2006年5月6日

 コンピュータ氏は昨晩9時過ぎに宿に着いた。事情を聞いたら、鳥海山辺りの秋田県と山形県の県境で、積雪による通行止めで、ついには道に迷ったそうだ。東北の雪をなめちゃいかんよ、コンピュータの計算のようにはいかんのよ。
 MT-01が加わり、7台で小野川温泉を出発、西吾妻スカイバレーへと向かう。


ポカポカ陽気で、ややハイペース。


5月6日現在でも、まだ除雪がおこなわれている。


所々、除雪による片側通行信号待ちあり。



次第に雪の壁が現れる。


チンタラ走っているナナハン女史は、除雪ブルに通行止めをくらう。

コンピュータ氏MT-01を突っつく15歳年下の〒ドゥカ・カメラ付モンスター。「どけっ!」・・・かすかに聞こえてきた。

ホンダ・ヤマハ・スズキ・カワサキ、そしてドゥカティとBMW。日本車で統一したいところだが、奇しくも第2次世界大戦時の日・独・伊 三国同盟。


下りは慎重に。とくに爆弾パニアヤローが先頭だから、私は距離を空ける。


時おり止まって下方の写真を撮るが、ここから追いつくのが一苦労。



まっすぐ突っ込んだら、やばい。写真など撮ってる場合ではない。


振り向いてのワンカット。これがいちばん恐怖なのだ。なんたって、前見ず、両手離して、後ろ向いてコーナリング中にシャッター押す。超ヤバッ。


こんなことして撮っていると、ヒヤッとすること多々あり。

動画その4.  写真撮影中を動画カメラが追う。
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 こうして会津盆地に入り、喜多方に向かう。そして目指すはラーメン。
 しかしねえ、喜多方って言えばラーメンが当たり前すぎて、なんだかまんまとワナにはまったようで面白くないのだが、もう昼に近いことだし、とりあえず食ってみようか。
 だが手に入れたラーメン店マップ、掲載されている店だけでも50軒以上ある。 さて、、、。
喜多方まで3キロ地点。妙なカッコをしてるのは東北迷子コンピュータ。ヤツの部下にはなりたかない(・・・上司も)。


喜多方市内には馬も通る。


自宅持ち帰り用、“はすぬま”のラーメン。かなりの有名所だが、その味はいかに。


せんべいを購入。


朝昼夜で“あさひや”。どこがどうのと分からないのでここに決める。

喜多方ラーメン:¥550
普通に旨い素朴な醤油味。
ギョウザ:¥400
普通だ。〒君に2個盗られた。
ひまわりラーメン:¥900
ずらっとチャーシューが囲む。

さてその味は、、、。

いかがでしょうか? 「おいしかったですぅ!」。
ところで、あんたとは長いつき合いだが、GW(ゴールドウイン)のウエアを着てるねえ、に、 「今日はGW(ゴールデンウイーク)ですから、、、。」
いかがだったでしょうか? いかが、、、「・・・。」 なんか気にいらなかったようで、、、。 elfのジャンパーを誇らしげに着て来た鉄道マン。どいつもこいつもペアスロープってメーカーを知らんらしい。


 喜多方ラーメン。数十軒あるなかの一軒だけを食って、この地のラーメンを語るのは邪道だ。しかし昨日の岳温泉で喰ったラーメンが異常な味だったので、そのはるか上をゆくのは間違いのないことである。

また馬車に出くわす。


はすぬま:持ち帰り用だから翌日に自宅で食ったが、旨い! ほんとに旨い! 特にみそラーメン!喜多方に行ったらお薦めだ。 山中 煎餅本舗:ササニシキ米の手焼きせんべい600円也(8枚だったかな?)。店構えからして旨そうにみえるが、凄くはない。


 ラーメンを食ったあとに鉄道マンと密談をする。これから高速道路で早めに帰るか、それとも、、、。
 「今日は土曜日だねえ、JR磐越西線の新津〜会津若松間には蒸気が走るねえ。。。」 
 すると私がこっそりと持ってきた時刻表のコピーをじっと見つめて、鉄道マンが熱く語りだす。
 「それなら喜多方のひとつ手前の“山都駅”近くの鉄橋がいいっすよ、あそこは機関車が橋を渡ってる時、煙と汽笛のサービスがあるから。。。」
 おお、さすが現役鉄道マン、頼もしい。 ということで、訳の分からぬままの連中も引き連れて、鉄橋に向かう。
※ 蒸気機関車がまっ黒な煙を吐くのは、おもに加速や速度維持の時(力行という)である。また、どこでも汽笛を鳴らすわけではない。鉄橋上で豪快に鳴らすのは、機関士または機関助士のご好意。まあ、煙も汽笛もファンサービスってわけだ。



舗装路から河原に入ると、GSFと蒸気とのツーショット可能なポイントがある。
なお、GSF・ムルティ・BMW以外の連中は河原には入りたがらない。



蒸気が通過するまでの20分間、パニア爆弾はダートで遊ぶ。川に落ちやがれ!と思うが、ヤツのケースには私のせんべいと米沢の和菓子が入っている。







汽笛を鳴らしてついに来たぁ〜!




※C-57 180号機は、その美しい姿から別名 “貴婦人” とも呼ばれる。




鉄橋通過中、やはり煙と汽笛のサービス付だ。




蒸気機関車のなんと素晴らしいことか。
 シュッ シュッ シュッと荒い息づかいのドラフト音、
 まわりの山々に、そして心に響く汽笛、
 まっ黒な煙とともに過ぎ去る鉄のかたまり。
 分かるかなぁ、分かるでしょ?

あんたのショボイ写真じゃぁ、分かんねえよっ! って人に、お待たせしました。動画もあります。

動画 その5. 鉄橋を渡るC-57 180号機

※初回の再生時のみ再生ボタンをダブルクリック。

 「感動した!」 唯一のナナハン女史も小泉総理ごとくそう述べている。私なんぞは、初めの汽笛で涙腺が刺激され、鉄橋上の2発目では目頭が熱くなっているくらいだ。
 もう3〜4年前だったかな、この連中と大井川鉄道を訪ね、バイクは駅に置いてキップを買い、動くSLの客車の中で、石炭の香りをスパイスに駅弁食ったけか。ありゃぁ旨かったな。
 いいよねっ、バイクで行くSL観賞は。

 そんなこんなで、夫婦坂爆走二輪旅倶楽部の旅もおしまいだ。一人旅、カミさんと行く二人旅もいい。しかし上品な旅とはとても言えないが、こういった楽しい連中と行くのも、これまた良し。2年などと間を空けず、また走ろうではないか。
 あっ、紬(つむぎ)、、、。 これを手に入れられなかったのは残念だが、近々紬さがしの旅に出ればいいか。ではごきげんよう。

爆走隊 総長 みつはし




このひと月で走ってきた長州・米沢・会津各藩の言葉が、頭の中でごっちゃになって峠道を走り抜ける。



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