PM6:00、東北自動車道全速進行。

無謀! 無謀! 無謀!。
P-10

 俺の場合、ここからの行程がつらい。東京の自宅に、夜中2時までに着きたいのだ。そして家族サービスの始まりとなるのだが、その早朝5時過ぎには、羽田空港に向かい、7時発の沖縄那覇空港経由、宮古島昼到着、という具合。要するに、前日午後には北海道にいたのに翌日朝9時過ぎには沖縄にいる、ということ。しかも、東京まではバイクで走って。
 もし、12Rが途中で壊れたら、フェリーの出航が遅れたら、高速道路が事故渋滞や天候が悪く通行止めになったら・・・、などは全く考えていない。

PM6:30 小休止の津軽サービスエリアにて。
太陽の沈む岩木山。

 津軽サービスエリアで小休止の後、次の給油地紫波サービスエリアまで約150km、気合いを入れて走る。交通量は少なく、速い車のペースメーカーを見つけてその後ろにつく。どうやら車2台とその間のGSX1100Rは、130〜140km/hで巡航し、ちょうど良い。青森県境でのこと、左側路肩に赤燈をつけたパトカーが今にも走り出そうとするところを通過。BB氏と隼氏(彼は点数が少ない)は減速したが、前の3台は瞬時に180km/hまで速度に上げる。俺も言うに及ばず、世間様の車の流れを乱してはならずと追従する。こんな感じのペースで走り続けたら紫波サービスエリアまで1時間ほどで着いたのだが・・・。

解散。

 隼氏は疲れ果て、ここで解散しようと言いだした。12Rに加速も燃費も惨敗したので気持ちはわかるが、ちょっと待て!、同じ東京の大田区に向かい、しかも近所なのに、そしてここはまだ盛岡!東京まで550kmもある。一緒に帰ろうと言うが 「90km/hの巡航!」と言いはる。そんな速度で走ったら12Rは壊れてしまうかもしれないので結局ここで解散となる。

 次の給油地は福島県境の国見サービスエリア(ガソリンがなくなるまで休憩しないということ)。時々雨が降るがカッパを着ずにカウルに身をよせて12Rソロの爆走。と言っても、疲れてきたので100km/h台前半の巡航を30分ほど続けていると、猛然と近づいてくる2燈のバイクと見覚えのある超強力発光ライト。一瞬で抜いていったのはどこかの12RとBB氏。私も追従するとなお速度を上げる先頭の12R氏にBB氏はついてゆけず、12R×2台の超高速巡航となった。(12Rを追従できるのは、12Rしかないのです。BB氏無念!)

 仙台の高速券検札所でBB氏が追いつく。と、その後ろにハヤブサがいる。「なんだ隼氏、ああは言ったものの、寂しくなって来たな。」 隣に並ぶと、往路の紫波SAで合流した八戸より上京の軟弱なハヤブサD氏だった。国見サービスエリアまで3台で爆走。PM11:00前、国見サービスエリア到着、給油して早々に出発。次の給油地佐野サービスエリアまで距離220kmを爆走。ほんとうに疲れてきた。

また一人力尽きる。 力尽きてカンコーヒーを飲むBB氏と八戸帰りのハヤブサD氏

 AM1:00前、佐野サービスエリア到着。とうとうここでBB氏が弱音を吐く、「もう走れない、しばらく休ませてほしい。」と。あと1時間少々で家に帰れるので頑張れと気合いを入れるが、力尽きたようだ。まあ、ここまでよくついてきたことは、誉めてあげよう。で、全員解散。
 しかし、彼らは家に帰って死ぬほど寝られるが、俺は寝る間もなく朝のジェットで沖縄に行き、午後からシュノーケリングの予定だ。ここでくたばっているヒマはないので給油して、と思ったらスタンドがド混雑していたので、次の蓮田サービスエリアまで単独12R省エネ走行で到着。
しまった!給油の前にサイフを覗いたら、全財産12,500円也。高速代と首都高速代を差し引くとそこそこのガソリンしか入れられない。リッチな隼氏とBB氏は遥か後方。
「すいません。ハイオク5リッター!」・・・なっ、情けない。
 蓮田サービスエリアからは、より一層の気合いを入れ、ラストスパート。首都高湾岸線は全開でペアスロープ帰社は、AM2:10。なんだかんだで自宅到着はAM3時前。札幌から1,052キロ、17時間10分。お疲れ様!って12Rのタンクをポンッとたたく。
 さて、水中メガネと海パンをバッグに詰めて・・・と。

〔札幌から自宅までの
走行 1,052km〕

〔全行程 3177km〕
虫の死骸だらけの戦いを終えた12R 虫の死骸だらけの
戦いを終えた12R


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