2008年9月9日

 今日も朝から気持ちのいい快晴!思えば北海道ツーリング10日間のうち、1日しか雨に降られなかったし、その他はほとんど晴れていた。おかしいなぁ・・・、サークル内でキムラは雨男と呼ばれているはずなのに・・・。
 まぁ晴れたもんは仕方がないってことで今日も元気に北を目指します。



 朝起きてまず目指すは野付半島。両側に海が見える細い半島で、この野付半島の先っちょにはトドワラと呼ばれる枯れたトドマツの木が群生しているとか。
 途中道端にてトドワラを発見したので眺めてみる。最初に思ったことはなんとなく写真で見た、三宅島の雰囲気に似ているなぁということだった。確かにその枯れ果てて荒涼とした感じは相通ずるものがあるかもしれない。
 そうそう、三宅島と言えば’08年10月中旬に行われる“チャレンジ三宅島”に我らMMCAも参加予定。三宅島復興のために何が出来るのだろうか?また、どんな景色、食事、人に出会えるのだろうか?と今から楽しみだ!









 トドワラを見た一向は進路を北に向けグイグイと進む。知床半島にもだいぶ近づいてきた「道の駅知床らうす」にて小休憩。

 店内をブラブラ散策していると、
 「兄ちゃん達、コレ食ってきな!」
 と元気な威勢のいい声がどこからか飛んできた。振り返ってみると、阿部商店という海産物店の社長自らタラバガニを持ち、僕らに試食を勧めてきた。これはラッキーと喜んで受け取る僕達。やっぱタラバは美味い!ありがとうございました!と言おうとした次の瞬間、またタラバガニの足を渡された(笑)まさかのカニフィーバーに喜んでいる時、ふと店の奥の壁を見てみるとそこには色んな大学名が書かれた紙が一面に張ってあった。何やらここ阿部商店に立ち寄った大学生の人に書いてもらっているらしい。

 ここの社長さんが情熱的な人で僕らが学生ということもありずいぶん良くしてもらった。そして別れ際に固い握手を交えて失礼した。結局3人でタラバ1匹分くらいを試食させてもらったなぁ。そうだ、次来るときはここでお土産をどっさり買おう。

我らMMCAも名前を刻むしかない!ってことでペンと紙をお借りして制作したものがコチラ! タラバガニに囲まれて記念写真。明治大学+中央大学大学院の足跡を刻む。

羅皇(らおう)「我が人生に一片の悔いなし!!!」(北斗の拳知らない人すいません。。。)鮭の写真です。


 上機嫌で店を出て、バイクの所に戻ろうとした僕らの前に衝撃的な光景が待ち受けていた。

 バ、バイクにカラスが群がってる!?急いでバイクのもとに走り寄り、カラスを追い払うがヤツらは抜け目なくしっかり置き土産を残していった。
 ・・・カラスの糞まみれのグローブ、ヘルメット、カウル・・・。やってらんねぇー、と気を落とすマサヤと僕。(ユウさんは幸いにも無傷。)試供品のグローブがこんなことになってしまいオヤジさん、すいません・・・。でも、ウンがついてるからこれからきっといいことある予感♪(必死に弁解。)
 原因はバルカンのネットに積載していたポテトチップス。しっかり一袋丸々食べられていました・・・。


マサヤのクソバイクとウンの付いた某社の優秀なグローブ。


 30分かけて汚れを落とし、気を取り直して再出発した一行はついに世界遺産である知床へとバイクを進めた。遠くに悠然とそびえる羅臼岳を眺めつつ、知床横断道路をどんどん登る。ネイキッドのマサヤは先へとどんどん進み、僕はビッグスクーターながらアグレッシブなライディングを魅せるユウさんの後ろについてトコトコ上っていった。

