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※写真は全て久山氏のものではありません。カタログ完成まで筆者フォトで我慢願います。


都心編

 6月梅雨時の撮影はつらい。レインスーツならジャストタイミングだが、革ジャンはほんのわずかな小雨でも無理がある。水滴の付いた革ジャン撮ってもしかたがないのだ。そんな中、晴れ間を狙って久山カメラマン、石野ライター、そして私の3名でロケを決行。これから17カットの撮影で、はたしてどれだけ「男の革ジャン」を表現できるかは久山カメラマンの腕にかかっている。とはいってもプレッシャーを感じるような繊細な心臓を持った人物ではない、あくまでマイペースの関東在住関西人だ。
 まずは新宿副都心。当然、人や車の多いのは言うまでもないから、それを避けるように朝6時から撮影開始。川崎重工12Rと、超高速対応のG-310Dとの組み合わせは、ここ新宿をスタートして中央高速に向かおうという設定、おそらく富士の裾野の洒落たカフェでコーヒーなんぞを飲んでバヒュンと帰る。カッコ良すぎである。
 副都心での2カットの撮影もスカッと終わらせ、六本木に向かい、STP-90スウィングジャックをこれまたスカッと撮り、都心編終了。うわっ、まだ8時だ。
 このホームページでお見せする私のカメラアングルと、久山カメラマンのそれとはかなり違うから、氏の写真が楽しみ、きっとドラマチックにちがいない。
 
新宿副都心都庁前での撮影。土曜の朝6時は人通りがない。

こうなって、ああなって、そうなって、こうして撮る???。

六本木 乃木公園にて。










房州 港編

 日付けが替わって某平日、朝6時に弊社集合。出発しかけた時に雨が降り始め撮影中止。即、解散。天候には勝てない。そして翌日早朝、同じように弊社集合。男ばかりの5人が房総に向かう。
 今日のバイクは知人から借りてきたモトグッチ ルマンと私のスポーツスター。この2台のバイク選びにはずいぶんと迷った。もっと男っぽいのがいいのではないか、外車のみ2台ってゆうのはカッコつけすぎではないのか、、、等々。しかし、グッチもスポーツスターもいまどきOHV、しかも空冷は十分男っぽさを感じさせる。(古さも) それに都心編ではすでに国産車のみを使ったことなどからこの2台に落ち着いた。

 東京湾アクアラインの海ほたるパーキングで軽く打ち合わせのあと、アクアライン上で流し撮り。グッツィと革ジャンはベストマッチ、きっといい絵が撮れていることだろう。
 通行料が高い上に、数分で通過してしまう納得ゆかないアクアラインを降り、千葉県は木更津港に着く。バイクに革ジャン、港に船ときたら、「男」以外のなにものでもない。それに、本物の「不良」のモデルも手配した。この神経の使いようときたら我ながらアッパレである。
 が、しかし。その「不良」をどういったシチュエーションで写そうかは、ロケ現場に着くまでまったく考えていなかった。数日前に酒を呑んでいて、つい、その呑み屋のオーナーをモデルに誘ってしまったわけで、要は酔っぱらいの思いつきにすぎないのである。(酒の席でいろんな企画を思いつくことが非常に多く、ちょっと不謹慎なのだろうが、今まで大きな失敗をしていないので反省などしていない) まあ、不良の登場は、たまたま居合わせた通行人という設定でもいいわけで(かなり無理はあるが)、たまにはペアスロープ「・・・らしくない」っていうのもアリかなって、勝手に自分を納得させてみたりもする。

 
ご存知悪名高い、通行料も高い東京湾アクアライン。







このクソ暑いのに毛糸の帽子をかぶる。秋のつもりだからね。

やはり、・・・らしくない。








秋の草原編
 「なんやぁこの草っ原、ちいとも秋に見えへんでぇ〜」久山カメラマンが嘆くのも無理はない、この季節あたりまえのことだが一面緑のじゅうたんなのである。「でもよかったわぁ〜、わしはモノクロ写真担当で」 この場所をカラーで撮ったら、まさしく初夏の草原だが、モノクロなら青々としているのか、枯れ草なのかはよく分からない。それでも枯れ草の多い場所を選んで撮影にとりかかる。
 ここでも不良の登場。“F-88フライトジャックを着たメインの男のうしろから、不良が歩いてくる”といった設定だが、やはり無理がある。こんな草っ原、決闘でもするのなら分かるが、男二人が意味なくウロウロしてるってことがあるだろうか。
 そしてもうワンカットは、あらかじめ小道具を用意しての“マン島レース風”。これも・・・あまり深く考えるのはよそう。だいたいから、カタログの写真を見た人は革ジャンに目がいくわけで、こちらの無理な設定まで、関心を持たないだろう。そう思わないと先に進まないし、とにかく久山カメラマンのモノクローム革ジャンの世界は素直にカッコいいのだから。。。
 なお、見ず知らずの不良という設定なので、その不良の着ている革ジャン・帽子は弊社ラインナップにはなく、他社製品のごとく、このためにわざわざワンオフで作ったものである。妙なところに手間をかけてしまうんだなあ。
緑いっぱいの草原の中、ケイタイのカメラでテストアングル。



色気のひとカケラもない。男ばっかしなのである。






では、久山カメラマンの写真は、カタログでお会いしましょう。


「決闘シーンってねぇのかぁ?・・・」


・・・・・ 久山カメラマン編 おしまい ・・・・・

坂上カメラマン“緑深き信州”につづく
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