P-2 2007年7月24日

宿に着いて真っ先にすること、、、

冷蔵庫をガバッと開けて、栓をシュポッと抜いて、グビッと飲む・・・旨いっ!!! 
バイクに乗ったあとの味は格別、特に夏のツーリングにはぜったい欠かせない行事である。


 煙草を吸わない方に申し訳ないが、ツーリング途中のいっぷくはすこぶる旨い。アルコールがダメな方に申し訳ないが、宿に着いた直後のビールは国宝級に旨い。バイクに乗らない方に申し訳ないが、ツーリングでの温泉の極上感は、クルマで来るのとは大違い。だからバイクはやめられない。
 さて、今夜の宿は、今日の昼前にあわてて予約した川浦温泉 山県館(やまがたかん)。武田信玄の隠し湯と言われた源泉掛け流しの温泉だ。
 そもそも信玄の“隠し湯”と謳われる温泉は、この山梨県に数多くある。四百数十年も前のことだから、なんだかあやしいところもあると疑ってしまうが、川浦温泉の信ぴょう性は限りなく高い。宿の名の山県(やまがた)は、武田家の二十四将の武将のひとり“山県三郎右兵衛尉昌景(やまがたさぶろうひょうえのじょうまさかげ・・・長い!)”が温泉の管理を任され、以後は代々その子孫が受け継ぎ、今に至っているという。
 ・・・この日突然予約の宿ではあるが、この程度のことだけでもあらかじめ調べてから温泉に浸かるほうが、ありがたみを感じる。








宿建物の下、笛吹川渓谷沿いの信玄公岩風呂。朝以外は混浴のため、カミさんと娘は入らず筆者ひとり。なお、湯が青く見えるのは青いタイルのせいで、すっきり透明。熱くなくぬるくもなく、柔らかい湯といった印象。気持ちいい。


 無色透明、アルカリ度の高い“信玄の隠し湯”、といっても武田信玄が見つけた湯ではない。それからさらに300年以上前の鎌倉時代、秩父の大名が鎌倉参勤の道すがら見つけたと伝えられる。そしてそれを知っていた信玄が、上杉謙信との信州“川中島の戦い”で、兵を治療させるための湯治場を作ったとのこと。 まあ、そんなことを思いながら誰もいない信玄公岩風呂にどっぶりと、たった一人で浸かっていたわけである。

 おっとぉ、あまり信玄、信玄と連呼していると、俺が信玄のファンみたいに思われるがそうじゃない。ファンというほどではないが、どちらかといえば信玄の敵であった上杉謙信のほうを尊敬する。信玄はカミさんの故郷、信州の佐久を攻め入り占領し、信州人にとっては敵。それを助けようとしたのが上杉謙信。俺は東京人なので関係ないがね、、、。(なんだか2007年NHK大河ドラマ“風林火山”にかぶれちまっているようで申し訳ない)



海のない山梨県ならではの甲州牛、川魚、野菜の夕飯。別注の馬刺しは1人前だが量多し。同じく別注の骨酒、大きなどんぶりに酒が大盛。いまさら言うまでもなく旨い!


 いつもの家族ツーリングなら、この場に学生である長男がいるはずだが今日は欠席。その長男からカミさんのケイタイにメールが入っていた。(俺にはこない)
mail:「タナカマキコってオバさんと一日中いっしょにいる。よくしゃべる元気なオバさんだ・・・」
 長男は上杉謙信の領地であった新潟にいて、ダチのかあちゃんの選挙を手伝っている。そこに応援に来た真紀子氏のことを言っているが、それにしても 「・・・ってオバさん」 はないだろう。そのオバさん(失礼!)がどんな人だか知らないで手伝ってんのかぁ? 学級委員の選挙じゃねえんだ、国政選挙なんだぞ! そもそもバイクばかり乗っている物理学部の学生が、いったい何の役に立つのだろうか。
 ・・・候補者である長男のダチのかあちゃんに申し訳ない気分で、馬刺しをツマミにイワナの骨酒を楽しんでいるノーテンキな俺である。
(このサイト制作中の7月29日深夜、ダチのかあちゃん無事当選。) 




おっと、デザートを忘れるところだった。武田信玄のお膝元では、ちまたの旅館のような上品に飾ったフルーツは出ない。モモが丸ごと1人1個ド〜ンと出される。包丁付で、、、。




川浦温泉 山県館は近代的な建物の一軒宿。料金は¥16,950(平日3名の一人税込み料金)。安くはないが、内容からして高いとも思わない。

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