2008年9月6日



 この日も朝から素晴らしい天気模様。気分爽快、目覚めもスッキリ。
 昨晩余った食材で朝からジンギスカンうどんを食べる一同。少々濃い味付けだがかえってこれぐらいの方がいいだろう。味も◎!

 今日は色々と見て回るためあまりのんびりとはしていられない。回りを緑に囲まれた道を屈斜路湖方面へと一気に駆け抜ける。
 そろそろ北海道の道路にも慣れてきたようだ。信号も何もない一本道。こういう道を走っている時こそアメリカンに乗っていてよかったと心から思う瞬間でもある。その喜びからか、すれ違うライダーに振る合図も自然に今までよりも大きなものになっていた。

 そんなこんなで屈斜路湖畔に到着!マリモで有名な阿寒湖はスルーしちゃいました。。。 (マリモと言えば・・・最近、まりもっこりという少々卑猥なキャラクターを所々の店で見かけるが本当に流行っているのだろうか?僕はあのストラップを付けた人を未だ1人も見ていない。)

 お目当てはこの公共露天風呂!目の前が屈斜路湖という素晴らしい立地なのに無料なのだからすごい!しかも驚くことに奥で男湯と女湯が繋がっているという半混浴だった。かと言って何かある訳でもなく・・・。しかし真っ昼間から露天風呂に浸かれて気持ちのいいもんだねぇー。やっぱり温泉は露天に限る!
キムラ、うどんを食う。



旅にお菓子は欠かせない。





キムラ、半ケツ。


 露天風呂でサッパリした後は近くの美幌峠に向かって出発!
峠と名がつくだけあってアメリカンじゃ一苦労。マイペースにゆーっくり、トコトコ登っていくと段々視界が開けてきた。頂上の駐車場にバイクを停めて展望台へと駆け上ってみる。(地元ナンバーのバイクも沢山来ていたが大抵革ツナギを着込んでいた。)
 眼下には今通ってきた道、そしてその先には屈斜路湖が見渡せた。見渡すほどの緑の中に屈斜路湖の青がただ、ポツンと混じる。それは、大きな大きなみずたまりみたいであった。
 相変わらずスケールが大きいなぁ。。。北海道恐るべし!(屈斜路湖を望む後輩のオオヤマくん。その先は崖だぞぉー・・・。)











さぁーて腹が減った。昼飯だ!ってことでレストランへ駆け込む一同。今日の昼食は・・・。


豚から丼。“★8つ”。850円。どんぶりから肉がはみ出ている豪快っぷり。油で揚げた豚肉と卵をタレのついたご飯と一緒にかき込むとうまいのなんの!一緒に買った一風変わったパック式の牛乳やざんぎ(北海道でいう鳥のから揚げ。)もうまい!



豚から丼を食べ終えてもまだもの足りない・・・と思ってた僕らの前に現れたのはこちら!

メロンソフト。“★9つ”。700円。メロンを半分にぶったぎって中心にソフトクリームをぶち込んだなんとも豪快なデザート。しかしその外見とは裏腹に味の方はめちゃくちゃうまい!メロンの柔らかい果肉と冷たいソフトクリームを一緒に食べるとそれはもう極上の美味さ!危うく完食した後もう1個食べそうになったぐらいである。(笑)
思えば北海道はメロンも有名だったなぁ。そうとなればこの美味さも納得!






 お腹を満たした後は次なる目的地である開陽台へと向かう・・・が、その前に神の子池に寄っていこう!こういった寄り道をするのもいいもんだよね。(寄り道の途中、キタキツネに遭遇した。エキノコックスが怖いので触れない。。。残念!)

 タウシュベツに続きここでも林道を乗り越えて進む。すれ違うバイクがほとんどオンロードバイクなのがすごい。カウルが多少汚れようが傷付こうがイイもの見るためには関係ないのだ。

 そうして神の子池に到着。驚くべき透明度で底が青く見える。湧き水が絶え間なくコンコンと湧き出ているのが確認出来た。だけど水が青く見えるのはなんでだろう?特殊な成分が混入しているのか、はたまた湖底にペンキで色を塗っているだけなのか。・・・後者は余りにも夢がないですね。。。








 さてさて雲行きが段々怪しくなってきた。天気予報によると明日は雨らしい。これは早めに開陽台に到着してテントを設営したほうがいいだろう。

 ここは開陽台近くにある北19号という北海道を代表する道の1つ。アップダウンを含んだ直線がどこまでも続いている!ここを一気に駆け抜けたら楽しそうだ!ってことでまたもやみんなの撮影会が始まった。他にも各自、バイクやヘルメットを並べて写真を撮る。地面に寝そべって写真を撮ったりと、こんな時だけプロ顔負けの撮影テクを発揮する彼らなのであった。



 撮影も済み、開陽台に登りテント設営に取り掛かるみんな。少し霧も出てきたようだ。暗くなる前に早く設営を終えちゃおう・・・と思っていると下にいる後輩のオオヤマくんから連絡があった。そのメールを見てみると。

 オオヤマ「崖の下のポニョになりました。」・・・・・・?

