2009年4月30日 午後

 イカ飯で有名な函館本線森駅、“さくらまつり”のカンバンはあるものの、その隣りには除雪された雪のかたまりがあり、まだ咲きそうにはない。
 キヨスクでできたての温かいイカ飯を買うが、それはフェリーでの酒のツマミとし、道の駅でオバちゃんに教わったお薦めの寿司屋で昼飯。寿司、大好物なんだわな、私は。


函館本線森駅構内

 また鉄道かよっ、もおいいよっ! って声も聞かれるが、締めくくり最終話のタイトル“汽車と桜とオートバイ”の因果関係を説明しなければならないのだ。これ知ったら感動するよっ、きっと、たぶん、おそらく、少しは、、、?








大沼函館号は森駅が終着。ここで函館に向かって引き返すのだ。そして帰路、C11蒸気機関車はバック運転となる。(バック運転できるように作られたのがC11の特長でもある)





森駅を特急スーパー北斗が凄い勢いで通過。無視したつもりだが、シャッターが押されていた。ついつい反射的に。


発車準備OKのようだ。こちら側は機関助士。






凄いけむりだ。



動き出すと真っ黒いけむりに変わった。
















汽笛とドラフト音(ボッ、ボッ、ボッ、ボッの音。なおシュッ、シュッの音はドレンの音。※ドレンとは・・・めんどくさいのでカット)とともに、ゆっくりと森駅を遠ざかってゆく。
余談だが最後尾のDE10ディーゼル機関車の本来の色は鮮やかなオレンジとライトグレーに白ライン。しかし真っ黒く塗装しているのは目立たなくする為、脇役に徹する為。JR北海道の粋な計らいだ。


・・・そして汽車が去り、森駅に残ったのは我らのみ。



 すでに前ページで理解した方もおられるだろうが、上記写真でもう全ての人が分かったでしょう。“汽車とオートバイ”の関係が。えっ? 分からない?、ほんとに? そ、そんなぁ。
 この関係をまったく教えない、鉄道ファンでもないカミさんですら、ホームでC11蒸気機関車に近づき「なるほどぉ」と分かり、自分のケイタイである部分を写していた。そう、そのある部分を見れば分かるのだ。仕方がない、もう一枚の写真をお見せよう。



C11 171ナンバープレートの下に注目。




 “川崎車両”。現在の会社名“川崎重工”製なのだ。川崎重工は数多くの鉄道車両を作っている。このC11は昭和15年製、合計88両作った川崎製のうちの1両である。そしてカミさんのオートバイも川崎製、なんだか親近感が沸く。
 実はこの偶然が分かったのは3時間前のあの仁山(にやま)駅踏み切りでのC11通過。写真を撮った直後、デジカメモニターで拡大したら“川崎車両”と写っていた。踏み切りにはカワサキ ゼファー、妙に感激してしまったのだ。
 「汽車とオートバイ? それってホンダ・ヤマハ・スズキでは関係ないじゃない!」 と言われるかもしれないが、そうです関係ないです。でもいいじゃないですかぁ、ニッポンのひとつのメーカーのバイクだけでも関係があればね。


この時点では両車の関係を意識して撮っていた。


“さくら”新橋駅通過。この写真は1990年代に息子が撮ったもの。なおこの46号機は2009年3月14日のブルートレイン最終日運行の栄誉ある機関車である。
 汽車とオートバイの関係が明らか(?)になったところで、次は“汽車と桜”に移ろう。
 いきなり現れた“さくら”のヘッドマークを掲げた寝台特急、その牽引機、EF66直流電気機関車の多くが川崎重工製だということは世の常識だが、その機関車そのものではなく、その最終ランナーの機関車のことを話そう。
 それがC11蒸気機関車。1960年代後半のことではあるが、寝台特急“さくら”長崎・佐世保行きは、その終着駅、早岐(はいき)〜佐世保の区間で、栄光のブルートレインを引っ張っていたのだ。これで“桜”と“汽車”に深い関係があることがお分かりいただけよう。
 しかし“さくら”は1999年に単独運転廃止。その後は熊本行きの“はやぶさ”と結合し、寝台特急“さくら・はやぶさ”号として運転するが、それも2005年で廃止となった。2009年5月現在、九州行きのブルートレインは一本も走っていない。
 ちなみに2011年に走る新大阪〜鹿児島間の新幹線の列車名は“さくら”である。(この車両も川崎重工製多数)

当然のことながら、我が一家は“さくら”に乗っている。ガキらは現在全員社会人である。

 「“汽車とオートバイ”、“汽車と桜”も分かった。でも“桜とオートバイ”は関係あるのか!?」 と質問がくることだろう。ではそれも話そう。でもちょっと時間がほしい・・・

 え〜と・・・

 あのぉ〜・・・(考え中)

 ・・・(パソコンの写真データを捜索中)

 オッケー!

