文・:三橋弘行 2008年2月27日 送信
[ 前編 ・ 後編 ]



 チャールズ・グッドイヤーさん(親父のほう)は19世紀半ばのアメリカで、ゴム加工の多くの特許を取得している偉大なる発明家。その研究でゴム底の靴も作っていたそうだ。そんな親父の姿を見て、息子、チャールズ・グッドイヤー・Jr.はグッドイヤーウエルト製法を考えたのかもしれない。だから、というわけではないが、今回弊社の新作ブーツのソールは合成ゴム製。
 それはそうと、タイヤメーカー“グッドイヤー”のマークを思い出してほしい。“羽をつけたブーツ”である。これは私の憶測だが、グッドイヤー社は発明家の親子に敬意を表してあのマークにしたとも考えられる。

グッドとイヤーの間のブーツマーク。きっとその作りは“グッドイヤーウエルト製法”に違いない・・・だろう。


 いやはや、ちょっと脱線してしまったかな。このページは、ついに生産に入るR-01/R-02ブーツの製造工程をご覧にいれる項目なのだが。しかし“グッドイヤーウエルト製法”はそのブーツの重要なポイント。その名称の由来を語らずにはいられなかったのである。
 ではリーガルCo.新潟の工場にご案内しましょう。2007年12月19日、出発。


これはイメージです。2ヶ月前、工場に向かったときのカット。


これもイメージです。

そういえば2007年の10月、初めて工場を訪問したときに事務所がわからずウロウロしてたら、ニコニコしながら近寄ってきた従業員の人がいた。元気で頑張っているだろうか。

これは実際に移動に使った、世界が誇るニッポンの新幹線。雪など関係なく、定刻どおり新潟へ。


 2007年12月19日午後、バイク乗りとしては軟弱にも、新幹線を使って新潟の工場に。メンバーは弊社ペアスロープ側スタッフ3名とリーガルCo.本社から4名の計7名。もちろんあの花田氏も。氏が行動をともにして作業工程を説明してくれなければ、どこをどう写真撮ってよいのかさっぱり分からないのだ。
 まずは事務所に入り、工場の各責任者の方々との顔合わせと、注意事項の説明を受ける。
 しかし今日は下見。明日の撮影の為に、工場の雰囲気、作業工程の順序等をあらかじめ頭に入れておくのが目的である。
筆者が立って説明しているように見えるが、実はそれを受けている・・・写真。

[新潟工場] 正確には潟梶[ガルコーポレーションの製造部門子会社であるチヨダシューズ(株)新潟工場。以下すべて略して“新潟工場”と明記する。・・・と、きちんと記述せよとは、花田氏の命令。
なお、新潟工場での生産のほとんどは“リーガル”ブランド。そして知る人は偉い高級ブランド“ジョンストン&マーフィー”も製造。


事務所から工場への通路に昔の広告が(昭和5年とある)。“ちよだ耐久靴”と耐久性をアピール。それにしても左側の広告のブーツ、今回のR-02タイプに似ているのは気のせいか。


アメリカ合衆国、歴代の大統領御用達の靴が“ジョンストン&マーフィー”。その作り、上質。



 さていよいよ弊社ライディングブーツを生産している工場へ。いや、この表現はおかしい。“リーガル”や“ジョンストン&マーフィー”ブランドを作っているなかに混じって、ほそぼそと少ない数の弊社ブーツを仲間に入れてもらった、といった感じか。


手前に置かれているのは靴作りにはなくてなならない木型(現在は樹脂製)。


 それにしても広い。製靴工場としては中堅クラスの広さだと聞いてはいたが、私にとっては巨大だ。弊社工房のいったい何十倍の広さなのだろうか。
 少々速歩きで花田氏に製作の順を追って案内してもらう。今日は下見、とはいえすでにバチバチと写真を撮っている。
 ・・・凄い、これは凄いですぞ、、、。

毎度のことではあるが、こればっかしである。このサイトをご覧の方々は「あんたたち、酒呑まないと仕事できねえのか?」と思われていよう。そのとおりです。少なくとも筆者の場合は、、、。


 さて後編では、製作工程をバッチリ写真に収めてます。


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