 一瞬、「ぽ〜にょ、ぽ〜にょぽにょ♪」と、メロディが頭をよぎったが何やら緊急事態らしい。みんなで急いで下に向かうんだ〜!

 オオヤマくんのところに到着し、皆が見た光景とは・・・?
 CBがホントに崖の下に落っこちてる!? ただ、崖と言っても芝生が落ち込んでいた所だったのだが、それでも1.5mくらいはありそうな高さと急勾配。話を聞くと道路の段差につまずき、滑り落ちてしまったらしい。
 6人でCBを力の限り押して押してなんとか道路へと引っ張り出す。幸いにも身体は擦り傷で済んだのだが、バイクの方がフロントフォークとハンドルを強打したらしく、歪んでしまい真っ直ぐに走れなくなってしまった。
 オオヤマくんは明日、苫小牧まで帰らなければならないのだがこれでは走って帰るのは厳しい。その前にバイク屋にきちんと見てもらった方がいいよ、というみんなの意見により明日の朝イチでレッカー車を呼ぶことに。


 今日はこれで済めばまだよかったのだが事件はまだ終わらなかった。。。ここで僕は暗い表情をして突然、口を開いた。
 「あのぉ〜、すいません。俺も突っ込んじゃったので助けてもらえます・・・?」
 実は僕のバルカンも下に向かう途中でトラブルに遭遇していたのだった!



 事の顛末はというと・・・。

 下り専用の一方通行路を走っている時、事件は起こった!なんと、僕のバルカンはカーブを曲がりきれず、道路から脱輪し道路脇の笹やぶに刺さってしまったのだ!・・・笹だけに。(こぉらぁ、何つまんねぇーこと書いてんだよぉ!とオヤジさんの声が聞こえそうな気がする。)

 しかし、これが笑い事ではなかった・・・。

 乾燥重量250kgをゆうに超す巨体アメリカンを道路に引き上げるのは一苦労。地面を掘って道を造り、6人総出のフルパワーでやっと道路へと引き上げることが出来た。。。幸いにも身体のどこも怪我をしなかったのが不幸中の幸いと言えるかもしれない。



 だが事件はまだ終わらなかった。明るいところでガソリンタンクをよぉーく見てみると・・・・・・タンクがヘコんでる!?右側だけが丸くぼっこりと。最初に転倒した時、石か何かにぶつかった衝撃でヘコんでしまったのだろう。バルカンの綺麗なスタイルが台無しじゃないかぁ、ごめんなバルカン・・・。と、ショックでタンクと一緒に僕までヘコんでしまったのであった。

 結局この短時間の間に2人がコケるという不始末。浮かれすぎは良くないですね・・・。



 人生初ゴケのショックでその後にせっかく食べた寿司の味も覚えていない。寿司ロード。☆?。ネタが大きかったことだけ覚えている。マップルにも紹介されているので美味しい店です。・・・多分。

 キャンプ場に戻った後は酒盛りで楽しく騒いで就寝。しかし、今夜は涙で枕を濡らす夜でしたとさ。。。

 でも、振り返って考えたら慣れない細い道で80km/hも出していたのだからコケたのも当然の結果なのかもしれない。むしろ初ゴケがこの程度で済んでよかったとさえ思う。これを教訓に初心を思い出し安全運転を心掛けようと再度、胸に誓った。それにせっかくの北海道なのにいつまでもヘコんでいるのはもったいない!気持ちを切り替えて楽しまなきゃね!
 この先20年、30年と経ってオヤジになった頃、このタンクのヘコみも若き日の北海道ツーリングの思い出として酒の肴に語れる日が来るんだろうな。
追伸:タンクのヘコみは実家に帰った後、Am○zonにて3千円で買ったヘコみ直しツールでなんと直っちゃいました。ラッキー!
9月某日、初ゴケの経験からかバイク屋にエンジンガードを注文しているキムラである。ってコケてからじゃ遅いんだけどなぁ・・・。




[ ウェブ担当者よりこのページの・・・あとがき]
 私も高校1年の初転倒を思い出してしまった。確かにその晩は眠れないほどヘコんだものだ。
 しかしそれよりもショックだったのは、その1週間後に、あのにっくきネズミ捕りでスピード違反、赤紙を喰らった時だ。未成年だから罰金はないものの、家庭裁判所行き。“もう人生終わった”かのようにヘコんだ。その後も懲りずに高校2年、3年と毎年赤紙をもらい、計3回、家庭裁判所にかよっていた。
 で、現在はどうかと言えば、20年少々前のゴールド免許制度ができてから、ずっと連続してゴールド免許保持者である。過去を反省して大人しく運転して・・・いるわけがないんだな、これが。飛ばせるとこはスロットル全開が心情だ。でもそうじゃないところは決して急がない。そう、要領良く走っているのだ。

 それにしてもこの連中、なぜダートの林道ばかり走ってんだ? そこで転けてもよさそうなものだが、なぜアスファルト舗装で転けるんだ? しかも同じところで仲良く2台も。・・・分からん!
2008年10月1日 筆



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