さて、遅刻したおかげで、1番目の超初心者クラスの走行がソク始まる。急いでGSFのミラーを外しライト類にテーピングをしてカミさんの出発 「気合い入れて、いけ〜!」
 ・・・しかし顔がひきつっている。
 そういえばリッターバイク初めてだし、教習所のナナハンでは40キロしか出していないと言ってたか。「そんなこと気にしない!女は根性!いけ〜!」、なんとも説得力の無い送り出しである。それでも午前中はライダースクラブ誌スタッフの先導者付だし、顔見知りというのも手伝って面倒みてくれているので、あまり心配はしていないのだが・・・。

限定解除取得中で教習所通い、
そして生まれて初めてのリッターバイク。
コースイン直前、
緊張で顔がひきつっているのが分る。
へっぴり腰ではあるが、
なんとか走っているようでひと安心。
でも、遅い!
すご〜く遅い!
遅い上に、スタッフ先導者のすぐ後ろ、
実質的に先頭なので後続のバイクは
ダンゴ状態。
さぞかしみなさんイライラしていたことにちがいない。
ず〜っと後ろの方まで
長蛇の列。
パレードじゃねえっつうの!
しかし、じょじょにペースアップすると、
カミさんだけ、、、
おいっ!
どこ行く!
お〜い、止まれ〜!
突っこむな!
頼むから、転けないでくれ〜!
帰りも自走だ〜!

こんな場面でもカメラをかまえて
シャッターを切っている俺って、
なんて冷静(冷酷か?)なんだろうか。
上の写真、表情のアップ 笑っていやがる。
こういう状況でどうして笑っていられるのか不思議だ。
戻ってくると
何事もなかったかのような涼しい顔。
「楽しい〜!」
だと。

 いよいよ息子と私の赤ゼッケンクラスの走行が回ってくるが初回は先導付で軽く流す程度。2回目は雨が降り、それでも息子は走るが私はパス。昼の3回目は雨は降っていないが路面が濡れているのでまたまたパス。ど〜もナンですね、私の場合(誰でもかな?)路面が少しでも濡れていると、まったくもって戦意喪失。コケるのやだし、自走で来てるしね。


 やがて4回目の走行がやってくると路面は完全に乾きGSF全開走行となる。しかしこの赤ゼッケンクラスはみなさん速い。我がGSFのステップを削りっぱなしでコーナリングしても、容赦なくドカの748、996、998に抜かれる。コンチクショ〜ってリヤを滑らせながらコーナーを立ち上がっても勝てん。
 同じクラスを走っている息子はというと、やはり前回ツインリンクもてぎでの転倒後遺症なのか、まったく乗れていない。とうとう5回目からは、ひとクラス下の黄色ゼッケンに転属、私も赤ゼッケンクラスは抜かれる方が多かったので、いっしょに転属。追い抜く優越感も味わっておかないとね(情けなく、そして大人気ない)。

息子を突っつく私のGSF。「インに入るの早すぎだ〜」って怒鳴ってる場面。まだまだ息子ごときに負けるような“腕”ではない。
カッコだけバレンティーノ ロッシ気取り。でもぜんぜん乗れていない息子。 気分はスペンサーか、はたまたロバーツ(おやじの方)か・・・の私。


 7回目となる最後の走行前、ライダースクラブ営業(あるときは編集)の山下君が近寄ってきて「勝負しましょうよっ!」。
 戦いをいどまれたら断れないタチだし、那須の狭くカーブのきついコースは初めてといっても、山下ごときに負けるわけ無いので(昨年筑波では負けたが)、また赤ゼッケンに変更して(スタッフの方、ころころ変えてスイマセンでした)ふたりそろってコースイン。
 一週目、オラオラ突っつくぞコラッ!(ブレーキング根性勝負では絶対負けない) 2週目、あれっ、なんか離されていくような!! 3週目、お〜い、待ってくれ〜い!!! 4週目、ブレーキング勝負が裏目に出てリアがフェードし玉砕。。。山盛りの敗北感!
 ピットに着くと、山下君のそりゃもう優越感にひたったデケー顔。しかし我がGSFはツーリングタイヤ、ヤツのビューエルは反則レーシングタイヤ・・・とっても悔しいから男らしく?言い訳も一発!

得意満面な笑みを浮かべて「いやぁ〜、また勝っちゃいましたねぇ」。
それにしてもつい3年前までは、「山下君、遅すぎるんでないかい?」ってコケにしてたんだが・・・。年間20回近くもサーキット走ってれば亀もウサギになるわなあ。でもしょせんウサギだから来年覚悟せい!
ビューエル山下号に負けたGSFのツーリング鼻くそタイヤ。とは言えハイグリップ系なのだが、コーナー立ち上がりでは、ズリッ、ズリッてな(ズリ〜〜〜ではない)パワースライドを起こす。尚、GSFのバンクは浅く、サイドをフルに使いきっていない。


 なんだかんだで走行会も無事終わる。転倒者は10数名いたが、サーキット、そして革つなぎ着用もあいまってケガ人はいないようである。
 まだ一度もサーキット経験のない人には、ぜひお薦めしよう。革つなぎがなくても革ジャン・革パンツで参加できる走行会も数多くある(ナイロン等の繊維製品は、プロテクションがどんなに装備されていてもほとんどは参加不可。転倒時には摩擦熱が加わり、意外にモロイものです)。 なにより爽快感がいい。敗北感も多少ともなうが・・・。

 あれっ?、弊社20周年の各社レーシングスーツの着心地・感想は?・・・走るのに夢中でまったく覚えておらず、それだけ違和感がなかったということでしょう。次回はしっかりコメントする努力はします。努力は。

おわり

いちおう弊社ペアスロープにも、サーキット走行会可能なツーリングスーツを作っているのでご案内しときます。
20Aツーリングスーツ:ウエストファスナーによるセパレートタイプ。サイズオーダーのみなので通販不可。価格¥185,000より。

ついでに、’03年3月作 “ツインリンクもてぎ編”・・・ヒマな方はどうぞ。
THE 転倒
<< Back ツーリングサイトへ戻る








access counter