2008年9月7日


 昨日の転倒にめげず今日も楽しむぞ!と勢いよく朝起きたところ、テントの外は見渡すばかりの霧・霧・霧・・・。思わず3回も言っちゃう程の濃い霧だった。ここ、開陽台は地球がまぁるく見えるってのを歌い文句にしているくらいすごい大パノラマが期待出来る所らしい。が、結局一面の霧に阻まれて何も見えなかった・・・。次は晴れている時にまた来たいものだ。その時はコケること無しでねっ!

 気を取り直して出発。実は今日で今まで一緒に行動していた、ショウ、ゴトウくん、オオヤマくんの3人が実家に帰るため残りの北海道残留組の3人とは別ルートを取ることになる。問題はオオヤマくんのバイクなのだが、とりあえず朝イチでCBをレッカーしてもらったので中標津(なかしべつ)のバイク屋に向かった。バイク屋に到着した時には既に各部のチェックは済んでいたのだが店員さんが言うには自走して帰るのは余りにも危険すぎる。とのこと。。。
 本人も含め、みんなで考えた末、バイクは陸送してもらい本人は飛行機で東京まで帰るという結論になった。

 別れは昼飯を食べてから!ってことで中々お洒落なお店で昼食を取る。










牛乳ラーメン。“★6つ”。850円。なんとも独特な牛乳のスープで作られた真っ白なラーメン。ダシは何だろう?気になるお味は・・・以外にも塩ラーメンに似ている感じ?スープを飲むとほんのりと牛乳の余韻が口に残る。不思議な味だったけど美味しかったなぁ。




 ここは何ともローカル感溢れる中標津(なかしべつ)空港。ここで一同、解散となる。
 飛行機で帰るオオヤマくんが乗る東京直行便は1日4便らしく、その最後の便になんとか間に合ったようだ。ショウとゴトウくんはこれから下道で苫小牧まで目指す。
先に本州へと帰っていく彼らはたった4日の滞在の上色々とトラブルもあったりはしたが、きっと来年も絶対また来ようと胸に誓っていたに違いない。そう思わせてくれる魅力が北海道には確かにある。
 そして「東京でまた会おう!気をつけて!」と互いに言葉を交わし、手を振りながら彼らを見送った。

 さぁーて、僕らは先に帰っていった彼らの分まで北海道を満喫するぞ!と決意新たに再出発した、ユウさん、マサヤ、キムラの3人組であった。

 今まで比較的内陸の山間部を走っていたがこれからは海岸線沿いをずっと走っていくことになる。今日、これから僕らが目指すのは根室だ。根室には日本最東端の岬があるし、他にも花咲ガニを始めそれはうまい海の幸が沢山あるらしい。それにどんな出会いがあるのか楽しみで楽しみで降りしきる雨にも負けず根室を目指して行った。
可哀そうなオオヤマくん(右下)






 根室のライダーハウス「インディアンサマーカンパニー」に到着したのは辺りが暗くなってきた17時半頃だった。受付時間を過ぎていたのにも快く受け入れてくれた、お店の方々に感謝!ここは夕食に1杯千円の花咲ガニが付き、そのカニを食べると宿泊費が無料になるというなんとも素晴らしいライダーハウスである。ぶっちゃけ、カニ千円はかなり安い!
 風呂に入ってさっぱりした後、早速頂くことにした!
この花咲ガニ、元々茶色いのだが茹でると綺麗に真っ赤に染まる。が、その綺麗な色に似合わず殻に鋭いツノを持つ。このため食べるときには一苦労・・・。ハサミとほじくり棒を使って器用に食べる。例に漏れず食べるときはみんな無口になる(笑)

 そして花咲ガニよりもここの名物になっているのがオーナーであるおばちゃんだ!常に上機嫌でニコニコとしていて絶えず「あっはっはぁー!」という明るい笑い声が交じり、話しているこっちまで楽しくなってくる。なるほど、このライダーハウスが大人気なのもなんとなく分かるような気がした。

 今夜、宿を同じくしたみなさんと記念撮影。壁にはこれまでに来た人達の写真が一面にズラリ。
 年齢、職業、出身地も違うライダー達が一つ屋根の下、おばちゃんを交えてこれまでの旅について語り合う。ここに行ってきた!ここのメシはうまい!ここの景色は綺麗だった!とこれまでの思い出について目を輝かせて語り合う。僕らもそんなみんなと一緒になって色んなことを話した。さすがに昨日、開陽台でコケたことはちょっと恥ずかしくて話せなかったけれど・・・。それでもお互いに共通する話題になると一段と盛り上がり、時間があっという間に過ぎていくそれはそれは楽しい夜だった。そしてこの夜から次第にあぁライダーハウスって温かくていいなぁ・・・と思うようになっていった。
 また、この場で1人の人物と貴重なお話をさせてもらったのだがそれはまた明日、書こう。
 今夜はとりあえずおやすみ。。。






不器用なので身がうまく取り出せない。








花咲ガニ。“★8つ”。千円。プリプリの身がたまらない!かにみそも◎。さすがにタラバガニと比べたら食べるところは少ないけどそれでも十分な大きさ!





[ ウェブ担当者よりこのページの・・・あとがき]
 カニじゃないよっ、花咲ガニは。ヤドカリだよっ、タラバガニもなっ、キムラ君! 大学生なんだからそのくらいのことは知ってると思うけどね。まあ、私にカニを語らすと長いので、このくらいにしておこう。

 さて、“崖の下のシービー”オオヤマ君、バイク自走で帰れず、さぞかし落ち込んでいたと察する。突然乗る飛行機代も割引が利かず、高いんだな、これが。しかも北海道からのバイク発送代、そして修理代と、トリプルパンチだな、これも。ま、病院行かずのケガをしなかったことをラッキーと考えればよいのだけどね。きっとオオヤマ君、“崖の上のポニョ”しばらく見ないだろうな。

 ・・・余談になるが、“崖の上のポニョ”を歌ってる藤岡藤巻(オヤジ二人組のほう)は、私の小・中学校の先輩であり、私が高校時代に“まりちゃんズ”というグループでデビューしていた。
 しかし、デビュー曲“ブスにもブスの生き方がある”(♪ブスよ あなたはいるだけで みんなに迷惑かけている・・・♪)等、作った歌の大半が放送禁止歌であった。“ブスにも・・・”はまだマシなほうで、ここではとても書けないような曲の歌詞もたくさんある。
 そんな藤岡藤巻の先輩方が、ポニョを歌っているのを知った時はビックリした。あの“まりちゃんズ”が、恐れ多くも宮崎アニメの主題歌ですぞ。・・・世の中、ずいぶんと変わるものだ。
2008年10月2日 筆



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