途中、道の脇にてシカを発見!観光バスにも大人気。かなりの巨体とそれに相応しいとんがった角がちょっと恐い。頑張って至近距離まで接近を試みるキムラ。

 頂上に着いた頃には団体バスで来た観光客で埋め尽くされていた。こんなに沢山の人を見るのは北海道に来て初めてだ。やはり世界遺産だけあってツアーの目玉なのだろう。
 と、ここで昨日のライダーハウスにて一緒に泊まり、サトウのご飯を一緒に買いに行った方とまさかの再会!しばらくの間、4人で絶景に目を奪われてみる。
 間近には羅臼岳、海の向こうには近くて遠い島、国後島を望む。雲ひとつない快晴。空の青が目に眩しい!素晴らしいとしか表現出来ない!
 せっかくなので4人で羅臼岳を背景に記念撮影。うーん、空が綺麗だ!






すぐ向こうにはロシアに占領された国後島。


 写真を撮った後、再び別れを告げ峠を下る。知床峠の斜里側はタイトなヘアピンコーナーが多い羅臼側と異なって高速コーナーが続いていてなんとも走りやすい。
 気分よく大型バスの後ろを流して走っていると前方の脇道にシカの群れが現れた。シカはもう十分見たので、シカを見るために脇へ寄るバスの横手を通り抜けて走り抜けた瞬間、バスにびっくりしたのかバルカンの前にシカが3匹飛び出してきた!咄嗟の出来事にタイヤをロックさせないようにブレーキをかけ止まろうとするが、如何せんシカとの距離が近すぎる。結局止まりきれず、1匹のシカの後ろ足とバルカンの前輪が軽く接触してしまった・・・。その後、シカはすぐに森の中に走り去ってしまったが怪我はなかったのか?ごめんなぁー!と気になって仕方がない。
 幸いバイクもコケず、前輪にも問題はなかったのだが毎年北海道ではシカと衝突する事故が絶えず時には車まで廃車にしてしまうらしい。(特にレンタカーに多し。)
 シカが見えたら減速を!来年に向けていい教訓を身をもって知ることが出来ました。。。
 しかし今回のツーリング、ハプニングが多くてネタに困ることがないな・・・。主に体を張ったものばかりですが(笑)

 峠を下ったふもとでしばし休憩。それにしても観光客で溢れかえってるなぁ。















夕張メロンソフト。“★8つ”。300円。まさしく夕張メロンの味そのもの。ソフトクリーム大好きっ子キムラお勧めの一品。ちょっと話がずれますがライダーの人ってソフトクリーム好きな人多くないですか?(笑)


お昼は港に近い小料理屋で取ることに。
イクラ丼。“★7つ”。2000円。一面真っ赤なイクラで覆いつくされている。だけど、値段の割には普通にイクラが美味しかっただけで他に特に印象はなし。北海道に来て舌が肥えてきた証拠かも?



 途中、オシンコシンの滝に立ち寄る。オシンコシンの名前の由来は「エゾマツが群生するところ。」だそうだ。
 そして滝に住み着いている野良猫、その名もオシンコシンノラ。この滝のアイドル的存在だそうで、TVでも紹介されたらしい。どれだけ観光客に触られようとも全く動じない姿がなんとも言えずかわいい。。。滝よりもこっちの猫の方が人気あるかもしれない。

 このまま網走に向かうのだがちょっとその前にユウさんお勧めの道、「天空」へと向かう。
 そして辿り着いた先は・・・。地平線まで道路が延びている素晴らしい景色!そのまま空へと駆け上れそうだ。ここを一気に駆け抜けたらどんなに気持ちいいだろうなぁ。
 余りの景色の良さに無意味に寝っころがってみたり。

 天空を真っ直ぐにひた走り、時に道を外れたりしながら網走(あばしり)へとやってきた。
 ここ網走は日本一脱獄が困難と言われた網走刑務所があり、五寸釘寅吉など有名な脱獄王の逸話も数多く残されており中々興味深い。次回来たときは是非とも訪れたいと思う。囚人として入ることは遠慮願いたいものだが・・・(笑)


 ここでユウさんから重大発表が! なんとここでツーリング部隊を離脱して苫小牧まで向かうらしいのだ。
 話を聞くと山形で行われる大学の物理学会に出席ため、そろそろ帰らないと大変らしい。今まで初北海道の僕らを先導、そして写真を撮ってくれて頼もしかったユウさんがいなくなるのは寂しくなるが、これからはマサヤとの2人旅になると思うと2人で旅した四国ツーリングを思い出しそれはそれで楽しみでもある。

 別れ際、精一杯手を振り別れを告げる!写真いっぱい撮ってきまーす!






