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 飯田の市街地から天竜川を渡り、南アルプスに向かって2台のバイクと2台の車が田舎の山道を走る。
 先頭はトライアンフに乗るカミサン、次に私、うしろに修一君の車、、、のはずだが、山道を曲がるたびにミラーから遠ざかってゆく修一君。おいおい、地元の若い青年が、オバサンが乗るバイクのペースについて行けないなんてえのは、いったいどういうことか。
 「若者がだなあ、アンテナにトンボが止まるような速度で走ってんじゃねえよ!」
 少し走っては分岐点で車を待つの繰り返しで山の奥へと進む。と、田舎道に突然現れるループ橋。いったいなんでこんな山ん中に、カネをたらふく賭けた道路があるのだろうか。


新色、2006年用キャメルカラーの革ジャン


撮影の為に作ったワンオフの牛革ハンチングに、赤トンボがとまる。


「コラッ、笑うな!」 

※撮影用にと作ったレザーハンチングだが、けっこうカッコいいので販売しようかと思っている。
  なお、裏地は英国製のウール タータンキルトを使う。・・・見えないところに凝ってます。



 せっかくだからと、ループ橋をバックにキャメルに染めた新色の革ジャン、そして同色のハンチングを撮影してから走り出す。
 標識に従って高速道路を示すグリーンの「三遠南信道」と「国道474号」で上村を目指すが、474号?有料か?・・・首をかしげながら前に進む。
 ループ橋をグルリと旋回すると、こりゃまた突然、高規格道路が現れる。標識もグリーンの看板だし、高速道としか思えん。(気分的にそうだから100km/hで走ってる。でも無料)
 やがてすぐにトンネルに突入。これがまた長く、4キロほどある。が、しかし、はるか前方にも先行車の気配がないどころか、対向車も皆無。なんなんでしょうねえ、このカネの使い方。地元の人には、さぞかし便利だろうが、こんなことでニッポンのサイフは大丈夫なのだろうか。(現在の国の情勢は、大丈夫なわけない)
 クソ長いトンネルをスコーンと抜けると、やはり国道152号が待ち受けていた。そしてそこは152号の地蔵峠方面行き止まり地点でもある。・・・で「国道474号」ってえのは、結局、高速道路もどきの短区間だったわけか。

[ 三遠南信道 ]
長野県飯田市と静岡県浜松市を結ぶ延長約100km の高規格幹線道路・・・だそうだが、いったいいつ頃完成するのか、完成しても、その山のド真ん中をどれだけの交通量が見込めるのか、さてさて、、、。
田舎道に突然現れる、有料道路らしき標識。


4,176mの矢筈(ヤハズ)トンネル。
「南信濃22km」と、いかにも高規格道路が続いてるように思わせるが、それはハッタリで、トンネルを抜ければ152号に合流。


南アルプスエコーライン中腹にて

紅葉には1週間ほど早かったか。

グングンと登ってゆくと尾根に「ハイランドしらびそ」が現れる。今夜の宿である。

標高1,833mのしらびそ峠。目の前に南アルプスが連なる。

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