2007年6月20日 このページの写真:三橋

 伊豆にホタルでも見に行くかなあ〜、なんてカミさんと話してたら、大学生の次女と長男もついて来ることになり、それを松下(夫婦坂革ジャン改革ページ担当者)に話したら、夫婦で来ることになり、それをまた改造屋の松永(弊社バイク改良担当)に言ったら、小学校の娘さん二人を学校休ませて家族総出でのワンボックスで参加。それらをカメラマンの坂上修造に話したら、夫婦で来ることになり、、、いつのまにか12人+ワンちゃん一匹となってしまった。


空気の澄み切った冬なら、富士山だけでなく、遠く南アルプスまでくっきり見渡せる西伊豆 井田地区。


「おっ、すげぇいい革ジャン着てんじゃん!どこの、それ」「ペアスロープってメーカー!」 わざとらしい松下夫婦の会話より。

 伊豆半島は、関東、いや、東京周辺に住むバイク乗りにとって絶好のツーリングルートである。悪たれ口たたく知人の関西人Mに言わせれば、「なんや、ちっさな半島やなあ。わしらには紀伊半島があるでぇ〜」。
 たしかに紀伊半島のほうがはるかにデカい。そして真ん中には日本の歴史の中心地であった奈良の都。歴史文化や地理的大きさでは、とてもかなわないと言えよう。
 でもな、関西人M! 伊豆半島の付け根部分の箱根を含めて、極上の温泉がいたるところにある。世界最大のカニ、高足ガニや、お好み焼きの具、桜海老もこの地域の産物だ。それになによりニッポンを代表する“富士山”がバックにド〜ンとひかえている。悪いな!こちらの勝ちだな! ・・・これ以上挑発すると、M氏のみならず多くの関西の人々から反感を買う。もうこのへんでやめておこう。



 我が家と松下家のバイク組6台は、東名高速のPAで待ち合わせ、沼津市内を抜けて伊豆半島西側を南下する。今夜の至福の一軒宿、松崎の桜田温泉 山芳園(さんぽうえん)を目指して。
 バイク組、クルマ組、当然いっしょに走れるはずもなく、昼飯・宿泊以外は別々な行動となる。バイク組は海岸線の曲がりくねったワインディングをトレース、クルマ組はゆるやかで道幅のある山ルートを選択する。大瀬崎周辺の海岸線は、ワンボックスにはあまりにも酷な道のりだからね。

左からゼファー750・W650・エストレアのカワサキ3台、スズキGSF1200、ホンダCB400F、そして生意気にも唯一外車のBMW R1100S松下号・・・のバイク組。国産バンザイ!




 バイク組も厳密に言えば、松下・俺・長男の爆走男組と、大型バイク初心者の次女を含めた女3人組とは、二つに分かれて走るつもりだ。だいたいから、サーキットをガンガン走ってる極悪松下と、大型バイクツーリング2回目の次女とがいっしょに走ることは非常に危険なのだ。(しかもヤツはヤル気まんまんでバンクセンサー付の革パンで来てやがる)。しかし昼飯までのワインディングは、走り方を教える意味で6台つるんでのスローペースで自重。
 それにしてもこの辺りのおいしい道を、走行写真まで撮れるほどゆっくり走ったのは生まれて初めてのことで妙に新鮮な気分だ。大瀬崎から戸田(へだ)、そして土肥(とい)へと、地図上では海岸線をなめるよう沿った道路だが、現実には海が見えることはほとんどない・・・こともはじめて知った。
松下はあぶないヤツだが、ここまでは大人しく走っているようだ。




 昼飯とする戸田(へだ)の港で松永ワンボックスと合流。戸田はデッカイ高足ガニや深海魚料理で有名だが、それを目当てにはしていない。なぜなら、カニは高額、そして深海魚よりもフツーのサカナのほうが、、、。
 いやいや、スローペースのおかげでバイク組もアクシデントなく無事に到着。食堂のまん前まではね・・・。


[解説] まだ一度も転んでない無傷のW650を娘が立ち転け。すかさずGSFから降りてきた兄が起こしはじめ、ワンボックスからスッ飛んできた改造屋松永が助ける。この一連の作業中を左のカミさんは手伝おうという気はあるものの、まだバイクから足すら離れていない。あっ、松下ぁ〜、なぜ助けに来ない!冷たいヤローだ。なお、この写真を撮っている者がいちばん冷酷!・・・俺か。

立ち転けは笑ってごまかすしかない・・・


スーパーロングのワンボックスは、いざとなればバイク1台など楽勝で積めるので安心。昼飯休憩中はヘルメットなど荷物置き場にもなり便利な1台である。

 天丼を食ってる最中に気づいた。カメラマンの坂上夫婦が来ていない。ケイタイに連絡もない。まあ心配するほどでもないが、きっと普段留守番の奥さんへのサービスで、なにか旨いものを食っているのだろう。
 ところで多くのカメラマンからグチを聞かされる。雑誌に載った綺麗な景色や温泉の写真を家族が見ると、「いいなぁ〜、お父さんはいつもこんないいとこばかり行って・・・」、極上の料理など写していようものなら、「こんな美味しいものばかり食べてて・・・」。
 確かにいいところに行って旨いものを食うこともあるが、現実は朝から晩までハードスケジュール。旅行気分なんてことはまったくないっスね、ご家族のみなさん!  それに、「いいなぁ〜」って思われるような写真を撮れなきゃ、カメラマンとしてメシが食えんのですよぉ・・・と弁明してあげよう。
極悪松下も、今回はカミさん孝行か。普段遊んでんだか仕事してんだか分かんないもんなあ。


松下夫婦のツーショット。奥さんのペースをわきまえたほのぼののした走り。



おっと突然、ヒザ擦りフルバンクの松下。奥さんも頑張って着いていこうとするが、どんどん離れてゆく。それを撮ってる筆者は、「カメラ構えてんだバッカヤロ〜!」・・・もっと離される。




やがて土肥を過ぎて国道を走れば、この先松崎まで、広く、まったりとした道のりである。(メシ食ったあとに走ると、これまた眠くてかなわんのだ)



 まだ太陽がたいして傾いていない午後3時前に松崎の町に着く。もう宿は目と鼻の先だが、その前にビールに焼酎、梅酒に日本酒等々、酒屋に寄ってしこたま買いあさる。今夜の宿“山芳園”は公然と持ち込み可なのだ。日没まで4時間ほどあるが、気分はすでに宴会。。。

酒、ばっちり買ってきますぜっ!

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