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微動だにせず、じっとJR小海線のキハ110系気動車を見つめる作業員風かかし。田んぼの中にポツンといる事が不自然きわまりないが、一見すると“人”に見える。


20の表示は、線路の勾配を表す。1000m走って20mの高低差ということ。

20‰(パーミル)の勾配。
たいしたことない坂だと思われるだろうが、その昔、C-56という蒸気機関車が走っていたころは、こんな登りでも40km/hも出せなかった。現在の英国製カミンズエンジン付キハ110系ディーゼル列車は80km/hで通過。



「へのへのもへじ」とも言われるが、どちらが正しいかは分からない。ひと昔前のラクガキの定番でもあるそれは、同じくかかしの顔の定番でもあった。しかし現在ではなかなか見うけられず、これを見つけたときには、ちょっと感激。

アポロキャップに真っ赤な手ぬぐい。顔の表情もきまっている。女子高生の娘も、このかかしはお気に入りのようだ。






これ、“かかし”って言うのだろうか。どう見ても戦場の兵士の墓にしか見えんのだが、、、。




このタイプは顔がない。だから遠くから見ても“人”にはまったく見えないのが特徴。そして作った人のセンスがない。きっとスズメも馬鹿にしていることだろう。











田んぼのあぜ道を走っていると、農作業中の人か、かかしかを近づいてみないことには判断できないほどの力作がある。そのなかでも最優秀な“かかし”がこれ。


100m離れた時点では、農作業の夫婦かな、って思った。そして50m、まったく動かないことで“かかし”と分かる。
しかしもっと接近してみると、それは案外ザツな作りだが、遠目ではどちらか判断がつかないくらいなのだから、スズメだってきっとだませるに違いない。

このかかしは今回の最優秀賞だ。






※これは小学校でよく歌われた文部省唱歌“かかし”である。しかし、差別用語が詩の中に入っているとかを聞いたことがあり、現在の子供達が教わっているかは不明。・・・神経が過敏すぎやしないだろうか。またひとつ、日本の文化が消えようとしている。

ちなみに2番の歌詞です。

  山田の中の 一本足のかかし
  弓矢でおどして 力んでおれど
  山では烏(からす)が カアカアと笑う
  耳がないのか 山田のかかし




 佐久平の山に陽が落ちる寸前まで、娘と “かかし”を探し求めた。そしていろいろなその姿を見終わって、ある衝動に駆られる。
 ・・・俺も作ってみてえなぁ、、、かかし。
 ヘルメットを被った革ジャン姿の強そうなヤツが脳裏に浮かぶ。
 ひときわカッコいいだろう。。。




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