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2006年9月19日 記 松下ヨシナリ |
<一日目 札幌郊外でジンギスカン!> 初日の泊まる場所だけは事前に確保し、深夜、大洗発のフェリーに飛び乗った。土曜日だけあって、周りにはライダーの姿が多い。ペア・スロープ革ジャンを着ている若者も居る。 気づいたんだけど、バンクセンサー着きのパンツを履いてるヤツなんてどーやら俺だけ(笑)。やっぱり、わざわざ北海道まで行って“ヒザ擦り”しようなんて思う輩は俺だけかも知れないな(笑)。 北海道上陸は夜8時ごろ。今日の寝蔵である友達の家、小林久泰邸に向かう。 彼の家は、あの冒険スキーヤー三浦雄一郎氏が活動のベースにしている札幌郊外の手稲(テイネ)に在る。 久泰君は、夜に到着する俺のために、仲間を集めてジンギスカン・バーベキューを開いてくれた。なんだか、その中のメンバーにはワールドカップ・モーグルを転戦する附田雄剛選手や、里谷多英選手もいてだぁ〜いぶビックリ! そう言えば、友達の小林久泰くんは元全日本モーグルチームのコーチで、なんでも、知る人ゾ知る“伝説”のスキーヤーなんだそうだ。今はハルク・ホーガンみたいだけど(笑) 正直「俺も変わった友達が居るもんだ」と改めて思ったね(笑) ●この日の走行:約110km <上陸二日目 松下飛びますッ!> 俺は事前に連絡していた、ニセコスキー場をベースに、マウンテン・ガイドをしている瀬戸直人氏と合流。彼も元エクストリーム系のプロスキーヤーでアラスカ・エクストリームスキー選手権に日本人初出場の経験を持ち、B型ZX-9Rを駆る、バイクジャンキーだ。 今日は、彼のアテンドで地元の人が走るナイショ(でもないけど)の素敵なルートで道内をツーリングした。その中でも、楽しかったのは滝川のグライダーだ! 「ツーリングじゃねーじゃんか!」 というクレームはこの場は無視(笑) そう。大空を飛ぶ、あのグライダーに、体験フライトしたんです! グライダーと言えば、あの極限までエアロダイナミクスを追及した流線型の機体! エンジンを持たないので、ワイヤーで別の機体に上空まで引いてもらって滑空するので“鳥”の様な体験ができるらしい。ただ、今回は機体前部にエンジンが搭載されていて、自力で上空まで上がってから、エンジンを停止し滑空する機体でのフライトとなった。 驚いたことに、エンジンは、あのフォルクスワーゲン・ビートルのフラット4!(もち昔のヤツね) 例の、あの「バサバサバサ!」って音を響かせてのフライトはワクワクする! 上空に上がると、パイロットが「ちょっと操縦してみますか」って! えぇ!? ビックリしたが、もちろん操縦してみたい!!答えはとーぜん「イエス!」 ほんの数分だけど、パイロット体験させてもらいました!ちょっとハマりそうな気配がするほど魅力的な“空のライディング”でしたよ。 バイク乗りは、ぜひ機会があったら体験すべきですッ!コレはッ(笑) その日の夜は、ニセコの山の麓に自分1人で7年掛けて、手作りでログ・ハウスを建てたプロテレマークスキーヤーの西田智氏のお宅で瀬戸さんと、ゆるゆると一晩を明かした。 ●この日の走行:約450km |
