[2011年4月6日]

仁淀川町 大渡ダム

 ひょうたん桜を堪能して西へと走れば仁淀川上流に大渡ダムがある。その周辺にも桜の見所があることは調査済みであった。


バンディットとCBと野郎二人。なんだかなあぁ〜。

ダム湖のほとりの桜並木を快走。


ダム湖を時計回りに走ってみる。

上流は、川に沿うように道も曲がる。

山の斜面から舞い散る桜吹雪・・・実に美しい光景である。

 大渡ダムから10kmほど(地図の直線距離では3km)ダム湖沿いを走ると、道は山へと入ってゆく。桜は点々と咲いて、そのどれもが趣のある風景である。

空気が旨い、素朴な田舎の風景。

よくよく見ると、見事なシダレ桜が咲いている。


○○家のシダレ桜。

 こんな山奥にも知名度の高いシダレ桜がポツリポツリとある。それらのほとんどが個人敷地内の桜で、この地域では“○○家のシダレ桜”と呼ばれている。何百本、何千本が咲き乱れる桜は豪快だが、1本勝負、というのもオツなものだ。まわりの風景がこれまた良いのである。
 ここでは、庄屋中越家のシダレ桜の1本勝負と決め込んだ。ほかにもあるのだが、もう陽が落ち始めている。桜の木が山の陰になっては、見るのもカメラに収めるのも台無しになってしまうのだ。
 では庄屋さんとこの桜を拝見。。。


















 どうです、、、いいでしょう、美しいでしょう、素晴らしい風景でしょう。全国多数派のソメイヨシノに対して、シダレ桜はピンクの色が濃い。枝ぶりも見事だ。そしてその下で見上げると、桜の花が降り落ちてくるような感じにゾクッとする。
 それにしても花見観光客が少ない。ひょうたん桜は30〜40人ほどいたが、ここは10人程度。見に来る側にとっては嬉しい限りだが、出店(とはいえテント2つだったが)していた地元の方はヒマそう。ならばと地元名産の“いりもち”100円也を買って食った。シダレ桜を見ながらのその味、、、旨っ!。お土産に買って帰りたいほどだが、この先いつ東京に戻るか未定なので断念。
 さて、今夜の宿のある高知に向かおう。酒が我らを待っているのだ。




酒が我らを待つ高知へ。

高知まで60km。振り返れば、ダム湖のまわりに咲く桜の、なんと美しいことか。



高知市に近づくと土佐電気鉄道の路面電車が現われ、しばしの並走。


高知市内。交通量はいちだんと多い。




高知のメシ。

 尾原が予約した市内のビジネスホテルにバイクと荷物を置き、さっそく、はりまや橋周辺の飲み屋へと向かう。はりまや橋までは歩いても5分少々なのだが、路面電車に乗る。べつに疲れているわけではない。乗ることに意義があるのだ。

やっぱいいやねえ、路面電車はねえ。

ほ〜ら、アンパンマン電車だぁ・・・


つまらなそうな尾原である。

楽しい顔をしろっての・・・「ごめんっ」


はりまや橋の交差点で激写。

無表情ではりまや橋を渡る尾原。


ちょっとここに入ってみようかねえ。

 居酒屋探しに街をぶらつき、目に留まったのが“たたき亭”。「只今わら焼き実演中」「美味しくなかったら お代はいただきません」と、ここまで書いてあるのだからとノレンをくぐる。
 まだ早い時間のためか、客は我ら二人だけ。そこにおカミさんらしき人が「わら焼きのまん前の席にどうぞ、写真撮ってもいいですよっ」と案内される。

 「よ〜し飲むぞぉ尾原ぁ〜、まずはツマミだぁ」。カツオのタタキはもちろんのこと、いままでに食ったことのない土佐ならではのものをビシバシと注文する。
ウツボの刺身 チャンバラ貝
 雑食の私ではあるが、にゅるにゅる系ウツボの刺身は食ったことがない。まずは尾原「う〜ん・・・」。私の感想は「フツーかな」。チャンバラ貝はといえば、これもいたってフツーの味だった。
 さて次は目の前で焼く、待ちかねのカツオのわら焼きタタキだぁ〜!



 「おっ、いいねいいね、豪快だねぇ」。若い板さんが、すぐ目の前で我らのカツオを焼き始めた。ワラを追加するとボォワァッ!と炎が立ち上がる。すぐさま皿に盛られたカツオのタタキ、ニンニクを添えて食うその味は「やっぱこれだよな、土佐でカツオを食わなきゃ、来た意味ねえもんな」・・・旨いぜよ。
 ここまでは良かった。そのうち、次々と来店する客。そして次々とカツオのわら焼きを注文し、目の前で次々と焼かれる。・・・熱いのだ、なんといっても炎から1メートルしか離れてないのだから、顔が熱くなってきたのだ! 冷酒が熱燗となり(ウソ)、飲み干したところで撤収。
 燃ゆるカツオは確かに旨かった。そして勘定も、サイフから燃え散っていった。明日からのメシ代、節約せねばならんな。


ニコニコ顔で店を出る尾原。なぜ嬉しそうなのかといえば、勘定は俺が払ったじゃねえかぁ!



 ふらりふらり歩いているとアンパンマンがやってきた。パシャッ。電車前面の顔にズバピンである。しかしなんですなあ、、、あれだけ酒くらっても、狙いどおりにピントを合わせるなんざぁ、俺様って、天才的才能があるのかもしれませんなあ。夜の流し撮りですぞぉ。(カメラ性能が良いことを忘れている)
 おぉ、次は真っ赤なパチンコ号だぁ、パシャッ。またまたズバピン流し撮り成功。こりゃあ、まだ飲みが足りないっちゅうことだな。


我ながら見事な酔っ払い流し撮りだぁ。アングルまでは気を使ってないけど・・・。



・・・・・こうして高知の夜は更ける。




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