文・写真:三橋 [2008年4月22日]

 朝8時前に富士スピードウェイ ショートコースの会場に入り、受付を済ませる。早朝に自宅を出た息子はすでに着いて準備を整えていた。いや〜、今日はいい天気でなによりだ。


 まずはスタッフ紹介と走行会の説明が始まる。司会は松下。数時間前まで飲んでて睡眠不足だろうな、と心配したが、表情明るくしゃべりまくっている。
 ここで参加者に問う。「サーキット走行が初めての人は?」に対して半数少々が初心者。サーキットを体験してもらう計画は成功しているようだ。がしかし、革ツナギ着用のクラス1にも初心者がおられ、河西さんの表情は曇る。技量が違いすぎる者どうしの走行は危険であり、しかもスーパースポーツから旧車までのさまざまなバイク。予定しているフリー走行は、はたして可能かどうか。

居酒屋のメンバー、いや、ゲストスタッフの面々。「あの人、何するんだろう?」と参加者のヒソヒソ声。よれよれの革ジャン・ジーンズの小林さんの姿がコッケイだ。


 イベントを盛り上げるのはスタッフだけではない。数々のメーカーが出店参加している。そして試乗車も豊富だ。ドゥカティ・BMW・アプリリア・トライアンフ・ビモータ・KTMの輸入車、総数20数台を一人サーキット3周、試乗時間を約1時間とってある。60人の参加者に対して(実際の試乗申し込み者は40名程度)だから、乗り放題といった感じだろうか。

創業60数年、クシタニの広報、櫛谷(くしたに)さんですな。松下にインタビューされているが、視線はなぜか俺のレンズ。

イベントにはいつもいるショウエイの宣伝マン、海老沢さん! 俺のカメラがそんなに面白いのかいな。

漫画家の本田恵子さん(右)見っけた。ダイネーゼの革ツナギで今日の愛車はアグスタ。家にはまだ数台あるようで、、、。

あれま、俳優の岩城滉一さん。参加者にまじって勢いよく走っていた。気づいた人はほとんどいないが。

「徹夜あけで眠くてぇ、、、あぁ〜あ〜」河西さんの隣りにはライバル誌?培倶人(ばいくじん)埜邑(のむら)編集長。偵察かぁ?


おっと、関西から出店のRSタイチ、いつも元気な宣伝部、藤本さんじゃないですか。どうです調子は、「ボチボチでんなぁ」。

ん、元学校の先生、ヒョウドウの営業の親分、鈴木さん。浜松から貸し出してた俺の革ツナギを忘れずに持ってきてくれたかい?

俺のバイク改造人、松永君と家族。今日の平日、小学校休みかぁ?「走行会だから学校行かないでもいいっス」

4の数字がつくとアホになります。いや、失礼、もしや単車オヤヂさんですね。いつぞやはお世話になりました。

福島和可菜(わかな)さんだぁ! 昨夜のスッピンもいいけど今日は格別にカ・ワ・イ・イ! 松下、ジャマだ!


 会場は、みなさん笑顔のオンパレード。走行会というより、こりゃあ大人の文化祭と言えるかな。
 写真を撮っていると、二輪業界の知った顔の誰もが言う言葉は「ペアスロープさんも出店?」 ・・・冗談じゃない。私にとって、サーキットは遊びの場であり、まちがっても仕事の場ではない。それに弊社には大きなメーカーさんのように、テントもなければ、製品を運びこむトラックやワンボックスもない。そんなことを知ってか知らぬか分からないが、モトナビ編集部から出店の声すらかからない。ちっぽけなメーカーってのは悪くはないが嬉しいやら悲しいやら。。。 (※どんなイベントでも弊社に出店の依頼はない。遊びに来てよと声はかかるが。)


先導レーサー3人衆
鎌田学氏:この日のために作ったクシタニさん製作のモトナビ サーキットカフェ専用スーツ。いいねえ、やるねえ、にくい演出だ。 坂田和人氏:肩に付けてる“桜”はなぜ?と聞いたら「若い頃の全日本の開幕戦の時、ちょうど桜が満開で・・・」やはり桜が好きなようで。 辻本聡氏:レンズを向けるとじっとしてられない性格らしい。かならずリアクションあり。ちなみに俺との歳の差、たった3つちがい。


おいっ、来るなよ、こっちに来るなって、、、何かしゃべらせようって、そうはゆかない。
 毎度つくづく思うが、先導ってのは重労働だ。参加者は1時間に一回、15分程度走るも、先導のレーサーさんたちは休みなく2時間(x2回)+試乗者先導とぶっ続けなわけで、その合い間にトークショーがあったりとハードこのうえない。今回のように春うららの陽気ならまだしも、夏の酷暑の走行会ではヘロヘロになるという。
 さて松下はといえば、朝からマイク持ってしゃべりっぱなし。イベントをおおいに盛り上げている。いっしょにいるときは「うっるせぇ〜なぁ〜」なんて思うが、こういう場では、松下のようなMCの存在は必要不可欠となる。毎週のようにどこかのイベント会場でMCパフォーマンスやってるから、もし会ったら気軽に声掛けてちょうだい。でも褒めるのはやめよう。調子に乗るから。(ケナすのもやめよう。落ち込むので)
 なお本人は自称“走ってしゃべれる二輪ジャーナリスト”と言ってるが、本業は広告代理店の代表である。そのキャラに似合わず、けっこう真面目な広告を作っているのだ。


 いっぽう、まだ出番がなく待ちくたびれているような、ひとりの男がいる。そう、トライアルの達人、小林直樹氏である。


 氏の出番はランチタイム直後。あと数十分というところで、よれよれの革ジャン・ジーンズ姿から、バシッとキメたトライアルウェアに着替え、隣りの駐車場でウォーミングアップ中。ではこちらも写真のウォーミングアップをさせていただこうか。

びっくりするほどうまいやねえ。
でも小林氏のパフォーマンスは、トライアル技術だけではない。



 写真を撮ってる場合ではない。午前2回、午後の2回の計4回、私のサーキット走行のクラスがまわってくるのだ。
 富士スピードウェイ ショートコースは一周900mほどのコンパクトレイアウトでストレートは300mほどと短い。だから私のちょい古いスズキGSF 1200でも、2速と3速しか使わない。

 そいいえば、今回の“サーキットカフェ”走行会は、カーナビTVのテレビクルーが入っている。このイベントをテレビ放映するようだ。サーキット走行の楽しさを、テレビというメディアでもおおいに伝えてもらえることだろう。
 ピットでは、カミさんと娘がインタビューされている。女性走行参加者で、最高齢と最年少だからか。もっとも親子家族ぐるみの4名参加は、我が家以外にはなく、珍しいのかもしれない。

なんで母親と娘なのだろう。親父と息子のパターンもあるのだが、声は掛からず。


青空の下、気持ち良く皆さん楽しんでます。







 しかし、ひとりこの人は、、、

「この惑星のサーキットは楽しい。
       けれど、責任者はツライ!」
 と、つぶやいているボス、河西編集長である。レンズを向けるとサービス精神で笑顔を振りまくが、こうした隠し撮り的に撮ると、ホンネの表情がチラリと出る。
 人々を楽しませることってのはたいへんな労力だ。特にサーキットは神経を使う。写真を撮ったり、走行を楽しんでる一般参加者として来た俺が言うのもなんだけど、気持ちは分かる。
 何も手伝えないけど、どうかもう半日、頑張ってほしい、、、。


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