていた。前回は「居酒屋」が「ミシュラン店」だったから念を押したわけだ。しかし、、、山田氏のあとについて入った店は、カウンター8席だけの割烹料理屋。
「おいおい、山ちゃんの感覚では、ここが居酒屋なのかい? へぇ〜俺の感覚では『養老乃瀧』『村さ来』『つぼ八」『笑笑』『魚民』ってとこだけどねえ」
「いや、オーナー料理長の加地さんは、僕の小中学校の先輩なんですぅ、ここおいしいんですぅ」
「それ関係ないじゃん・・・」
 とかなんとか言いながら我らは席に着き、料理と日本酒をガンガン注文する。何食っても正直言って旨い。ほんと。そして最後に頼んだ「あなご飯」、こりゃあ見事に旨い・・・うん、ここは私の居酒屋(?)リストにしっかり入れとこう。


左から、オーナーの加地さん、本当の居酒屋を知らない山田氏、と夫婦坂。

むろまち 加地”・・・あとにご案内する“祇園にしかわ”で修行しただけあって旨い、お薦めの店だ。8席しかないので予約を。予算は5〜7千円かな。ちなみに「ペアスロープ」と言っても我らは初めて来たので加地さんは覚えてないだろう。「いづつの山ちゃん」なら通じる。
公式HP>> http://muromati-kaji.jimdo.com/





翌日の晩メシ・・・ミシュラン日本料理。

 今回の紅葉二輪旅では、京都で坂上カメラマンと合流している。あの旨い居酒屋?の翌日は、紅葉と革ジャンをテーマに市内で撮影し、その夕方からのシーンは、なんとミシュラン星二つを持つ“祇園にしかわ”さんの店舗をお借りして撮影。ついでに料理も撮影して、そのまたついでに食って飲もうって寸法だ。
 そんな「寸法」、そう簡単に了解してもらえるわけがないのだが、オーナーの義弟(姉さんが女将さん)である山田氏に頼んでもらい、実現したのである。山ちゃんはなんだかいろいろと「持ってる」んだなあ。。。

 私ら夫婦坂と山田氏は2ヶ月前に来ているが、今回は弊社京都特派員の橋本と、坂上カメラマンが(運よく)同席。その状況をお伝えしましょう。

山田氏もやって来た。作務衣(さむえ)着て、反物を持って。


・・・撮影開始。


入り口の格子戸をくぐり、石畳の路地を進む。


暖簾・・・これも山田氏の製作。


カウンターに座るカミさんと山田氏・・・オーナーにしかわさんの包丁さばきが見てとれる素晴らしい席だが、撮影なんて申し訳ないようで。。。


我ら撮影隊が料理を撮って食って、そして飲む個室席。





こうして真面目に料理を撮っているのです。






サバ寿司とナマコ&キャビア

ど〜です、この美しい盛り付けは。でも見た目だけではないんです、恐ろしく旨いのです。
私の場合、キャビアは晩酌のツマミで毎日食ってるから感動はないが(ウソ)、祇園にしかわのサバ寿司は特に美味といえよう。では全ての料理をご案内しましょう・・・余計なお世話でしょうが。
おっと、初めに申し上げますが、これらの料理は、祇園にしかわの、いちばんリーズナブル料金のコースです。



















山田氏とカミさん、そして弊社京都伏見店の(革ジャンモデル役)の橋本と坂上カメラマン。橋本は給料で、カメラマンはギャラから、山ちゃんはノレン請求額から食事代を引いておこう。弊社は全員に振舞えるほど裕福ではない!



 やはり素晴らしい料理ですな。味はもちろんのこと、盛り付けの美しさが、それを倍増させる。しかも、写真の料理はいちばんリーズナブルなコースでこれだもの、最上級はどんなだろうかか?(こんど最上級をこっそり食いに行っちゃおう)。
 それにしても我らバイク野郎どもに、店を撮影場所に貸してくれた“にしかわ”さん、料理の素晴らしさとともに、ほんとうに感謝です。やはり一流の味も知らなくては、弊社製品も一流のもの作りだなんて、たやすく言えませんね(ほんとは“超”一流を目指している俺)

 ちなみに我らのコースは約1万2千円(税・サービス料込み・酒別)。どうです皆様も、たまには自分へのご褒美として。なお「ペアスロープのサイトを見て」と予約すれば、きっと料理が一品減るでしょう(ウソ)。迷惑かけちゃったからねえ(ホントかも)。。。 


ご馳走さまでしたぁ・・・また来ます。

祇園にしかわ”:ミシュランふたつ星の極上の料理、そしてその価格はリーズナブルといえよう。ゆえに人気があるので早めの予約を。夫婦坂、自信を持ってお薦め。
公式HP:兄弟の仲で山田氏が制作(写真提供:ペアスロープ)。
公式HP >> 祇園にしかわ



 ということで、山田氏のトンボ暖簾作りと、山田氏の姉さんが女将さんの“祇園にしかわ”さんの極上の料理をご案内しました。 ・・・あ〜旨かった。



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