最終頁

最後の行程
 早いもので、今日の走りが北海道ツーリング最終日となり、釧路から襟裳岬経由で苫小牧に向かう。
 帰路のフェリーは夜11時45分発の大洗行き。苫小牧まで海沿いのコースをたどると400km少々あるが、のんびり走っても陽が暮れる頃には着くはずである。
 そういえば、4年前も釧路を出て、同じ襟裳岬経由で札幌に夕方着。男3人ススキノで大騒ぎして、翌朝、陸地を走って(青函連絡船経由)一直線に東京目指したバカな記憶がよみがえる。あの時は、3台合計520馬力だからね。
 交通量は多いが、流れの速いR-38を西に向かう。釧路から1時間ほどの直別で、海沿いを走る道道1038号に切り換えようと左折したら通行止め。迂回路の指示にしたがって道道に出て快適な海岸道路をひた走る。道道が内陸に向きを変えようとするところで、また左折。あくまで海沿いを走ろうとする寸法だが、こんどはダート。’04年度版ツーリングマップルには6キロほどのダート表示だったが、釧路側1キロ少々以外は、R-336が伸びて新品舗装路になっていた。ダートも好物なので、拍子抜けである。なお、毎回ダートを走る時は、カミさんがオフ車ジェベル、息子はマジェ、そして私はタンデムのF-650にバイクチェンジしている。
釧路の港


道道1038号


ダートの昆布刈石展望台


青い空に白い雲、広大な太平洋に大地のグリーンとSTP-05スウィングジャック(これ余計か)。昆布刈石展望台にて。

 ダートから変身したR-336。国道はその整備された道の広さから分かるのだが、それにしても4〜5キロ走ってすれ違う車は無し。人の気配も無し。動くものは我々のバイク3台と風でたなびく草木のみ。いったいこの日本に何か事件があったのかと不安に駆られる頃、はるか遠くにバイクのヘッドライトの灯りが1個、2個。見る見るうちに近づき、一瞬ですれ違う。制限速度の3倍は出していやがる、と思いつつ、人の気配に安心する。
 昼飯は、またツーリングマップルに載っていた広尾町手前の「龍月」のこれまた写真掲載の“牛とろ丼”。あれこれ何処で何を食うか考えるのめんどくさいからね。食い物メニューは30種類ほどあるのに牛とろ丼、たぶん同じような考えのライダーが7〜8人、同じようにツーリングマップルを横にして同じものを食っている。その光景、なんかコッケイだ。店内の他のお客は、バイク乗りがみんな牛とろ丼好きだと思っているだろう。しかしその“牛とろ丼”、現物はツーリングマップルの写真の牛とろの厚さより、あきらかに薄いではないか!・・・と、ささいな事が妙に気になるが、この店にいるバイク乗りたちも、きっと同じことを思っているだろう。あっ、また黄色いトウモロコシを着た(イエローコーンとなぜ素直に言えぬ)若者二人が店に入ってきた。「牛トロ丼くださ〜い」・・・ちがうの頼めよな〜。
 さて、飯も喰ったことだし、黄金道路を走って、襟裳岬へとめざそう。
スッカスカのR-336。反対車線にいつまで走っても対向車は来ない。

のんびり走っていると、一瞬でバイクに抜かれる。でも速度計は90km/hを指しているような。。。

龍月の「牛とろ丼」、味はまあまあ。バイクヤローで大繁盛だが、他のメニューも豊富にあり、味、価格ともに満足できる。

この旅唯一の私の写真。デカく重い一眼デジカメをぶら下げて6日間取り続けた。その数約800カット。 こんな、ななめ後ろ並走カットは、私一人写真ではうまく取れない。左写真共にPHOTO:あずさ



過去の黄金道路

1983年:海岸線すれすれのこの同じ景色はもうない。なお、カミさんは妊娠2ヶ月、腹には息子あり。(HP ’83「北海道に学ぶ」より) 2000年:すでにトンネル化が始まっていたのだが、まだこんな景色は多く残されていた。(HP「北海道非常識ツーリング」より)




黄金、襟裳、苫小牧、、、そして離道
 かれこれ20数年前から、いつ通っても工事中の黄金道路。まあ、黄金を買うごとく、カネを費やしてその名が付いたのだが、年々トンネル部分が多くなっており、波をかぶる海岸沿いの、迫力ある景色が少なくなっていることが気になる。
 広大な百人浜の道道を走り、風の強い襟裳岬に近づくと、唄いたくなる“襟裳岬”、なぜか軽快な吉田拓郎バージョン。ここで道内最後になるであろうソフトクリームを喰い、西に傾く陽を追って190キロほど先の苫小牧フェリー埠頭へとラストラン。こんどは重い森進一バージョン“襟裳岬”を唄いながら。
 「♪北の街では〜もお〜」・・・・・

 オレンジ色に染まった、それはそれはきれいな夕日を眺めながら走っていると、今日まで6日間のさまざまな光景を思い出す。それぞれに趣きのある五大峠、絶品のカニやヤドカリ、そしてメロンにでんすけスイカ。すれちがった多くのバイク乗り達の挨拶にも感謝。
 でも一番の光景は、家族3台で夕日を前にして走っているという、現実のシーンだろう。

 さて、もうこの物語もおしまいにしよう。仕事もたくさんたまってるしね。趣味でライディングギアを売ってる仕事をしているんです。気が向いたら、買ってください。
 ではまたお会いしましょう。





すれちがった人々。
「ハ〜イ」って元気な返事が聞こえてきそうだ。
両手で挨拶ありがとう。しかし路肩寄りすぎで危ないのでは?



こんどはいつ北海道に来れるだろうか。
2000年、2004年のオリンピックイヤーと続いたから、
きっと2008年だろうな。
そして、今回の我が家族の北海道ツーリング、いかがでしかたか。
“金メダル”  もらえますかねえ。






北海道の旅のお役立てにどうぞ。
トーリク バイクを配送する会社
JR東日本 素晴らしい鉄道会社
JR北海道 カッコイイ鉄道会社
東日本フェリー どちらも同じく大洗〜苫小牧
の航路を持つ。
商船三井フェリー
ふらの観光協会 花の富良野の観光に。
美瑛町観光協会 丘の美瑛の観光に。
フンベHOFおおくま 美味い蟹を食べたいなら。
いるかホテル ワシとカモメを見たいなら。
釧路フィッシャーマンズワーフ ろばたもお薦め。

おまけ:今回掲載できなかった北海道B級写真集

<<戻る ツーリングメニューへ>>