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<三日目 十勝平野を堪能!> 俺は、瀬戸氏、西田氏と別れ一路、十勝平野を目指した。帯広で[caramel]というフリーペーパーのアートディレクターをしている小川氏に会うためだ。彼は、東京出身だが北海道・十勝の大自然に触れ帯広の街に根を下ろしたナイスガイ(これって死語?) ビックリしたんだけど、この週末はあの、WRC十勝ラウンドが開催されるって事で街は盛り上がりを見せていた。 俺はとーぜん、パドックに潜入してきましたー(笑) スバルのWRCマシンを前に、興奮を隠せない、俺と小川さん。いやぁ! いい旅の思い出になったよ! 小川さんは、その後も十勝の帯広周辺を案内してくれた。 原始の植物が堆積した地層から沸き上がるという世界的にも珍しい、モール温泉。十勝川温泉は有名だが、帯広の国道沿いにあるジーさん、バーさんご用達の[帯広温泉]がオススメ!ボロホテル(失礼!)に隣接した銭湯の様な施設だがお湯は、まさにモール温泉掛け流し! しかも濃い!ヌルヌルしていて、美肌になること請け合いだよ。 石鹸すらないから、自分で持って入るのだが、俺はまんまと忘れた(笑)。でも地元のジッちゃんが、石鹸を貸してくれた。親切なジッちゃんに感謝! この泉質は珍しーんでしょ? という俺の質問に爺さんは「んなこたね。この辺は、掘ればこんな湯がでんのサ」だって(笑)。 モール温泉もこの辺じゃ普通なのかなぁ。でも、素晴しい泉質なのは間違いないから、ぜひ利用しみてほしい。安いしね! その後、有名な[六花亭]の本社アンテナ店でケーキを喰らい、牧場経営しているお宅が経営する、鹿追町の[風景]というお店では、う〜ん、と唸りたくなるほど旨いソフトクリームとヨーグルトをいただいた。 特筆すべきは、ココの牛乳!牛乳大好き人間の俺としては、 「人生最高の牛乳に出会えた」と、言っても過言じゃありません。マジで、ぜひオススメします!!(牛乳好きの方限定! 夫婦坂オヤヂ不可) この日は、夫婦坂オヤジの[北海道紀行]でも登場した[フンベおおくま]に宿泊し、オヤヂ同様食べきれない程のカニ&十勝牛を堪能! サイコーだね!! ● この日の走行:約360km <四日目 松下、雨雲からの脱出!> 生憎の天候だ。予報によると、道東方面はこの先数日間は天気が悪いそうだ・・・。あ〜、知床や根室、釧路湿原にも行きたかったぁ! 仕方がないので、急きょ雨雲から逃げるように北西へ向かった。あまりにも定番過ぎるがとうぜん、富良野を通過するときにドラマ北の国からのロケ地を訪問、見学。 ねー知ってた?五郎さんの石の家って、いまは内部まで見学することが出来るようになったんだねぇー。3百円を払って、もちろん見学。 美瑛を抜け、旭川ラーメンで昼食、日本海にほど近い留萌近郊の幌新温泉で宿泊。 ● この日の走行:310km <五日目 爆走、道北へ進路をとる> 11時に士別でZX-9Rの瀬戸氏と再び合流する前に留萌〜日本海岸線を苫前まで走る。 ふと、そー言えば「まだウニくってねーなぁ」って事で、お店を探す。 鬼鹿という小さな港町で「ウニ」という看板発見!しかし、今は午前9時半、のれんはでていない。港町の朝は早いはず。取りあえず、お店の人に聞いてみることにした。 すると快く「大丈夫だよ!今日の一番乗りだね」のひと言。ご主人と、おかみさんとで朝ご飯となった(笑) 俺は当然、馬ふんウニと紫ウニのミックスをオーダー。付け合わせに、ご主人から取れたてのボタンエビなども振る舞われニコニコの朝食! 今日は良い事がありそうだ。 士別で瀬戸氏と合流〜R239を西へ。日本海に出てから北上し、利尻島を左手に見ながら、青空のもと、オロロンラインで最北を目指した。 納沙布岬に到着し、お昼ご飯はこの日2食目のウニ丼!(笑) 幸せだ・・・。 宗谷岬を目指す。と、突然瀬戸さんが宗谷岬手前10キロあたりで右折した。 皆さん知ってました? 日本海側から宗谷岬手前を右折すると道道889号にでる、宗谷丘陵を抜ける岬へのルート。