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根性で復活させたF-650GS しかしその姿が・・・


 いくら押しても惰性で転がる下り坂がないので、坂上氏が車でバッテリーを買いに行き、30分ほどで戻ってきた。
 「ねえ、このバッテリー、今いくらで買う?」やなオヤジだ。
 「なんだこれ? 四輪用じゃねえか」
 「いいんだよっ、動けばっ」
 こうして四輪用のでっかいバッテリーをF-650のサイドケースに押し込み、車のブースターコードをガソリンタンク(もどき)にあるF-650のバッテリーに繋ぐ。そしてセルを回す・・・復活!
 そういえば坂上氏、カメラマンの前職業は、バイク屋さんのメカニックだった。バッテリー代3,900円で復活させるなんてえのは、さすがと言えよう。いや、写真の腕もグレイト・ハイレベルだが。(サービス表現)

 こうして、やや奇妙な姿となったF-650GSだが、その後は元気に動いている。
四輪用バッテリーがスッポリと納まる。まるで純正仕様のようだ。


修理後、山の中のラーメン屋にて昼食。だが焼肉がメインで、鹿・いのしし・熊・・・さすが、ニッポンのチロルだ。。。


F-650GS Wバッテリー“天空の山里”スペシャル



 F-650GSの故障で時間をくってしまい、昼飯を喰い終わったらすでに2時過ぎ。しらびそ高原のような高い山の尾根なら太陽の光りをサンサンと浴びるが、山の谷を沿って通る国道152号線では、日陰ばかりで暗く、撮影に不向きである。3時頃に152号不通区間の青崩峠迂回路、ヒョー越林道を走っているときなどは、まるで夕方のように暗い。
 車どうしがやっとすれ違えるようなヒョー越の峠を越えて数キロ下ると、いきなり高規格道路が現れる。あの“三遠南信道”の部分開通区間である。
 125cc以下通行不可は、高速道路だとまた勝手に判断して100km/hに速度を上げる。たった2キロほどの区間だが、やはり前も後ろも対向車もいない。それにしても、恐ろしいカネをかけ、とんでもなく交通量の少ない無料のこの道が、なぜ125cc以下通行不可なのだろうか。役所の考え方がまったく分からん。
国道152号を南下すると、JR東海の飯田線と並走、そして待つ。

飯田線名物 “渡りそうで渡らない鉄橋” のS字カーブ




 浜松まで40kmほどといった標識が出るようになると、152号の交通量もそこそこ多くなり、あと20kmという地点では都内と変わらないほどの渋滞にまきこまれる。そして浜松のビジネスホテルに着いたのは、もうどっぷりと陽が暮れた6時過ぎ、、、たっぷりとウナギを喰って、日本シリーズを楽しむ。
 1対10・・・また阪神負けてやがる、、、。





お願い:ここから先、同業者の方はけっして見ないでください。弊社と某社の “たくらみ” と “企業秘密” が分かってしまいます。
武士の情けでなにとぞお願い申し上げます。

ペアスロープ 三橋 弘行


>> 同業者の方の出口




















きっと見てるんでしょうねえ、、、。






 翌朝、浜松市内の某社に到着。しかしまだ誰も出社していない。この建物の中の工房に用事があるのだ。

ココはバイク用品の大型店でもある。




 浜松に ヒョウドウ プロダクツ という会社がある。弊社ペアスロープと同じく、バイクウエアの製作工房を持つ。ミシンの台数も職人さんの人数も同じくらいの規模なのだが、まったく弊社と異なる点は、レーシングスーツにめっぽう強い。一般的なライダーの皆さんには、まだまだ知られてないかもしれないが、レーシングの世界で “ヒョウドウ”を知らない人はモグリと言われるほど、その技術も知名度も高い。
 で、なぜこの工房を訪ねたかと言えば・・・

 “ヒョウドウ” のプロテクション&パターンノウハウと、“ペアスロープ” のデザイン&縫製技術を合体させ、素晴らしいツーリングウエアを作る。

 しかし語るのは簡単だが、作業はかなり厄介なんですわ、これがほんとに。。。
撮影に使った弊社製品を手にしている金髪のあんちゃん、いや大変失礼、潟qョウドウ プロダクツの兵頭社長である。


まず、弊社製品の作りを細かく説明する。試着は革ジャンだが、製作はナイロン製品の予定。 “ヒョウドウ”のプロテクションパッドについて説明を受ける。さてこれだけのパッドを着けた着心地は?
同工房である。ガラスを挟んで向こう側は店内。要はお客さんからも製作が見えるわけだ。 弊社と同じミシンに同じ道具、糸の太さも同じだが、作られるモノはずいぶんと異なる。



 ヒョウドウ・ペアスロープ合作のツーリングジャケットは、弊社のデザインを基本とする為、見た目はラインナップ製品とあまり変わらないが、プロテクション機能を増した、まったくの別モノとなるだろう。
 しかし、私と兵頭社長も同見解で、
 「究極の安全性を求めるなら、レーシングスーツに行き着く」
 そしてまた、
 「ツーリングジャケットに本格的なプロテクションを装備すれば、優しい着心地は少々犠牲になるだろう」

さてどんなジャケットが完成するか2006年の春が楽しみである。





 こうして極秘会議を終え、兵頭氏にたっぷりとプレッシャーをかけて浜松をあとにする。今後は第一、第二サンプルを作り、走行テストを経て完成品を目指す。
 2006年の春、満足のゆくジャケットができたなら、ぜひ販売してみようと思う。
 “遠州と夫婦坂工房合作 二輪旅の服” にちょっとご期待を。

※合作ライディングウエアの製作記は、当HPメニューでご案内しております。後ほどご覧下さい。


 さて、今回の南信州から遠州の旅、いかがだったろうか。なんだか、遊びと仕事がまぜこぜになってしまったけど、自分的には楽しい旅ができたと思う。
 それにしてもなんと美しかったことか、、、夕日で赤く染まった南アルプスの景観は。

 ・・・ロッテのガムを噛みながら東名高速を一路東京へ。






遠山郷 上村 http://www.kami-vill.jp/index.html
ハイランド しらびそ http://www.dia.janis.or.jp/~hodono/highland.htm
ヒョウドウ プロダクツ http://www.hyod-products.com/

[ 協力 ] “Hair さくら” 牧野修一 (美容院です。お近くの方、どうぞ)
飯田市松尾城5054-2 予約TE:0265-24-7318


突然、俺を撮るなっちゅうの!
撮られる準備してねえじゃないかぁ。
(してるのはカミさんだけ)

それにプロの坂上さ〜ん、
もしかして、、、
ピンが合ってないんじゃないの?

「あんたに合わせてないよ」 ってか。


では皆さま、またお会いしましょう。



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