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男の五大峠
 あらかじめ東京から配送されていたバイクの保管倉庫に向かい3台との再会。そこから北海道ツーリングのスタートとなる。
 今回の旅の友となるバイクは、スズキ ジェベル250、ヤマハ マジェスティー、BMW F-650GSの3台と、すべておとなしい小排気量車。我家には、そのほかに4台のリッターバイクがあり、運転する3名が大型自動二輪保持者なのに、なぜこのような選択になったかといえば、免許取りたての次女がセローでの参加予定だったから、往路の配送、帰路のフェリーもすべて予定のバイクで予約してしまったからにほかならない。しかしたまには小さな排気量バイクで走るのも悪くはないだろうと割りきるが、4年前の男3人、過激な3台での北海道ツーリングとは大きな違いだ。
 さてF-650GS、セルがうまく回らずエンジンがかかるか心配したが、頼りなくもなんとか始動。はたして6日間持ち応えてくれるだろうか。
 そんな心配事も北海道の大地を走り出してしまえばすべて忘れてしまう。

 R-235、R-237で日高、そしてR-274で日勝峠。このツーリングのテーマである五大峠の一つ目に到着。多少ガスっていて十勝平野をすべて見わたすことはできないが、爽快な景色が広がる。
 
苫小牧のバイク保管倉庫には、たくさんのバイクが持ち主を待つ。

快晴のもと、日勝峠を目指す。

大学生と女子高生の兄弟タンデム。次女は予備機デジカメ EOS 10Dを首に下げ、景色を撮りまくる。(このHPに数カット拝借)






2000年のバカッ走り北海道
3台の総排気量3634cc、総気筒数12、総出力520馬力・・・頼もしいパワー!
(「北海道非常識ツーリング」HPより)
今回2004年の家族北海道
3台の総排気量1150cc、総気筒数3、総出力102馬力・・・とっても非力! なお、ジェベルは林道対策、F-650はタンデム、マジェは荷物車という役割。



 北海道の五大峠。しかしこれは私が勝手にテーマを決め込んだだけで、そのほかにもたくさんの峠がある。ただ言えることは、今回は道東中心だが、それら五つの峠は、本州、いや、四国、九州にも無い、いずれも雄大な景色で、ぜひ家族に見せておきたかったから。私自身も、それぞれすべて走ったことはあるが、一度の渡道でいっぺんに訪れたことはない。天候さえ良ければ、きっとよい峠めぐりになろう。(その昔、“岬めぐり”という歌があり、それをテーマにしようとも考えたが、宗谷岬と襟裳岬のとんでもない距離で断念)

 それにしても北海道の峠道は広い。特に狩勝峠十勝側の上り、片側1車線だけでも広いのに、追い越し車線が加わると高速道路並み。しかも交通量が非常に少ないので、小排気量バイクはスロットル全開で駆け上がり、気分の良いことこの上ない。

 狩勝峠に着く。日勝峠同様に十勝平野を望むが、こちらのほうが落ち着いた趣があり好感がもてるのは、やはり交通量が極端に少ないからであろう。
マジェ、ジェベルの250cc組はスロットル全開、80km/hで登る。

五大峠の二つ目、狩勝峠






制限速度は自己判断
 ツーリング初日、苫小牧から200kmを走っている。今日はどちらかといえば道内ではメジャーな国道を通っているが、本州の国道とは比較にならないほど空いている。感覚的に言えば、東京の100分の1、地方国道の10分の1といったところか。しかも車の流れは早く、60〜70km/hの巡航では後続車にたやすく抜かれる。それが乗用車ならよいが、トラックだと危険な抜かれ方があるので、流れに合わせて70〜80km/hの巡航(時にはそれ以上)。スピード違反とは分かっているものの、これが安全速度と勝手な解釈で走ることになる。そして信号も極端に少ない。国道でも10kmや20km走って信号を見ないなんてのは当たり前の話だが、もっとも、それだけの距離に民家や大きな交差点が無く、信号の必要もないということなだけ。
 とにかく走りやすい北海道の道である。
前方にカメラを向けると

右側に三度傘の人。道内を走り巡っているのだろう。



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