この、宗谷丘陵の景観は「素晴しいッ!!」のひと言! 6月に取材した、イギリス・マン島の景色を彷彿とさせる壮大優雅な大パノラマ! コレは絶対オススメです。晴れていれば感動マチガイありませんよ! さすが、生まれも育ちも北海道、瀬戸直人氏の先導は一味違います(笑) この日は宗谷から50キロほど南下し、クッチャロ湖畔の浜頓別温泉に宿泊。 そこで俺は青ざめた! だって、次の日は最終日。苫小牧に18時には着かなくてはならない。あれ? クッチャロ湖〜苫小牧まで約700キロ強!? 瀬戸さんに抗議すると、「えぇ〜全然イケるよー、俺、明日はむしろ遠回りしてから苫小牧に向かおうと思ってたくらいだよ」 え〜 ウソだぁー。半信半疑だったが、ガタガタ言ってもはじまらない。その日は、遅くまで瀬戸さんと美味い日本酒を酌み交わしライディングの話しで盛り上がった。 ● この日の走行:620km |
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<最終日:大爆走! 目指せ、苫小牧まで700キロ!> 翌朝、この旅一番の晴天に恵まれ爽やかな1日の始まり。 ソワソワする俺を横目に、の〜んびりモードの瀬戸さん。朝ご飯までキッチリ食べて、8時半頃やっと出発。 「心配ないって〜 それよりも今日のルートは景色もいいしハイスピードだし、楽しいよ〜きっと〜」 そうは思えん! ルート取りを聞いたら思わず笑いが込み上げてきた(笑) こんな感じ、、、クッチャロ湖からR238を南下〜紋別をR273へ右折し内陸を真南へ〜大雪山・層雲峡を抜け〜三国峠〜三股山荘でランチ。ココまでで、すでに約400キロ強(!) 帯広・池田〜無料の道東自動車道と国道を連絡してイッキに苫小牧へ滑り込む作戦だ(マジですかぁ) しっかし、やっぱり晴天いの北海道はサイコーだね(笑) 皆様には、詳しくお伝えできないほど非常識なスピードでしっかりルートをクリアしていき(当局様済みません)、途中、三国峠で樹海を遠くに眺めながら、美味しいソフトクリームをムサイ野郎同士でニヤニヤしながら喰らう。 予定通り、三股山荘で森の野菜カレー(美味!)をいただきラストスパート! 驚くべきことに、瀬戸さんの言葉どおり18時前に苫小牧に到着した(驚!) メーターを見ると、この日約700キロ以上を走破した事を示している。ほとんど一般道ですよ〜 もう笑うしかありません(笑)。 しかも、瀬戸氏はココから約150キロ離れたニセコまで帰らねばならない! 「瀬戸さん、本当にありがとう! あんた、アホでしょ!?(笑)」 嬉しそうに、瀬戸さんは笑った。いや、アホ言われて喜ぶのは、俺達ライダーだけかもよ?(笑) ガッチリ握手を交わし、俺達はそれぞれの道へ分かれた。冬、雪山での再会を約束して。 フェリー乗り場で、終始ニヤニヤしていた俺は周りから見ると、さぞ不気味だったことだろう。でも、旅ってそんなものかも知れないですよね。 ライディングの面白さと、北海道の懐の深さを思い起しながら狭い2等寝台のベッドで、俺は眠りについた。 ●総走行距離:約2550km もどってきて思ったのは、やはりカラダにフィットしたライディングギアの大切さ! 今回の様に非常識なスピードで走るのならむしろレーシングスーツの方が楽だ。 だが、観光や食事だってする。やはり、俺好みのライディング・ウエアが欲しい。 早く夫婦坂オヤヂをせっ付いて、オレ流の革ジャン&革パンを作ってもらうことにしよう。 ・・・しかし、脱線ばっかりのこのサイト。いつ本題に入れるのやら、、、(心配) |
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