ついにマサヤと二人だけに。




 さぁーて、2人になってしまった。おまけに陽もとっぷりと暮れ、暗くなりつつある。今夜の寝床に急ごう!ということでサロマ湖畔の計呂地交通公園ライダーハウスへと急ぐ。
 いやぁ陽が沈んでしまうと寒い・・・。Tシャツ1枚に革ジャンで走っているとあまりの寒さに震えてくる。まだ9月だというのに秋をすっ飛ばして冬がすぐそこまで近づいているみたいだ。
 次、来るときはペアスロープの防寒ウェアを購入して着込んでこようかなぁ。。。
(ペアスロープの’08秋冬新作&防寒グッズが気になる方は是非カタログをお求め下さい♪木村もモデルとしてちゃっかり登場しています。笑)

 ここ計呂地交通公園ライダーハウスは今は使われなくなった鉄道の客車に宿泊出来るというなんとも旅情たっぷりなライダーハウス。これで300円なのだから泊まるっきゃないだろう。ちなみに500円で駅長の住んでいた家にも泊まれる。

 周りにコンビニしかなかったので仕方なく今夜はカップラーメンが夕食となる。北海道の食に慣れてしまった僕らにしてはなんとも貧相な食事。学生らしいと言えば学生らしいが。
 まぁ1日ぐらいは仕方ないかぁ。。。

 寝る前にシャワーを浴びようと思ったら、5分100円!?しかも温度もかなりヌルいしちょびちょびとしか出ないじゃないか・・・。あぁ温泉に入りたい! と、かなりゲンナリした夜でしたとさ。
[7日目 終了]



















Photo:三橋ユウの北海道編最後のカット





[ ウェブ担当者よりこのページの・・・あとがき]
 この紀行の7日目までの写真の8割は、三橋ユウ(私の息子)がコンパクトデジカメで撮ったものである。キムラ青年も700カットほどの写真を送ってきたのだが、掲載は少ない。なぜか・・・ほとんどがボケているから。
 さ〜て困った。8日目からは写真担当でもあるユウがいない。少々雑な文章(人のことは言えないが)を、写真でごまかすことができなくなった。次からのページには、大きく扱う写真はほとんどないだろう。こんどは雑な写真をカバーできる面白い紀行文を期待するが、、、はたして?
写真オンチかぁ?キムラ青年っ!
息子の個人サイトから無断拝借。
 ところでキムラ青年の紀行文のとおり、息子のユウは翌日の夜に帰宅した。そしてドタバタと物理学会の発表準備をして数日後に岩手県盛岡市へと出ていった、バイクで。・・・しかし3〜4日程度のはずが11日間帰ってこなかった。ヤツはついでに東北をグルッと一周していた。

 わたくし事で恐縮だが、我が家の食卓で息子とはバイク以外のことはほとんど話をしない。とくに物理学のことにはまったく触れない。・・・なんだ?あの記号は。社会に出て、役に立つのかぁ?

 10月4日の晩、テレビで “ ガリレオ ”を見ていた。福山雅治演じる天才物理学者が、難解な事件を依頼されるドラマだ。そして水戸黄門の印籠のごとく、毎回終盤にその物理学者は、あのワケの分からん記号を計算式にして、事件の答えを出す。 ・・・おぉ〜っ、ちゃんと役に立ってるでなないか、物理学は!
 んなワケないですがね、、、。



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