2005年5月31日〜6月2日 文・写真:三橋 [ 全4ページ ]

2005年のNHK大河ドラマは「義経」、私は毎週欠かさずに見ている。 ある日、伊豆松崎町 の常宿から、オレンジと共に手紙が届く。5月末からホタルが飛びはじめるのでおいでなさい、といった内容だった。
義経、伊豆、頼朝、源氏、、、ホタル?・・・そうだ、ゲンジボタルを見に行こう。 極めて単純な発想である。




サクラ散る のち ホタルの舞い

 毎年春になると、桜巡りツーリングに出かけるのが恒例になっていた。薄桃色の花を豪快に咲かせ、そして可憐に散ってゆく桜。短期間の華やかしその姿に魅せられるのだ。
 それに比べて、“ホタル”はどうだろう。豪快、可憐といった言葉は連想しない。どちらかといえば寂しさだ。「蛍の光」の唄は、卒業式の皆との別れであり、翌月の入学式は、関東では華々しく桜が満開。陰と陽の差がある。ほんとうは、その時季の順序は逆なんだが。
 しかし今回の旅は、そんな「陰」を求めるわけではない。夜空の星とともに、ホタルのほのぼのとした光には人を癒す効果があるといわれる。

 はじめてのホタルツーリング、癒されるかどうかがすごく愉しみである。と同時に心配ごともある。
 こうしてホームページで公開しているのだから、文章だけで 「とってもキレイでしたよ〜みなさん!」 では済まないだろう。やはり、きっちりとホタルの写真を撮ってお見せしなければ、これをご覧の弊社ユーザー様も納得しないと思われる。(弊社製品を、まだお買い上げいただいていない人の方が圧倒的に多いようだが、そのうちきっと買ってくれるでしょう。 たぶん、おそらく、、、私はそう信じて疑わない)
 しか〜し、、、ホタルが乱舞する写真は、夜空の星を撮るより難しい。
 そう簡単なことではないのは、ちょっとカメラを知っている人ならお分かりだろう。プロでも難しいと言われる。(技術的なことだけでなく、自然条件が大いに影響される) もちろん私はシロウトだから、あまり期待しないでページを開いていただくことを望む。
 と、初めから言い訳しておこう。


(※このページはホタルツアー出発前に書いてます。)



 1.蛍の光 窓の雪
   書(ふみ)よむ月日 重ねつつ
   いつしか年も すぎの戸を
   あけてぞ今朝は 別れゆく
 
 2.とまるも行くも 限りとて
   かたみに思う 千(ち)よろずの
   心のはしを ひとことに 
   さきくとばかり 歌(うと)うなり
 
 3.筑紫のきわみ 陸(みち)の奥 
   海山遠く へだつとも
   その真心は へだてなく
   ひとえにつくせ 国のため
 
 4.千島のおくも 沖縄も
   やしまのうちの まもりなり
   いたらんくにに いさおしく
   つとめよわがせ つつがなく


“仰げば尊し”とともに、いかに涙を流させるかが勝負の、卒業式の定番歌である(現在では、あまり唄われていないようだが)。なお、3番と4番は、何やら時代背景にふさわしくないということで、教科書では削除されている。(私のような学のない者には、どこの何がふさわしくないのか、現代の日本語に翻訳してもらわないと分からない)
[原曲] スコットランド民謡 (1700年代後半)
[作詞] 稲垣ちかい (1881年公表)




サクマのドロップである。これを見ただけでピ〜ンときた人は本物のホタル通、いや、オッさん、いやいやアニメ通か。
“火垂るの墓”(ホタルのはか):野坂昭如原作、1988年に公開されたスタジオジブリのアニメ。
・・・昭和20年、両親を失った兄妹、4歳の節子と14歳の清太の、はかなくもホタルのように短い一生を終えた戦争悲劇。ここにサクマドロップが登場する。もちろん、美しく悲しいホタルも。なお、このアニメを見て、涙腺が刺激されなかった人は“鬼”だ。






 いやはや、ホタルの話題となると暗い。なんだか寂しい旅になってきそうだ。
 こういった場合、明るいラテン系のイタ車で行くのがいいだろう。
 こんな時に、私にはタケちゃんというありがたい知人がいる。「ちょっとアグスタ・ブルターレ借りるよ〜」 彼の車庫の予備キーは私が持ってるから、一言で済む。
 実のところ、当ツーリングサイトの「信州白馬と新蕎麦の旅」のトライアンフや、カタログで登場するモトグッチ、ハーレーダビットソンは、みんな彼の愛車であり、それを拝借している。それに、毎年のように新型のバイクに買い替え(買い足し)てくれるのだから、撮影車両には事欠かない。ひじょうに助かるとともに、羨ましい存在だ。(タケちゃんの名誉のために一言:真面目な会社で一生懸命働き、稼いだおカネも一生懸命使う人)










 それに対して、私のスポーツバイクといえば、全て20世紀製(カミさんのドゥカティー:ムルチが唯一の21世紀)。それも、中途半端に古いからカタログに登場する機会は少ない。そうは言っても、それぞれお気に入りの愛車ではあるから、買い換える予定はない。
(聞きたくはないだろうが、ちなみに私のバイク達・・・“スポーツスター”は近所をブッ飛ばす為、“スズキ GSF”はワインディングをブッ〜飛ばす為、“カワサキ 12R”は高速道路をブゥッッ〜飛ばす為、“BMW R100R”は魚釣りに行く為、、、の愛車)

 さて、よけいな前置きがズラズラと長くなってしまった。そろそろ、西伊豆へと旅立とうとしよう。。。








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