2008年9月12日

 さて今日でいよいよ北海道を満喫出来るのも最後となる。明日には小樽から出航する新潟行きのフェリーに乗らなければならない。楽しかった北海道も実質、今日で終わりかぁ・・・と考えるとどうしてもまだ帰りたくないと思ってしまう。それはそうだろう!出来ることなら学校が始まってからもずっと居たいものだ!
 しかしそんなわがままも言っていられないので大人しく南下し、小樽を目指すことにする。

 みつばちハウス前にて記念撮影を済ませ出発! 札幌方面へ向かう前にちょっと寄り道して、市内のホンダのバイク屋へとやって来た。目的はホンダ特製フラッグだ。いや〜、北海道に上陸してこのフラッグを見てからというものどうしても欲しかった!
 カワサキ車で行っても快くフラッグをくれたところを見るとこのフラッグ、メーカーを問わず配っているみたいだが、ホンダだけでなく他の国産3メーカーも作ってくれればよかったのになぁ。国産4メーカーが協力して北海道を盛り上げなくてどうするってんだい!?

 新たにフラッグを1本仲間に加えた後は札幌方面に進路を進める。

 札幌の手前、サーモンファクトリーという海産物店にて休憩中、特大のおにぎりを見つけたので購入。








特大おにぎり。“★8個”。300円。普通のおにぎりの2個分はありそうなくらい大きなおにぎり。具は鮭とイクラがミックスされたのをチョイス。おにぎり食べるとお茶が欲しくなるねぇー。ここらで熱いお茶が一杯怖い!ってね。




 このまま今夜の宿泊地小樽へ向かってもよかったのだが、せっかくなので札幌市内を観光することにした。しかしここで思わぬ誤算。少しずつ市街に進むにつれて増える車、進まぬ渋滞・・・。話には聞いていてある程度覚悟していたとは言え、これじゃあまるで東京みたいじゃないか。なんだか一気にツーリング気分から現実に引き戻された気分になってしまった。
 このまま引き返すのも癪なので有名な時計台は意地でも見ていくことにした。しかしこの時計台が中々見つからない・・・。そして市内を右往左往すること数十分、ようやく時計台へと辿り着いた。

 意外とこじんまりしているなぁ。っていうのが率直な感想。でも木造のいかにも北海道らしい建物で、“日本三大がっかりスポット”の1つに認定されている割には、そこまでがっかりすることはなかった。たとえ“がっかり”でも沢山の観光客が集まっているのだからやっぱり人気があるってことなんだろうなぁ。

 お目当ての時計台も見ることが出来たので札幌市内を脱出。一目散に小樽へと向かった。そして北海道最後の夜を過ごす、ライダーハウス「渡どり哲也」へ大いに迷いながらも何とか到着した。
 そのネーミングはライダーを夏にしかやって来ない渡り鳥に喩えているのだろうか・・・。僕はどっちかというと、ブンブンうるさいからミツバチかなと思ったけど渡り鳥哲也、いいネーミングじゃないか。
[ ※木村青年は“渡哲也(わたりてつや)という俳優を知らないのだろうか?:ウェブ担当より]

 そしてここのオーナーがフランクな方で面白い・・・。少々、フランクすぎて時に下ネタが飛び交うがそこはご愛嬌。缶ビール片手に小樽の面白可笑しい話が次々と語られてくる。・・・主にロシア人絡みの話ばっかりだったけど。

 荷物を置いて北海道最後の夜を飾るべく早速、地元お勧めの海鮮料理屋へと向かった。
 最近は毎日、魚介類ばかり食べているが結局最後まで飽きることはなかった。どれも美味しいからに違いないからだろうなぁ。








海鮮ホタテ丼。“★9つ”。850円。おおぶりのホタテが惜しげもなく並べられ、おまけにイクラも付いている。それでこの値段は嬉しい!美味い、安い、最高ー!



 ご飯を食べて、その後温泉にも入ってくつろいだ後は港町小樽を象徴するスポット、小樽運河を見るべく市街地へと向かった。なんせ今日1番の楽しみはこの小樽運河にあったぐらいだ。きっといい思い出になること間違いなし。

 適当にバイクを停めてぶらついてみるが、夜9時の割には観光客が多いようだ。
 周囲にはレンガ造りの建物やレトロな雰囲気の倉庫街が立ち並び、ガス灯のどこか優しい明かりが僕を出迎えてくれた。あたかも文明開化を迎えた直後の明治時代の日本にタイムスリップしてきたのかと一瞬錯覚してしまう。どこからか聞こえてくる昔ながらの人力車の客寄せの声もその想像に拍車を掛ける。
 水面には対岸の倉庫街とガス灯が反射して映り、それがまた何とも幻想的で美しい。
 ふと頭をよぎったことなのだが、ここでペアスロープのカタログ写真を撮ったらこの雰囲気と絶妙にマッチしてどんなにカッコいいことだろう。昔を偲ばせるノスタルジックな雰囲気とよく合うと思うのだが・・・どうですか!?
 どこからか流れてくるギターの演奏を聞きながら、運河の夜景を横目にしばし散歩をする。
・・・コツ、コツ、コツと歩道の花崗岩に響く足音が耳に心地よい。

 小樽運河の雰囲気はどこか懐かしい気持ちにさせてくれ、ここだけゆっくり時間が流れているように感じられた。そしてそんな時間の流れの中で僕の北海道最後の夜は静かに終えようとしていた。
 いよいよ明日は、離道だ。




[ ウェブ担当者よりこのページの・・・あとがき]
 キムラ青年が書いたように、札幌市に入ると交通量が格段に多くなり、いや〜な気分になったことを私も覚えがある。しかし、北海道ツーリングの最後の晩の宿を札幌にする者が多い。それは残ったカネを、あの歓楽街ススキノで飲んで騒いで全て使い果たす! それはそれは楽しいところなのだ。(そのためにカネを残しておくヤツもいる)
 内地のよそ者がズケズケと北海道の道を走り回るのだから、せめて有り金残さずその地に置いてく、、、というのが礼儀だ。まあ、ススキノで遊ばなくてもキムラ青年のように、その地の旨いモンを次々と食って回る、というカネの置いてきかたも理に適ってはいるが。
 旅は持ちつ持たれつ。カネを払うということだけじゃないけれど、地元の方々にもいろんな配慮が必要だ。少なくとも、バイク乗りはいい連中だね、と言われるようにしないといかんね。



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