2009年4月30日の昼間
函館山をバックにカミさんのヘルメット。
カミさんが被っている見慣れないヘルメット、なかには気になる方がおられるだろうから説明しよう。
ちょうどひと月前、2009年3月のモーターサイクルショーに行った時のこと、ショーエイのブースで淡いピンクの桜の花びらを図柄にしたようなヘルメットが展示されていた。これは桜巡りに良いではないか、と近くにいた担当者に、
「売ってくんな!これ!」 と言えば、「ありがとうございます。でも発売は6月ですぅ」 と冷たい返事。
「じゃあいいや、アライのヘルメット買うから」 と返したら「そっ、それならこのヘルメットを貸しますぅ。でもSサイズは水色だけ、それも1個しかないので、ショーが終わったら送りますぅ」
・・・といったウソのようなホントの話。ただしその担当者E氏とは飲み仲間、だから強引に借りたようなものだが、よ〜く考えてみれば「新製品ヘルメットの宣伝をさせられただけじゃねえか」と思うのである。ということで発売前のヘルメットを被っている。
今日の午前中の予定は、満開予測の五稜郭の桜をじっくりと撮影するつもりだった。しかし昨日のツボミの状況では期待できるはずもなく、あきらめて北へ向かう。苫小牧夕方発の大洗行きフェリーまでの時間をどうしようかと考えながら、、、。
五稜郭の反対方向(右)に四稜郭(しりょうかく)とある。興味を持つが曲がらず直進。
国道5号線をちょいと外れて横道を走ると、函館本線の踏み切りに出る。しばし休憩。
函館新道を北上。現在は無料だが、いずれ高速道路化されることだろう。
ホームに踏み切りにと、なぜか多くのカメラマンが。なにかを待っているようだ。
もし五稜郭の桜が望めなかった場合、実はほかに見るべきものを考えていた。それは蒸気機関車。昨日の4月29日からのGW期間中に“SL 函館大沼号”が走るのを知っていたのだ。だだし、詳しく調べておかなかったので、何時頃ここ仁山(にやま)駅を通過するかは分かっていても、正確に何分までは不明。そこんところは隣りにカメラを構えた“撮り鉄”(鉄道撮影趣味人)のオヤジさんにあれこれ聞く。
「10時30分の通過だねえ」
「あっ、ここは勾配だから、煙、期待できますか?」
「いやね、後ろにディーゼル機関車が押してるから、たいしたことないよ。それと若い機関士で煙のサービスまで余裕がないようでね・・・」(以下、専門用語連発のため削除)
私は走る汽車をまともに撮ったことがないので、恐る恐るカメラのシボリやらシャッター速度やらも質問したら、それも親切に教えてくれた。正面から進んでくる真っ黒い汽車を撮るのは、けっこう難しい。しかもやや逆光ぎみだ。
やがて遠くから懐かしい汽笛が聞こえ、撮り鉄オヤジ氏が言ったように10時30分ちょうど、あえぎながらSL函館大沼号がやってきた。
けむりは少ないが音は迫力あり。
カメラオヤジは皆さん笑顔。
客車最後尾は貨物列車用車掌車。乗り心地は悪いが“鉄ちゃん”の特等席。
ディーゼル機関車に押されて仁山駅を通過。
C11蒸気機関車の単独牽引なら、けむりも音も、もっと迫力があっただろうが、客車4両+貨車の重さに小柄なC11は負担が多く、やはり1350馬力エンジンを積むディーゼル機関車の助けが必要だ。C11はその半分ほどのパワーしかないのだから。・・・そんなことを思いながらボケッとしていると、カメラオヤジたちは一瞬にして各自のクルマに乗り、猛スピードで走り去った。
そうだそうだそうなんだ。足の遅い蒸気機関車だから、クルマで追いついて、また撮れるってわけだ。こうしちゃあいられない。我らも追いつこう。と、国道5号線に戻り、カメラオヤジ達のクルマを信号待ちで「お先に」って全部抜き、ついに列車に追いついた、、、のは結局我らだけ。バイクの特権ってものだ。
大沼公園駅発車。
並走開始。
道路はクリア状態。機関車独り占めって感じ。
すぐ隣りで走る蒸気機関車。迫力あり。。
どうです。素晴らしいでしょう、蒸気機関車。これでもうちょっとカメラの腕があれば、あの音が聞こえてきそうな臨場感までお伝えできただろうに面目ない。でもスクーターの片手運転シャッターでは限界。もしカミさんと逆でゼファーで撮っていれば両手でカメラを構えるが、スクーターは両手を放すと、タンクにニーグリップできないせいで、どこ行くか分からないので仕方がない。それに機関車の隣りにスクーターでは絵にならないしね。
そうそう、言い忘れたがこういった機関車並走ってのは危険だからやってはいけないのだ。分かっちゃいるけどついつい、、、申し訳ない。
満足して大沼公園駅に引き返し、公園を散歩する。園内には除雪された雪が残る。駐車場(バイク100円)で係員のオバちゃん「2日前ならここ真っ白だったよ」というように、そうとうな寒さだったらしい。
大沼公園から駒ケ岳を望む。美しい。。。
シンイチロウ アラカワさんとこのバッグがやたらに目立っている。弊社ペアスロープも負けじと、素晴らしい夫婦坂工房製革ジャンを紹介しましょう。
DML-82 ライディングショートコート
カミさんの着ているのはメンズ用をサイズオーダーしたもの。ライディング、歩き廻りと、かれこれ5年着ている。2009年の春からはレディース用のDML-82Leを用意しているので、女性はそちらをどうぞ。
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汽車を追いかけ、大沼公園でうろうろしているうちに昼になった。この公園内にも食い物屋はあるが、観光地ってのはあまり気がすすまないので、もうちょっと北上してみよう。
公園の駐車場を出ると、先ほど汽車を撮った同じ場所で特急“スーパー北斗”札幌行きが猛然と通過。これは追わない。なぜならこいつはディーゼル気動車でありながら、最高速度130km/h。それだけでもスクーターは辛いが、バイクのようにカーブで自らの車体をバンクさせてハイスピードで走るから。
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