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 前夜にたっぷりとアルコール補給して体調を整え、朝を迎える。今日も一日頑張ろう!と気合だけは入れるのだが、そうは問屋が卸してくれない。
 チェーン外れのF-650GSはもう走ることができず、ここあさま工房で玉砕、ハーレー1台だけで撮影に挑まなければならないのだ。ふと、第2次世界大戦を思い出す(昭和30年代生まれですが)。ヨーロッパ戦線で英国、アメリカ主体の連合軍は、三国同盟(ドイツ、イタリー、日本)のドイツを叩きのめし降伏させた。この信州でもハーレー(アメリカ)にBMW(ドイツ)が負けたことになる(壊れたかそうでないかのことだけだが)。それにしても、現在バイクを作ってる国は、その昔、戦争ばっかしてた国である。偶然なのか、なにか因果関係があるのだろうか・・・。こんなことを考えていると話が長くなるので先に進もう。

 今日は、ハーレー1台だけで撮影を続行。南佐久郡、臼田町にある蔵元“佐久の花酒造”に向かい、まずは直販店に入る。
「お客さん、この辺の衆(人)ではないよねえ。どっから来られたん?」
「東京です。でもカミさんは地元出身です。」
「お名前は、、、佐々木さん?、、、えっ、ヤクルト配ってたミドリさんとこの娘さんかえ。大きくなってえ、、、」
もう“娘さん”はないだろうが、それにしても実家から500メートルも離れてないので素性は分かってしまう。東京では10メートル離れた家の名字も覚えていないというのに。
 ご挨拶がてらに「佐久の花 大吟醸」と「龍岡城五稜郭 純米吟醸」を買い、蔵元の前で撮影許可を得る。さてその二つの味の違いはというと・・・これも話が長くなりそうなので省略。
 昨日から草木の緑に悩まされていたが、建物をバックに撮れば季節感はなく都合が良い。しかしそればっかりでは絵にならないので、佐久市にある県営長野牧場に移動する。ぜひひかえめな緑であってほしいのだが。







しかし、、、。




さわやかな、きれいな緑の並木道・・・△?@¥#×!!!

 秋らしい風景はどこにもない。春夏物の撮影であれば最高のロケーションではあるが、これをどう工夫して撮ろうにも秋の雰囲気にはならないだろう。それでもひとり頑張る坂上カメラマン、500mmレンズを駆使して杉並木のカットを抑え、近くのこれまた美しい白樺並木へと向かう。
 
 こうして2日間に渡る信州繊維ウエア編の撮影を終えた。やはり季節には勝てない結果になるだろうけど、カタログ印刷上では十分工夫をするつもりである。それに、このホームページを見ていない人にはバレないのではなかろうかと安易に考えたりもする。(だったら、ここで発信しない方が良かったと、いまさら後悔もする)

 さて、坂上カメラマンに苦労をかけた写真が、どのように出来上がっているかは、カタログをご覧になってもらうしかない。そしてこれを機に、後日、氏と反省会を行い、翌年のカタログ用撮影は前の年に行おうということになった。

 と、いうことで、今回の撮影後すぐに “ 2005年春夏信州編 ”をリベンジする。もう来年用の撮影ウエアを作っちゃったから気合いを入れて撮りに行きます。
「ダメ・・・だよねえ」

壊れかけの石野ライター




とりあえず家に帰ろっ。

・・・・・・・  坂上カメラマン編 おしまい。 ・・・・・・・


2日間にわたる今回の信州のロケは、
左から、筆者、そのカミさん、奥に石野ライター、そして右端に坂上カメラマンの4名。
この記念写真は蔵元をバックにプロカメラマンの坂上氏が撮ったものである。
なお、あきらかに露出オーバー(撮影ミス)。後に本人はドラマチックな写真を撮ったと言いはっているが、シャッターを押した直後に 「いけねえッ!」 って小声を確かに私は聞いた。確かに。。。

最後は“ 大島カメラマン編 ” (いつの日か発信)
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