二日目、蔵元・蕎麦・温泉、そして試飲、・・・と欲張る。

4月23日(火)天気良し、昨晩の酒さらに良しで、ビジネスホテルを出発。
午前中は、鶴岡市大口の蔵元を4件訪ねてみる予定だ。

〔冨士酒造訪問〕
ニッポンの蔵元に
合うか合わぬか、
2台の新旧ドイツ車。
 この蔵元の酒は、赤坂プリンスの試飲会で飲んでいるので、どうしても気になり今日一番目に訪問した。アポなし取材だが、歳は70くらいのおじさん(おじいさん)が快く迎えてくれ、蔵を案内してくれる常務が来るまでしばしの世間話。
 「こないだ屋根裏にタヌキが死んでてね・・・」 「ハクビジン(ジャコウネコ科の動物。タヌキのような、キツネのような、ネコではないような・・・?)が遊びに来て・・・」 「庭の松が松くい虫にやられてホラ・・・」 楽しく話しているうちに加藤常務がこられて奥へと案内される。
※一般見学はできません。あらかじめご了承ください。


 「さきほどは当蔵元の社長です。」え?先に言って欲しかった。社長の酒に対する熱意の弁を聞きたかったのだが、話はタヌキとハクビジンと松くい虫。私など用務員のおじさん(学校ではない!)かと思った。1778年創業の歴史ある蔵元、しかしその社長はあまりにも気さくな人だった。

仕込みの蔵入口の重厚な漆塗りの扉に、武将 加藤清正の家紋。社長家の先祖であると伝承されている。 仕込みの蔵の中はおよそ20コの巨大なホーロー桶。蔵内の柱、ハリはカビ防止の為、すべて漆塗り。 「近年のホーロー桶は1コ100万円少々で買えるが、この杉桶は、もう作れる職人がいないんですよ」と熱く語る常務さん。

生産量の少ない銘柄のラベル貼りは手作業。一瓶一瓶ていねいに貼ってました。 蔵元の一番高いところにある部屋は、昔代々の社長が晩酌をする部屋だと聞く。粋だ。

ずら〜りと山積みされた出荷前の日本酒の数々。室温管理もしっかりしてます。

熱く語ってくれた加藤常務。
ありがとうございました。
中央の瓶が
秘蔵酒 大吟醸 栄光富士
1800ml \16,505 !
カタログにも載せていない本当に秘蔵酒だと常務さんが言う。
このラベルを見ただけで美味さが伝わる!

 ほんの15分少々の取材のつもりが、1時間半にもなってしまった。しかし、どこを見ても、何を説明されても感心する事ばかりで、酒作りの熱意は半端なものではなく、まさしく職人気質を感じる。おまけに帰り際に、3本の日本酒を頂き、恐縮の限り。(5月15日発売の別冊MC誌でその酒をプレゼントコーナーに載せる予定。しかし、内一本の美味しそうな酒はその晩我ら3人で呑んでしまいました。すまんですな。)

冨士酒造の酒、私のお薦めは、
              純米吟醸 「雪の降る街を」 720ml \1,748
              大吟醸 「古酒屋のひとりよがり」 720ml \3,689

その他の酒を呑んではいないが、恐らくどれを呑んでもきっと美味いにちがいない。

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