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※写真と本文は、あまり関係なし。(初転倒の我が娘:16歳の頃) |
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小・中学校の同級生“A”、昔は酒屋の息子で、当時親から「A君を見習いなさい!」とよく言われた。店の手伝いをするAは、世間的には優秀なガキだった。だがしかし、高校時代のAがそうとうなワルだったのを世間の親は知らない(他人のことは言えないが)。
今はコンビニのオーナーである。そのAがカラダを壊し、今月にも店を廃業するという風の便りで、様子を見に行った。
聞けば糖尿病で手足がシビれて仕事にならんと言う。「スポーツスターで立ち転けしちゃってよお、それがまた起こせね~んだよぉ」「じゃあそのバイク、俺にくれっ!」「バカ言ってんじゃねえよっ」「バイクが可哀想だろ、バァ~カ!」「相変らずクチ悪いな」「オメ~に言われたかねえよ」・・・高校時代とまったく変わらぬ会話、もう50過ぎてるのに。
大抵そうだと言うが、コンビニオーナーは労働時間が長い。Aの場合は奥の事務所にこもっての机仕事。毎日10数時間、ほとんど休みなし、楽しみは酒タバコ、これじゃあカラダを壊す。
「廃業してもまだ借金あるからよお、これからどうするかなあ・・・」テンション下がるA。「いくらあるんだ?借金」「〇〇円!」「なんだ、それっぽっちか、俺は〇〇円だぁ!」「えっ、オマエそんなにあんのぉ?
バッカじゃねえかぁ!」・・・私の借金額を聞いて楽になったようだ。
なんだかんだで勇気づけ、Aのコンビニを出る。そして帰社途中のバイク運転中に思う。「ずっとバイクに乗れるよう、健康に気をつけよう!」と。
・・・その晩のグラスに入れた芋焼酎の量は、いつもより3mm少なかった。
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