文・写真:三橋 [2008年4月21日]

いつも笑顔を振りまく河西編集長だが、意外にも心配性。
 毎年4月下旬の頃は東北の桜巡りに気をとられている。今年こそは青森の桜を追うぞ、と気がはやるも天候と満開のタイミングが合わず、断念。そんな時に二輪誌“モトナビ”が開催する走行会を思い出した。それはそのイベントの3日ほど前。
 申し込もう、、、しかしそんな直前で大丈夫だろうか。すでに定員に達してるんじゃないだろうか。考えても仕方なく、めんどくさいから直接、河西編集長に電話すると「ぎりぎりでOK!」との返事。なんだかインチキしてるみたいで申し訳ない。(みたい、ではなくインチキでしょう。でも参加費払ってんだから“客”かな?)

 さてその“サーキットカフェ”、その開催は初めての試みである。2月末発売号で告知していたが、ファッショナブルなモトナビ誌の読者がサーキットに興味があるのだろうか、革ツナギを持ってる人など、どれだけいるのだろうか、定員60名と少ないけど、はたして集まるのだろうかと心配していた。だから弊社HPでも告知応援したのだが、結果は幸いなことに満員御礼、、、。


 当日は朝7時から受付開始と聞いていた。そんな早くでは、朝5時に起きなくてはならない。今年、そんな早朝に起きたことがないので、富士スピードウェイ最寄、御殿場インターまん前のビジネスホテルを予約。そこには司会進行役の松下ヨシナリ(ちっとも更新しない当HP担当でもある)も泊まるというので、前夜は酒でも飲むか、って寸法である。

我ら一家は先に到着。カミさんと娘の奥で松下がチェックイン。

 よくよく考えてみると、今年の“夫婦坂二輪旅紀行”は今回で3回目なのだが、すべて松下と行動している。通年は年に一度の登場なのだが「また松下かぁ」てな感じだろうか。
 松下という男は、飲んでて楽しいヤツである。でっかい声でよくしゃべり、よく笑う。しかし、先月信州の一泊二日、先々月四国の二泊三日のようにず〜といっしょにいると、これがまた災難とよべるほど騒がしい。時には「ちょっと3分間黙っててくれ〜い!」と。

 チェックインを済ませた松下と、ほかに明日のゲストスタッフ4名を誘って御殿場の居酒屋に向かう。カミさんと娘は、飲んべいにつき合っちゃいられないと、ホテル近くのイタ飯屋に行ってしまった。
 それにしても濃いメンバーが集まったものだ。サーキットに残って設営準備のモトナビ誌スタッフには居場所を伝えてのちほど合流、宴会&打ち合わせをするって寸法だ。できるのだろうか、ガッツリ飲んだあとで打ち合わせなど、、、。


レンズを向けるとすぐにポーズをとるのは、全日本元チャンピオンレーサー辻本聡氏。松下をはじめ、かなり騒がしい面々。 「左は8耐優勝経験者の鎌田学さん。そして焼き飯食ってるのは125cc元世界チャンピオンの坂田和人さんで〜す!」解説:辻本氏

この人はトライアルの小林直樹氏。なぜサーキットに?は、のちほどご案内しよう。



 我らがしこたま飲んで食ったあとにモトナビスタッフが合流。それまで居酒屋のネエちゃんにちょっかい出したり、レース界のおもしろおかしい他愛のない話題で盛り上がっていたも、シラフの河西さんの真剣な表情でその空気を察し、さっそく明日の打ち合わせに。

ど〜です、河西さん(右から2番目)のこの真剣な眼差し。バカ言ってたら追い出されそうだ。しかし松下(いちばん左)の真顔はウソ臭い。

 今回の走行クラスは3つに分けている。
■クラス 1:革ツナギ着用。先導&フリー走行予定。
■クラス 2:革ジャン・革パン着用。先導走行。
■クラス 3:革以外でもOK。先導走行初心者向け。
 これは一般的な走行会のクラス分けとは大きくちがう。通常なら3クラスとも革ツナギ着用が常識的で、自己申告等で速い者順に分ける。しかし“サーキット カフェ”の目的は、ギンギンにいかに速く走るかではなく、初心者、そして多くの女性にサーキットの門を開き、安全に楽しんでもらうことが趣旨なのだ。
 そこで河西さんが悩んでいるひとつはこうだ。クラス3の先導スローペースは良いものの、クラス1と2は、それぞれのなかでも個人個人の技量はバラバラ。先導にしても、どういったペースがよいものか。またクラス1の革ツナギ着用の皆さんは、きっとフリー走行を望んでいる。しかし、これも、初心者と走り込んでいる経験者がごっちゃに混ざる。これ、けっこう危険なのである。
 転倒続出でケガ人は出したくない。でもフリー走行で満足もさせてあげたい、、、さあどうする、河西さん。

 松下と芋焼酎のおかわり合戦で、結論が出たのか出ないのか、よく聞いていないうちに打ち合わせは終わり、通常の宴会モードに入っている。そういや、見慣れぬお嬢さんが目の前の席に、、、なに、自衛隊にいたの?! 今はタレント?! え?スッピンだから写真はカンベン?! ・・・了解!

 ・・・それにしても、なんで部外者の私が、スタッフばかりのこの場にいるのだろうかと、ふっと思う。一般参加者じゃねえか。「よ〜し、飲みに出よう!」ってのがこうなってしまったのだ。

  
やはりここは居酒屋。打ち合わせも早々に、全員赤い顔して宴会モード。


深夜、ホテルのロビーにて。

 楽しい宴会(&打ち合わせ)を終え、ホテルに戻った頃には日付が替ろうとしている。それでも心配性?な責任者の河西さん、司会進行役の松下を交えて再度ロビーで打ち合わせ。

 さてもう寝ようかと部屋に入るとケイタイが鳴る。松下だ。「酒買ったから俺の部屋で飲もうよ!」 あんたはスタッフで明日の早朝出だろう、1日中しゃべらなきゃならんだろう、と思いつつもヤツの部屋に入り、二人でまた酒を飲む。大丈夫かぁ?オマエ!


これは4ヶ月前の忘年ライブで歌うOK(オッケー)カワニシこと河西編集長。明日、こんな笑顔がはたして見られるのだろうか。


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