2005年2月6日 文・写真:三橋 [全3ページ]

柏氏は、二輪業界で活躍しているジャーナリストであるとともに、自ら“ライディング アート スクール”を行なっている。ちょうど1年ほど前には、大型二輪免許取り立ての私のカミさんをそのスクールに連れて行き、丁寧に、時には厳しく教えていただいた。
さて、今回はちょっと厄介な人物を送り込んだのだが、はたして・・・。

〜 冬は特訓、不良の特訓 〜

柏秀樹先生:日本のみならず、パリダカレース等海外の道も走り回り、現在ではバイクの走行距離100万キロを超える。モーターサイクルジャーナリストとともに、ライディング アート スクールの校長も務める。その教え方、、、情熱的。







生徒 秋元庄(あきもと たいら):その姿そのままに生粋の不良。「中型なんて乗ってられネエ」と2年前に免許もバイクもいきなり大型となるも、その腕、悲しいほどショボイ。普段は一般人以上に大人しく優しいが、キレるとヤバイ(キレるのも早い)。呑み屋のオーナー兼トーキョー ループ セブン 318の店長。



遅刻しないのは良いが、なぜ、歩道を走って来るのだろうか。

港区三田のスクール会場。奥の駐車場2回屋上がコース。


「あちらの不良のお方、お名前はなんとおっしゃるんで、、、」・・・スタッフの峯岸氏。



 秋元庄を柏氏のスクールに送り込むことになったきっかけは二つある。
 一つ目は、ちょうど2週間前に初めていっしょにツーリングに行き、その走りがあまりにもショボイので、ライディングの基本から叩き直してもらおうと思ったこと。そして二つ目は、弊社新ブランド“318”の店長としての社会勉強である。
 さて、柏校長率いるライディング アート スクール、2月6日の今回はビギナー向けの講習カリキュラムとなっている。「なんだぁ、初心者向けに俺が出るのかぁ」とほざいている秋元にはその内容を伏せておいた。ビギナー向けといっても、とてもとても秋元程度の腕前では苦戦を強いられることが私には分かっているから。あとで不良の泣きっ面がたいへん楽しみだ。
 しかし、心配事がある。このスクールの参加者は真面目な方ばかりなのである。その中に、こういった者がいて迷惑ではないだろうか。そして、秋元が自分の運転技術の不甲斐なさにヤケになってキレたりしないだろうか。もしキレるようなことになったら、、、。そんな不安をよそに柏氏の講義が始まる。

時として(毎度か)柏校長のダジャレも飛び出す。しかし私は笑わない(笑うと連発されるので辛い)

 今日のスケジュールを簡単に説明しておこう。午前中は柏氏、そして私のウエアリングの講義。といっても硬い話ではなく、メーカーを問わず賢いモノ選びの雑学。カタログやホームページでも書けないような裏話もまじえる。そして早めの昼食を済ませ、午後からはコースに出て4時間みっちりのライディング実技となる。
秋元は、教室の一番前に座る。その前でやりにくそうにスクールの説明をする峯岸氏。
「みなさんの中に“柏秀樹”さんをご存知ない方、おられますか?」に、「ハーイ」って手を上げたのは、もちろんキンパツ。
(氏の名前も知らずに来た者は、後にも先にもヤツひとりであろう)




キンパツを前にしても、まったく動じずの柏校長。教習所とは解釈の異なる安全運転の熱弁をふるう。



ちょっとやりずらい私。前列には秋元だけでなく、22年前の会社の同僚(HONDA時代)がこっそり参加していた。なお目の前のキンパツ、目をつぶっておとなしく聞いてるなあって思っていたら、寝てやがる〜。さすが不良。


三田のオフィス街で昼飯を食い、
悠然とスクール会場に戻る秋元。
「先生、あの不良、午後の実技で
いじめちゃいましょうかぁ」
「でも峯岸君、キレたら責任もってよぉ」
「そりゃ、ヤバイッすよう」
・・・といった会話
(をしているような気がする)


そして午後の実技へとつづく。


三田のスクール会場となりには、山手線、京浜東北線、東海道線、東海道新幹線が走っている。ここはライディング講習だけでなく、鉄道を楽しむ場所でもある。(眺めていたのは私ひとりであったが)


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