第八回 菩提の道場編 その三 一日目
二輪で遍路旅は、後半の追い込みに入っています。今回は寺と寺の間が短いので、お参りする寺の数を稼ぐ予定です。果たして順調に愛媛の巡礼を終え、最後の香川に入ることができるのでしょうか?
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昨年秋から始めた「二輪で・・・遍路旅」。今回で8回目。ホントに長く続いてしまったものです。
さて、遍路旅をしていると、同じく巡礼をしている方々と頻繁に出会います。バス旅行の団体の方々、自家用車で巡っている方、僕と同じく二輪の方、自転車の方、公共交通機関を使われる方、そして”歩き”の方。
また旅の手段だけでなく、1〜88番まで通しで巡礼される方と、そうではなく、何回かに分けて回られる方、といった期間も人により異なります。
巡礼される方の中で一番尊敬されるのが、「通しで歩き」の人。実際、ここ愛媛まで来ると、自分がバイクでたどってきた長い道のりのことを考えると、”歩き”の方々をホントに尊敬せざるをえません。
「歩くって辛いんだろうなぁ」と思って、”歩き”の人の話を聞くと、みんな一様に”吹っ切れていて”楽しんでいる様子。乗り物を使う僕らには解らない世界がありそうなのです。なんだか、その爽やかな顔を見ていると、苦行を乗り越えて来た方を羨ましく思えることもあります。
今の僕はとても”歩き”は真似できないのですが、でも二輪は車の旅とは違い、”歩き”に近い疑似体験ができるのかな・・・。ということにも最近気が付いてきました。ここにきて、二輪で遍路旅とは如何なるものなのか、見えてきたような気がしました。
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