さて、讃岐富士と呼ばれる飯野山の麓、飯山(はんざん)町の「中村」から、一気に移動して綾南町の「田村」へ。道すがらにも、幾つも「うどん」の看板を見つけ、こちらとしては、充分に興味津々なのに、先生は身じろぎもせずに素通りなのね。 んで、なーんの運動もしてないから、消化もへったくれもないままに「田村製麺所」到着。 向かいの自動販売機の前に、軽自動車が停まると、ごく普通の制服を着たOLがスタタタタッと降りてきて、お店の中に入っていく。なにかの営業かなぁと思っていると、中でササッとうどんを食べて、再びスタタタッと車に乗り、楊枝くわえてブーンと走り去ってしまった。格好いいんだわ、これが。讃岐のOLってば、オウドン・ラブの略なのか。午前10時からうどん屋にツルツルっと帰るOLって素敵すぎるぜよ。 |
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到着と同時に、軽い目眩と感動を抱きつつ店内に入る。次から次へとお客さんも途絶えない忙しそうな店内にて、再び興奮状態に陥ってしまう気弱なわたし。でも、ここで少し賢くなってる自分に気がつく。「中村」では、興奮状態のまま、大を頼んだけれど、ここでは小を頼み、ダシで1杯、生醤油で1杯といこう。 というわけで「小・ダシ・ちくわ天」で150円也を食し、返すドンブリで、「小の釜揚げ・ダシ」という組み合わせをチョイス。このくらいはチョロイス。 |
田村の店内で麺を洗ったりしているおばあちゃんは、釜の中が見えないんじゃないだろうかというくらい腰が曲がっているけれど、ここの麺はコシが強い。なるほど、うどん先生が「讃岐うどんは噛みませんよ。喉ごしです」と力説していたのが、分かる気がする。麺のエッジが、喉の側壁をヒョロヒョロリーンと通り抜けていく感覚は、このコシの強い麺なら分かりやすい。でも、私の心に潜む貧乏神が「噛まないともったいねえ」と囁いて、口の中で軽く葛藤しながら食す。少し冷静でしょ。こんなんで、どうですかね、うどん先生……? うどんを2杯食べて、なんとなくマナーも把握しつつあり、もう、讃岐うどんはわてのもんやぁと、お土産の6食入り1000円を購入し表に出る。 |
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んで、ものの7分で3軒目の「赤坂製麺所」に到着。また、な〜んにも体力使ってねえす。このままだと、ブロイライダーざんすねぇ。んでも、まだまだ食べるぞぉ、というゲルマン魂のビッグタンクは私だけで、皆さんはもはや、ほぼ満タン入ってまあす。 |
「ダシですかぁ?醤油ですか?」 「熱いのですかぁ? 冷たいのですかぁ?」 という極めてシンプルなメニューが分かりやすい。 お店の雰囲気もイチバン好きです。 午前7時〜午後5時 第一水曜定休 |
これまでの2軒と雰囲気が違うように感じるのは、たまたま他のお客さんがいなかったからなんだろうけど、店のおばちゃんがこれまた、独特で耳に心地よい。何となく、林家ぺー似のおばちゃんは、しゃべりのトーンも独特なのだ。(以下、おばちゃんのセリフを読む際は、アンパンマンに出てくる、バイキンマンが「バビブベボ〜」と言っているのと同じトーンで読んで頂きたい。分からない場合は、吉村なんちゃらが物まねをする和田アキ子の「ハヒフヘホ〜」でも可です) 「玉は幾つですか?」「ダシですか醤油ですか?」「おネギは好きですか?」 これら、至極シンプルで当たり前の質問を、独特の響きにのせて、圧倒的な主張を持って語りかけてくる。もう、こちらはそのペースにノルしかない。ダシ(\120)と醤油(\100)で1杯ずつ食べたうどんも、この語り口調と同じ味でふ、マジで。シンプル&独特なのよ。 “訳わかんねぇよ、こいつの説明!”と思うのであれば、行ってみなって、本当だから。 |
「おネギはそこでチョッキンチョッキンしてなぁ」 というわけで、チョキチョキ・タイム うどん先生も絶賛の醤油でいただきます 「うめぇぇぇぇ」 またしてもヤギ登場! |
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醤油 100円也 |
うどん王国探訪記の最後の1軒(だろうか?)も満足、満腹でふ |
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大真面目に語ってらっしゃるので、石野とのギャップはあらかじめご了承を・・・。 |
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