 2006年、大島紬(おおしまつむぎ)の件で鹿児島市に行ったついでに特攻隊の基地であった知覧(ちらん)の特攻平和会館に寄った。そこには第2次大戦の“隼(はやぶさ)”という名の戦闘機がある。その説明には、
「上昇性能・最高速度ともに当時の世界最高性能を誇った名機、、、だが故障に悩まされた。 ・・・製造メーカー:川崎重工」 とある。
 その頃、私のカワサキZX12Rが、原因不明の故障中だったから(現在は元気)、「な〜るほどぉ」と妙に納得したことを憶えている。
 カワサキがバイクに“隼”の名をつけないのは、特攻隊にも一部使った戦闘機の名だから遠慮したのだろう。でもスズキは使っている。“隼”を。まあスズキの場合は、戦闘機どうのこうのではなく、速い鳥“隼”のイメージなのだろう。いや“さくら”と連結して走っていた寝台特急“はやぶさ”なのかもしれない。
 ・・・ということでオートバイと桜はつながりがあるのです。結局、みんな川崎重工関連だって? いやあ、ヤマハだって2007年の東京モーターショーで “Sakura(さくら)”って名のバイクを出品したではないか。ホンダだって、、、探せばなにかあるってものよ。
 


我が愛車、2000年初期型カワサキZX12R(今回不参加)




 九州鹿児島県にまで話が飛んでしまったが、北海道を苫小牧に向かって走っている。
 いやあ、それにしてもなんですなあ、せっかく北海道に来ているというのに函館に1泊だけで帰るなんて、なんともったいないことしているのだろうか。ああもったいない。。。

駒ケ岳をバックにすごく辛い体勢のシャッター。



低重音の排気音を響かせながら(スクーターの方)、国道5号線を快走!



軽快なR-06ライディングブーツとゼファー。



特急“北斗”に追いつかれるが、(並走)戦意なし。



苫小牧到着。
 

 苫小牧行きフェリー“さんふらわあ さっぽろ”、よくよく調べてみたら、初代サンフラワーの船は川崎重工製であった。なんだかカワサキばかりの話になってしまったが、私は鉄ちゃん(鉄道ファン)であっても、特にカワサキファンというわけではない。楽しいバイクなら、どのメーカーでも良いのだ。しかしあえて言うなら、機関車を作ってる川崎重工のバイクだから親近感がある、ということ。(けっしてカワサキの宣伝をしているのではない!)

この旅はR-01ブーツに助けられた。ずいぶんと歩いたもので。。。

[たまには弊社製品の宣伝]
さすがグッドイヤーウエルト“ねりコルク式”、弘前城跡では何キロ歩いても疲れ知らず。キップ牛革を使って、手間を惜しまず作ったこのライディングブーツ、私の大のお気に入りである。
こんな旅ができるのもこのR-01のお陰だ。皆さんにお薦めしたい逸品。これほんとの話。


 フェリーのなかで今回の旅を振り返って見る。いい湯に浸かった。津軽三味線の音色は心に響いた。そして弘前城跡の満開の桜、ほんとに、マジに素晴らしい! そしてそして蒸気機関車、乗ることはできなかったけど、多くの時間をいっしょにすごせて感無量。
 いや〜、少々寒い季節ではあるけれど、桜巡りの二輪旅ってのはねえ、こういうわけだからやめられないのですわ。
 ではまた、、、
by みつはし





[旅の役立ちサイトご案内]
鉛温泉 藤三旅館 http://www.namari-onsen.co.jp/index.html
弘前公園桜情報 http://www.jomon.ne.jp/~ja7bal/info.htm
弘前 津軽三味線 http://hirokan5.exblog.jp/7126756/
ドーミーイン弘前 http://www.hotespa.net/hotels/hirosaki/
函館 五稜郭 http://www.goryokaku-tower.co.jp/
湯の川温泉 漁火館 http://isaribikan.hakodate.ne.jp/index.html
シンイチロウ アラカワ http://www.0cm4.co.jp/
SHOEI http://jp.shoei.com/
SP忠男 http://www.sptadao.co.jp/
JR北海道 http://www.jrhokkaido.co.jp/
川崎重工 http://www.khi.co.jp/


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