[2011年4月7日]

 朝、今日も快晴である。最近は、バイク用駐輪場を用意してくれてるホテルがあるからありがたい。
 駐輪場でバッグをセットしていると、ホテル従業員のオジさんが話しかけてきた。「ほぉ〜品川から来られたんですかぁ」・・・遠方の地では、品川ナンバーでたいていそう言われるが、正確な説明はめんどくさいのでしない。で、つづいてこうおっしゃる。
 「3月の震災以来、宿泊キャンセルが多くてねえ。東京方面のお客さんは、あれからパッタリですよぉ。」
 東京だけでなく、旅行の自粛があるようだ。この四国の高知まで影響があるとは思わなかった。旅行であれ祭りであれ、被災地とは関係ない土地での自粛ムードはよくないのだ。今必要なのは、皆さんがおカネを使うこと。それが税金となって、被災地を助けることになるのだから・・・と真面目なこともたまには思う。


さあて、今日も桜巡りの続行だぁ。出発進行〜〜〜。

ホテルを出て、路面電車と並走。


我ら、先を急ぐので電車を追い越す。


高知ICから空いた高知道を快走。

トンネル内で飛ばす尾原。だからメーターは写せない。

高知道から徳島方面の徳島道へ。


徳島道。のどかな高速道路である。

斜面に咲く山桜が目を楽しませてくれる。

美馬(みま)で降りる。

吉野川の赤い鉄橋・・・魅力的。

やはり与作に似て狭い438号である。


水のきれいな吉野川を渡る。

与作(439)の兄弟国道、438号線。

国道から離れ、目的の桜めがけて山奥へ。




天女って・・・?

 徳島県美馬郡つるぎ町の山の中に、樹齢400年、徳島県内最大の桜がある。その名は“吉良(きら)のエドヒガン”。そしてその姿は「天女のようだ」と形容されると聞いた。天女? そんな美しい姿ならぜひ見たいとやってきたのである。しかし天女を見たことがないので、それがどのように美しいのかは知らない。
 なお、吉良は地名であり、あの忠臣蔵の吉良上野介(きらこうずけのすけ)とは関係ないようだ(関係あると思った私である)。
 さあ、天女をご覧あれ。。。














 朝10時30分、彼女の前にCB到着。まあ天女と言われても答えに困った。なんてったって逆光なのだ。いちばんいい位置で見ると、咲く花と太陽が同位置にかぶっているのだ。上の写真は太陽光がレンズに直接入らないよう、尾原に影を作ってもらい、ギリギリのところを撮影。それでも太陽光が漏れる。目で見てもまぶしい。眺めづらいのである。
 ・・・あっ、そうか、そうだったのかぁ。桜の花びらの間を太陽の光が射してギラギラと輝いている。その姿を「天女のようだ」と誰かが言ったのだな、と考える。
 ・・・てゆうか、9時半頃までに来るか、3時以降なら逆光を避けられるし、現在8分咲きといったところで、満開じゃないじゃん。見に来た日時がずれていたわけで、ちょいと残念〜〜〜。
(左写真はフツーに撮るとこうなるという例)

天女をあとにするが、道すがらの桜も美しい。

川遊びの子供たちと、オッサン尾原。


対向車がくると辛い道である。

四国は沈下橋が多い。


昼飯。

徳島県を北上するとすぐに香川県に入る。その峠あたりの桜は、まだ3分咲き程度。

平日とあって、待ち時間は10分程度である。


おっ、谷川米穀店。ここを素通りするわけにはゆかない。讃岐うどんの名店である。

私は玉子入りとノーマルを1杯ずつ注文。

 吉良のエドヒガン桜から国道438号を北上し、香川県に入るとまもなく谷川米穀店。ここで昼飯。なおこの店を知らない方にお伝えしよう。素朴な店構えだが、讃岐うどんの中でも超メジャー級な有名店である。
 谷川米穀店に来たのは4度目。もうここのうどんの旨さは十分に知っている。だから2杯を注文。
 「僕がおごりますよぉ」・・・気が利くねえ尾原ぁ〜。しかし玉子入りが150円+ノーマル120円の計270円。昨晩の居酒屋(俺のおごり)の勘定なら、130杯超は食える計算だ。これでチャラだと思ってんじゃねえだろうな〜尾原ぁ〜!

 で、うどんの味は・・・何度食っても最高に旨い! 仮称うどん先生の尾原も「ここは別格ですわぁ」。2杯のうどん、ツルリと瞬時に頂いた。




名勝 クリリン。

 満足な讃岐うどんを食って30分ほど走り、高松市内に入る。信号待ちで尾原が「リツリンに寄りまひょか?」。
 栗林公園・・・ずっと前から“クリリン”公園だと思っていた。だって“栗”はクリであって、リツとは読まんだろ。ドラゴンボールの“クリリン”(悟空の仲間でちょいと弱い:まさか知らん人はいないと思うが)は、ここから名がついたのではないかと思っていた。
 文化財指定庭園 特別名勝 栗林公園・・・江戸時代後期に松平家によって完成された庭園である。以上説明おわり。
 公園の有料駐車場に入ると、係員氏が「ここはクルマだけだからバイクは東門から入ってって」となんだか冷たいお言葉。そして指示どおりに東門を入ると(集合管バイクが通るのは違和感あり)、その横に駐輪場、無料である。なんだか温かい栗林公園だ。

チャリだらけの駐輪場に大型バイクは我ら2台。

桜は全開で咲いている。


案内図を見る。広いんじゃねえの〜ここ。

人を見ると寄ってくるコイの群れ。














 なかなかいいじゃないの、地元にもこんな素晴らしいとこあるじゃないの、尾原ぁ〜! あれ?尾原が消えた。なんだかつまんなそうにしてたが、まさか帰ったんじゃなかろうか・・・・?



























ソフトクリーム食ってやがる・・・。

もっと旨そうにくいやがれ、ねえオバちゃん。「おごりましょか?ソフト・・・」「あったりめえだよ、おまけにダンゴもつけやがれっ」



栗林公園を後にする。

屋島工房にちょっと寄る。そうそう、ここには尾原手作りの讃岐うどんマップがある。


高松市内を走って尾原家に向かう。

こっこれは・・・今、私が愛用している、ものすごーく便利な史上最高傑作ライディングベスト。
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 屋島工房に寄ったついでにもうひとつ宣伝しておかなければならない。それは尾原監修の“エルク ディアハーフ”グローブである。
 極厚3.5mmのフィンランドエルク(鹿)が手の甲に、しなやかなニョージーランド産ディア(鹿)を手のひら側に組み合わせた、ぶ厚いけどソフト、といったアイテム。もちろんこの旅にも愛用している。
 が、しかし、、、その厚さのため、カメラ操作には向かない。そこんとこなんとかならんか?と尾原に注文したいが、どうせ「走りながら写真撮る人なんか、おらへん!」と言うだろうからやめといた。
 なお、この旅ではその“エルク”とは別に“鹿屋島ショート”を持参している。後者はカメラ操作が抜群に良いグローブであるが、尾原はその意図で製作したわけではない(そんな気が利くヤツではない)。
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 尾原家に到着。さて私のこれからの予定は、夕方に飲み屋で待ち合わせしている人たち(もちろん野郎ばっかし)に合流するため、ひとり京都に向かう。見送りは尾原家一同せいぞろい。
 「じゃあなっ、達者でな、次に来る時は大きくなってるんだろなっ」 と、記念写真でも撮って高松の屋島:尾原家をあとにする。

いつの時代も子供は「ピース」。


しかし、あろうことか、あんな仕打ちが待ち構えているとは・・・



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